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日本のOVAシリーズ ウィキペディアから
魔法の天使クリィミーマミ (OVA)では、ぴえろ魔法少女シリーズの第1作『魔法の天使クリィミーマミ』のOVA作品について解説する[1]。
本項目では、以下の4作品について記述する。
テレビアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』の好評を受け、同作品のOVAシリーズとしてスタジオぴえろで制作された。第1作『永遠のワンスモア』と第3作『ロング・グッドバイ』はテレビシリーズの続編として制作され、第2作『ラブリーセレナーデ』と第4作『カーテンコール』はミュージッククリップとして制作されている。
単品でのDVD化はされておらず、これらの作品はテレビシリーズを収録したDVD-BOXに特典映像として収録されている。
1984年10月28日に発売。テレビシリーズ最終回エンディングでメインキャラのその後が描かれ、反響が大きかった『マミ』の後日談を描く続編として制作された本作は、テレビシリーズの続編OVAとしては世界初の作品である。前半45分がテレビシリーズ総集編、後半40分がテレビシリーズの後日談を描く新作部分という、2部構成となっている。
前半部分では、ネガ役の肝付兼太による新録ナレーションのほか、作中の台詞も全て新たに録り直され、BGMも一部変更されている。また、テレビシリーズで途中降板した日高守役の神保なおみは本作で復帰を果たしたほか、最終回エンディングで1カットのみ登場した新キャラクター・早川愛が初登場している。
本作の商業的成功により、その続編OVAとして『魔法の天使クリィミーマミ ロング・グッドバイ』が制作された。また、本作はテレビシリーズを放映していた日本テレビ系列でも「クリィミーマミ・スペシャル」と銘打ち、1984年12月30日に編集を加えた形でテレビ放映された。
クリィミーマミがファイナルステージを最後に引退してから2ヶ月後、森沢優は普通の小学生として日常を過ごしていた。そんなある日、マミがカムバックするという話がどこからともなく立ち上がり、優たちの耳に入る。マミの正体を知る優と俊夫は絶対にあり得ない話だと一笑するが、パルテノンプロ社長・立花慎悟が極秘裏に「プロジェクトM」と称したマミ復活の計画を進めていたのである。不審に思った優と俊夫は、みどり、めぐみ、スネークジョーの協力を得て「アンチ・プロジェクトM」と称して事の真相を暴くために行動を始める。
そんな中、優は慎吾と共にアメリカから日本に戻って来た帰国子女・早川愛と会話を交わすが、クリィミーマミのファイナルコンサートに足を運んでいた愛から、「あなたにも箱舟が見えたのか?」という意味深な質問を投げかけられる。
愛の言葉の意味を確かめることもできないまま時は過ぎ、ついに復活コンサートの当日が来てしまう。スネークジョーの小細工によって会場に騒動を引き起こし、騒ぎの隙を突いて優たちは楽屋になだれ込んで慎吾に事の次第を問いただすが、共に会場にいた早川愛が慎吾に代わって真相を打ち明ける。外交官の娘であった彼女はファイナルコンサートのあの日に会場にいたが、長いアメリカ暮らしの中で子供らしい夢を素直に信じることができずにいたため、回上に姿を現したフェザースターの箱舟を見ることができなかった。クリィミーマミ復活コンサートの話を聞いて会場にいた子供が口にした空に浮かぶ箱舟の事を思い出した愛は、マミが復活すれば箱舟が再び現れるはずだと思い、利害の一致から慎吾のマミ復活コンサート計画に協力していたのだった。慎吾自身もマミ本人がいるかは問題ではなくマミ人気に再度火が付いて歌が売れればそれでいいと考えて愛と手を組んだだけだと言うが、安易に話に乗った結果、既に会場に集結したファンをどうにかしなければならなくなってしまう。
そしてコンサートの時間が来るが、なんとマミ本人であった優の目の前でマミが姿を現しパフォーマンスを繰り広げ始めた。一行が驚きと共に見守る中、更に会場全体にフェザースターの箱舟の姿が映し出される。実は、優の拾った野良猫のノラネガとノラポジに休暇をもらって地球にやってきていたネガとポジが乗り移っており、事の次第を見守り続けて助け舟を出してくれたのである。コンサートが終わり、愛と別れた優は、セーターのフードに入れたノラネガとノラポジの様子を見てそのことに気づく。そして、ネガとポジに届くように大きく手を振りながら、空に向かって自分は元気だと叫ぶのであった。
※テレビシリーズからのキャラクターの詳細については、魔法の天使クリィミーマミ#登場人物を参照。
※テレビシリーズ最終回の挿入歌をエンド・テーマ曲として使用しており、2つのバージョンが存在する。
講談社より、キャロルKCレーベルで『-オリジナルビデオ版- 魔法の天使クリィミーマミ 永遠のワンスモア』というタイトルで計奈恵による漫画版が出版された。脚本を担当した伊藤和典は、原作としてクレジットされている。
1985年3月28日に発売。30分のミュージッククリップとして制作された。構成・演出は望月智充、伊藤和典。森沢優がナビゲート役で登場し、テレビシリーズで使用された7曲に新曲「あなたに一番効く薬」を加えた計8曲をフルコーラスで収録している。テレビシリーズで使用された曲には過去の名場面を編集した映像が使用され、新曲にはマミをメインとした新作映像が使用されている。
※テレビシリーズからの曲については、魔法の天使クリィミーマミ#主題歌を参照。
1985年6月15日に発売。テレビシリーズおよびOVA第1作『永遠のワンスモア』の続編に当たり、同作品の実質的な最終回といえる。1985年8月3日には、松竹富士配給で劇場公開もされた。併映は『魔法のプリンセスミンキーモモ 夢の中の輪舞(ロンド)』。併映が実現したのは、両作品のプロデューサーが読売広告社の大野実だったことによる。
前作『永遠のワンスモア』の商業的成功を受け、その続編に当たる新作OVAの制作が決定。年代は前作からさらに下り、テレビシリーズ最終話から3年後、1986年3~4月という設定で、同年2月に接近したハレー彗星にもスポットを当てている。 また、一部基本設定と共に優の服装も一新された。作中にはnon-noを読む優、優と愛のブラジャーに関する会話、優と俊夫のキスシーンなど、優の成長を思わせるシーンが多数登場する。また登場人物の1人である日高守は既に北海道へ帰ってしまったという設定になっており、物語を優から守へのメッセージという形で進行させることで、名前が挙がるのみとなった。
マミとめぐみが共演するSF映画として展開される劇中劇「二つの世界の物語」では、当時のOVAで流行だったファンタジー色やSF色を前面に押し出したものとなっている。
クリィミーマミのファイナルコンサートから2年近くが経ち、普通の少女として平凡ながら充実した生活を送っていた森沢優は、セントレミー学園小等部の卒業式を迎えていた。一方パルテノンプロでは、立花慎悟と婚約発表を行った綾瀬めぐみを主演とするSF映画『二つの世界の物語』の制作が決定する。優・俊夫・みどり・愛の4人も春休みを利用して制作に協力することになるが、優は何故か突然マミに変身してしまう。運悪くその姿を慎悟に見つかってしまった優は、マミとして映画に出演する羽目になる。こうして昼はマミ、夜は優という二重生活が始まる。
そんな折、ノラポジとノラネガが光り出し、次の瞬間優の目の前には懐かしいポジとネガの姿があった。2人は優がマミに変身してしまった原因が彗星の接近と優の中に残った魔法の力に衝突による事故が引き起こしたもので、事態の解決のためにやってきたと伝える。魔法の力はもういらないが映画の仕事のためにもう少しの間だけマミで入れないかと相談する優に対し、ネガたちは今すぐ魔法を手放すか、ずっと持ち続けるかのどちらかしかないと告げる。引き続き魔法を持って必要な時にだけ魔法の力を使えばいいと言うネガに対し、優は素敵な魔法を手にできたのなら隠すことなくみんなと共に分かち合いたいという思い、そしてこれまでの日々の中で自分だけの大切な魔法を見つけたことを伝え、フェザスターの魔法を永遠に手放す意思を2人に示した。優の意思を受け、優の身に起こった異変を治したネガとポジは、その魔法をいつまでも大切にしろと言い残して再びフェザースターへと帰っていった。
その後、俊夫と優はマミがいなくなった穴を埋めるために尽力しついに映画の撮影が終了する。完成記念パーティの席で慎吾とめぐみの結婚式が執り行われ、お祝いムード一色の中、ベランダで俊夫と2人きりで過ごしていた優は俊夫と見つめ合った後、そっと口づけを交わし合った[2]。
1985年に徳間書店より、アニメージュコミックスワイドレーベルで田染かおるによる漫画版が出版された。全1巻。
1986年2月1日に発売。45分のミュージッククリップとして制作された。収録されている新曲は4曲で、新曲と新曲の間は「ゲストキャラクター」、「ザ・ビンタ」などの表題に沿ったTVシリーズや他のOVA作品の映像から抜粋された名場面をBGMに乗せて流し、新曲のシーンでは新作の映像が使用されている。
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