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ケイ酸塩鉱物の一種 ウィキペディアから
雲母(うんも[1]、うんぼ[1])は、ケイ酸塩鉱物のグループ名。層状珪酸塩(フィロ珪酸塩)鉱物の一種である[1]。きらら[1]、きらとも呼ばれる。特に電気関係の用途では、英語に由来するマイカの名前で呼ばれる[2]。英語のmicaはラテン語でmicare(輝くの意)を由来とする。
1997年、国際鉱物学連合(lntemational Mineralogical Association: IMA)の新鉱物および鉱物名委員会(Commission on New Minerals and Mineral Names: CNMMN)に設置された雲母小委員会(Mica Subcommittee)は、雲母鉱物(micas)の命名の最終報告を委員会に行い黒雲母の再定義などが行われた[3]。
雲母の化学式は一般的に I M2-3 □1-0 T4 O10 A2 で表される。
上記の雲母小委員会(Mica Subcommittee)報告書では純雲母(true micas)の端成分化学組成と組成範囲としてまとめられた[3]。
上記の雲母小委員会(Mica Subcommittee)報告書では脆雲母(brittle mica)の端成分化学組成と組成範囲としてまとめられた[3]。
上記の雲母小委員会(Mica Subcommittee)報告書では層間欠損型雲母(interlayer-deficient mica)の端成分化学組成と組成範囲としてまとめられた[3]。
上記の雲母小委員会(Mica Subcommittee)報告書では、黒雲母(biotite)、海緑石(glauconite)、イライト、リチア雲母(リシア雲母、鱗雲母)、フェンジャイト、チンワルド雲母は系列名として提唱された[3]。
変成岩、酸性火成岩などに普通に含まれる。黒色のものには黒雲母以外のものもあるため、鑑定には化学的分析が必要である。
マイカの産状は大別して、3種類ある[4]。
薄くはがれやすいこと(劈開)が特徴[1]。多くは六角板状の結晶で産する。モース硬度 2.5 - 3、比重 2.8 - 3.0。
シートには弾性、電気絶縁性、耐熱性などがある[6]。
表面は親水性であるが、カップリング材などで表面処理することで親油性とすることもできる[4]。
風化した雲母類鉱物は、放射性セシウムの134Cs、137Cs を吸着する[7][8]、この吸着現象は雲母中の K と Cs が置き換わるために生じていると考えられる[9]。
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産業用では塗料、電材、化粧品、切削油などに使用されている[11]。
二酸化チタンで被覆された雲母は、無毒性、耐候性、耐光性、耐熱性、耐薬品性が優れており、真珠光沢をもつ顔料や塗料、化粧品に使用される[12]。
性質から、低融点金属の鋳造、樹脂成形等の離型剤、電気回路の絶縁体などに用いられる[4]。
古墳から土器の装飾として用いられる例が見られる[13]。神仙思想では、仙薬の一つと考えられていたようで、晋の時代に神仙術について記した『抱朴子』内編第十一などにも仙薬としての記載が見られる[13]。
二酸化チタンをコーティングした雲母(titan coated mica)はパール塗料[14]や絵具の金属色として使われる。
ポリエチレンやガラス繊維の基材に雲母を接着したものをマイカテープといい、家電製品の電気絶縁用途で使用されている[15]。
発熱体を絶縁体の雲母板で挟んだ構造のヒーターはマイカヒーターと呼ばれ、ポット、炊飯器、アイロンなどの家庭用電化製品、暖房便座、OA機器、自動販売機、工業用ホットプレート、金型の保温などに利用されている[16]。
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