香川県庁舎
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概要
本館、東館、北館、議会議事堂、天神前分庁舎、警察本部庁舎からなり、南側に駐輪場が完備されている。
本館、東館、警察本部庁舎は丹下健三により設計された。
歴史
要約
視点
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※1872年(明治5年)までは太陰暦(括弧内に太陽暦)、1873年(明治6年)以降は太陽暦による年月日。
- 1869年(明治2年)7月 - 高松城から内町(現・高松市丸の内)の松平操旧邸へ高松藩庁移転[2]。
- 1871年(明治4年)
- 1873年(明治6年)3月23日 - 同年2月20日に香川県が名東県に編入され、翌3月17日に高松支庁が設置されたことに伴い、香川県庁の置かれていた松平操旧邸に名東県庁高松支庁開庁[4]。
- 1875年(明治8年)11月2日 - 9月5日の名東県から分離した第二次香川県成立に伴い、名東県庁高松支庁の置かれていた松平操旧邸に香川県庁開庁[4]。
- 1876年(明治9年)
- 1888年(明治21年)12月27日 - 同月3日の愛媛県から分離した第三次香川県成立に伴い、香川郡高松五番丁(現・高松市番町一丁目)浄願寺に香川県庁仮庁舎開庁[4]。
- 1889年(明治22年)2月4日 - 第一回香川県議会が高松の興正寺別院で開会[6]。
- 1894年(明治27年)7月22日 - 内町(現・高松市丸の内)に初代香川県庁舎落成[7]。
- 1903年(明治36年)10月1日 - 各警察本・分署との間に電話架設[10]
- 1904年(明治37年)6月1日 - 各郡役所との間に電話架設[10]。
- 1906年(明治39年)12月13日 - 丸亀市役所との間に電話開通[11]。
- 1945年(昭和20年)
- 1946年(昭和21年)5月21日 - 県庁舎建築第1期工事(木造平屋建)を日赤病院跡に着手[7]。
- 1947年(昭和22年)12月5日 - 県庁舎建築工事が旧高松赤十字病院跡に落成(木造2階建2棟)[7]。
- 1956年(昭和31年)1月25日 - 県庁舎本館建築第1期工事起工式を挙行(設計・丹下健三、低層部3階・高層部8階・地下1階)[7]。
- 1958年(昭和33年)5月26日 - 県庁舎本館(地下1階・地上8階・工費3.7億円)及び議会議事堂建築工事が落成。27日から6月3日まで一般公開[13]。
- この本館が現在の東館に当たる。
- 1974年(昭和49年)9月24日 - 知事室が8階から5階へ移転[14]。
- 1996年(平成8年) - 警察本部庁舎が落成。
- 1999年(平成11年) - 本館が日本の近代建築20選(DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築)に選定。
- 2000年(平成12年) - 新本館が落成。これに伴い旧本館は東館となる。
- 2022年(令和4年)2月9日、旧本館及び東館が国の重要文化財に指定[15]。
庁舎
要約
視点
本館
竣工は2000年(平成12年)。地上22階、地下2階、最高部113メートルの鉄骨造である。延べ床面積は41,464平方メートル。
21階は展望室になっていて全方向の眺望が楽しめる。県庁舎の模型や香川県特産のサヌカイト(讃岐石)が展示されている。県内の数少ない超高層ビルの一つ。
地下に来庁者専用駐車場を備えている。それまでは来庁者用の駐車場がなかった[16]が、本館の完成でようやく自前の駐車場を持つことになった。
東館
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- 所在地:本館に同じ
- 設計:丹下健三[17]
- 構造設計:坪井善勝研究室[17]
- 施工:大林組[17]
- 構造形式:鉄筋コンクリート構造[17]
- 延床面積:12,772.04m2[17]
- 階数:地上8階[17]
- 高さ:(展望台)43m、(軒高)31m
- 着工:1955年(昭和30年)12月[17]
- 竣工:1958年(昭和33年)5月[17]
現在の本館ができるまでは、これが本館と東館であった[1]。
丹下の初期の傑作と評される。ファサード(正面からの姿)は、日本の伝統である梁を、当時の建築技術の限界での細さで表現した。1950年代の代表建築の一つとされ[18]、公共建築百選にも選ばれている。
設計は、当時の金子正則知事が香川県丸亀市出身の洋画家・猪熊弦一郎から紹介されて丹下健三に会い、彼の温厚な人柄と柔軟な思考力、鋭敏な美意識と創造にかける強烈な意欲に共鳴して、「民主主義時代に相応しい庁舎を設計してほしい」と依頼したことから始まる。 金子知事の要望に応えて丹下が設計した案は、彼が旧制高校時代から尊敬し続けてきた建築家ル・コルビュジエによる近代建築の5原則に基づくものであった。その原則とは、(1)ピロティ、(2)屋上庭園、(3)自由な平面、(4)水平連続窓、(5)自由なファサードなどであり、丹下はその原則の総てを織り込んで設計案を作成した[19]。
竣工式のあいさつの中で丹下は、県庁舎が県民に開かれた空間であることを強調した[20]。
1階部分の壁画「和敬清寂」は猪熊弦一郎によるものである。猪熊は、日本のあるべき民主主義は茶の精神であり、茶の精神は和敬清寂にあり、とこの壁画で表している。
壁画の制作時、猪熊はニューヨークにいたが、現場を一度も見ないまま送られてきた作品は、寸分たがわず設置場所に収まった。実は精密な模型を作り、作品を作り上げていた。
1999年(平成11年)に、日本の近代建築20選(DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築)に選定された[1]。
北館
- 所在地:本館に同じ
- 階数:地上5階
2階に香川県庁消費生活協同組合、3階から5階に会議室が入る。エレベーターは設置されておらず、本館からの連絡通路もない。
警察本部庁舎
- 所在地:本館に同じ
- 設計:丹下健三
- 構造形式:鉄骨鉄筋コンクリート構造
- 延床面積:15,201m2
- 階数:地上6階、地下2階
- 高さ:33m
- 竣工:1996年(平成8年)
西側に正面が向く。玄関前の左右は駐車場になっている。本館や東館と異なり、訪れる県民は少なくひっそりとしている。
議会議事堂
天神前分庁舎
2階に水道局、3 - 8階に教育委員会が入る。
アクセス
- 徒歩
- ことでんバス県庁・日赤前下車
- 下笠居・香西線
- 13・14・15 中央病院・宮脇町経由便
- 17 八本松便(平日朝1本のみ)
- まちなかループバス:1・2
- ショッピング・レインボー循環バス
その他
ギャラリー
- 本館展望室からの北の眺望
- 本館展望室からの東の眺望
脚注
外部リンク
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