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『鉄拳タッグトーナメント2』(てっけんタッグトーナメント ツー、Tekken TAG Tournament 2)は、バンダイナムコゲームスが2011年9月14日に稼動開始した3D対戦型格闘ゲームである。鉄拳シリーズの第8作目に当たる。通称「鉄拳TT2」。
ジャンル | 対戦型格闘ゲーム |
---|---|
対応機種 |
アーケードゲーム PlayStation 3 Xbox 360 Wii U |
開発元 | バンダイナムコゲームス |
発売元 | バンダイナムコゲームス |
シリーズ | 鉄拳シリーズ |
人数 |
AC:1 - 2人(対戦) PS3 / Xbos360 / Wii U:1 - 4人 |
メディア |
PS3:Blu-ray Disc1枚、ダウンロード販売 Xbox 360:DVD-ROM1枚、ダウンロード販売 Wii U:Wii U専用光ディスク1枚、ダウンロード販売 |
発売日 |
AC:2011年9月14日稼働開始 PS3 / Xbox 360:2012年9月13日 PS3(ダウンロード):2012年11月13日 Wii U:2012年12月8日 |
対象年齢 | CERO:C(15才以上対象) |
売上本数 |
PS3: 108,495本[1] Xbox 360: 8,255本[1] Wii U: 14,497本[1] 150万本[2] |
2012年3月27日にはバージョンアップ版である『鉄拳タッグトーナメント2 アンリミテッド』(てっけんタッグトーナメント ツー アンリミテッド、Tekken TAG Tournament 2 UNLIMITED、通称:鉄拳アンリミテッド)も稼働を開始した。
また、家庭用版は、2012年9月にPlayStation 3 / Xbox 360用ソフトとして、同年12月にはWii U用ソフトとしてそれぞれ発売された[3]。
2016年3月24日にXbox 360版が後方互換に対応された。[4]
本作は旧ナムコ時代にリリースされた『鉄拳タッグトーナメント』(鉄拳TT)と同様に「キャラクターを2人ずつ選んでタッグ戦で闘う」という内容になっている(この内容での新作リリースは12年ぶり)。
過去の登場キャラクターを新技を追加した上で復活させている点も『鉄拳TT』と同様で、アーケード版では三島仁八、オーガ(『鉄拳3』と『鉄拳TT』時のトゥルーオーガに相当)、風間準、アンノウンの4人が復活し、家庭用版ではさらにコンボット、エンシェントオーガ(『鉄拳3』と『鉄拳TT』時のオーガに相当)、エンジェル、州光、ミシェール・チャンなどが復活した。新キャラクターとして、それまではエンディングムービーにしか登場しなかったセバスチャン(リリの執事)と、設定上のみの存在だったスリムボブ(肥満体になる前のボブ)も追加されている。それ以外のキャラクターは基本的に前作『鉄拳6』と『鉄拳6 BLOODLINE REBELLION』からの引き継ぎであるが、本作では三島平八は若くなり、また、ジュリア・チャンがジェイシーと名を変えて登場している。
ゲームシステムは『鉄拳TT』時に採用していたシステムをベースに、新システムが上乗せされた形となっている。『鉄拳6』と『鉄拳6BR』に登場したレイジシステムやバウンドコンボなども引き継いでいるが、レイジの発動条件についてはタッグ戦であることを考慮したものへと変更されている。
本作では、バルコニーブレイクというステージギミックが新たに追加された[5]。このギミックは、バルコニーのある一部のステージにおいて、バルコニーを破壊して相手を下に落とすものであり、下で待ち構えているパートナーが追撃することも可能である[5]。
本作には従来までにあった各キャラクターの「1Pカラー・2Pカラー」の概念が無く、コスチュームは1種類に統一されているが、4つの攻撃ボタンそれぞれで選択した場合のカスタマイズが可能になった。その他、対戦で自分と相手に同じキャラクターが選択されたとき、後から選択した方は別カラーになるが、先に選んでいたキャラクターが1つでもカスタマイズしていた場合は、後から選んでも別カラーにはならない。
ICカードは従来の専用ICカードからバンダイナムコゲームス共通の「バナパスポートカード」へと変更され、カードスロットから非接触式カードリーダーに変わったことで電子マネー機能付き携帯電話でも戦績保存が可能になった。2011年11月1日からは、同様のシステムを採用しているセガの「Aimeカード」との相互利用も可能になった。カードは従来の「1キャラ1枚」から、カード1枚でキャラクター全員のデータが保存可能になった。なお、段位についてはキャラクターごとの独立したものになっている。
『鉄拳アンリミテッド』では、タッグ戦だけでなく「ソロvsタッグ」や「ソロvsソロ」の対戦が出来るモードが追加された。
家庭用版には、近接格闘ロボット「コンボット」をカスタマイズする「FIGHT LAB」というモードが収録された。
このモードはヴァイオレットこと李超狼が自社製品「コンボット」を誤って初期化させてしまったために育成し直すという筋書きであり、初心者の練習台であると同時に、熟練プレイヤーがカスタマイズを楽しめる仕組みとなっている[6][7][8]。
また、プレイ中のBGMを任意のものに変更できる「Tekken Tunes」という機能も追加された[9][8][10]。 CPU側では、カスタマイズ選択不可の背景LEDも存在する。
Wii U版の『鉄拳タッグトーナメント2 Wii U EDITION』(てっけんタッグトーナメント ツー ウィー・ユーエディション)には、プラットフォーム元の任天堂とのコラボレーションとして、マリオシリーズに登場するスーパーキノコや毒キノコを取って体が巨大化 / 縮小化した状態で戦う「キノコバトル」や、マリオやリンクを始めとする任天堂キャラクターを模したコスチュームが収録されている[3]。こちらはAC・PS3・Xbox 360版とは異なり、ステージが多少変更されている。
アーケード版からの登場キャラクター
家庭用版での追加キャラクター
最終ボスキャラクター
以下のステージは家庭用版にて追加されたステージであり、(★)はPS3版・Xbox 360版の無料ダウンロードコンテンツとして配信されたステージである[11]。
シリーズのプロデューサーである原田勝弘は2010年9月17日、ツイッターを通じて東京ゲームショウの闘劇ブースで新作を披露することを明らかにした[13]。
この時点で、『鉄拳 X ストリートファイター』または『鉄拳7』のいずれかに関連する情報ではないかという憶測が流れた[14]。
翌日の9月18日、原田は予告通り東京ゲームショウ2010の闘劇ブースにて『鉄拳タッグトーナメント』の続編にあたる本作の制作発表を行った[15]。
日本では2011年夏の稼働開始を予定していたが、東日本大震災により、同年秋に延期となった[16]。
World Cyber Games 2010にて、原田は家庭用版を出すと話し、限定キャラクターやおまけモードの導入を明らかにした[17]。また、原田は家庭用版は『ストリートファイター X 鉄拳』と『鉄拳 X ストリートファイター』の間に発売する予定であると話した[18]。
本作の開発は、家庭用版『鉄拳6』の開発が終了した2010年頃から始められた[19]。
本作の家庭用版は4人のキャラクターを同時に描画できることを売り出すという方針が立てられ、長い開発期間が設けられた[20]。
『鉄拳6』と『鉄拳6BR』で使われたPlayStation 3基板SYSTEM357では4人のキャラクターを同時に描画するには負荷が大きすぎることから基板をSYSTEM 369に変更した[19]。また、バンダイナムコが開発した『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』などで使われた可変解像度描画システムを導入することとなり[21]、開発チームはプログラムや描画システムを一から作り直した[20]。 開発チームの一員である米盛祐一はファミ通とのインタビューの中で、『鉄拳5』から『鉄拳6』に移行する時よりも大量の素材を制作したのではないかと振り返っている[20]。
『鉄拳3』をベースとしていた前作は、キャラクターの個別化が不十分だったため、たとえば三島家の誰かの使い方をマスターしていれば、性能が似ている別の誰かを扱うことも出来た[20]。
それから12年の間、開発チームが要望に応え続けてきたことにより、キャラクターの個別化が進み、システムも増えた[20]。
結果としてコンパチキャラクターが減少し、本作の稼働から1ヶ月後に「1キャラクターしか使えず、パートナーを選べない」という問題が浮上した[20]。
開発チームはすぐさまゲームバランスやシステムの見直しに踏み切り、アップデート版である『鉄拳タッグトーナメント2 アンリミテッド』として発表した[20]。
また、1キャラクターしか扱えないという要望に応えるため、通常のタッグ戦のほかにソロモードや1対2で戦うモードが追加された[20]。
さらに、タッグを組む2キャラクターを2人で操作するというペアモードも追加された。このペアモードは『ストリートファイター X 鉄拳』のスクランブルモードに近い[22]。
『鉄拳アンリミテッド』のソロモードにおけるレイジシステムは『鉄拳6』のそれを継承した一方、タッグモードでは新しくパートナーにもレイジシステムが適用された。 キャラクターの体力が一定数を下回るとレイジが発動して技が強化され、キャラクターから赤いオーラが発せられ、体力ゲージが赤く点滅する。 また、キャラクターが一定回数攻撃を受けると、パートナーのライフバーが点滅する。もし、自分がダウンした時点でパートナーの体力ゲージが点滅していた場合、パートナーが強化される[22]。
家庭用版は『鉄拳アンリミテッド』をベースとしており[23]、同作に登場した44人に加え、新しいキャラクターが登場し、最終的には史上最多の59人のキャラクターが登場することとなった。
家庭用向けの追加キャラクター選定にあたり、開発チームは要望の多いキャラクターに加え、『鉄拳TT』のメリットを生かせるようにするため、独特の性能を持つキャラクターと似た系統の持つキャラクターを出すことにした。
また、近接格闘ロボット「コンボット」を育成する「FIGHT LAB」というモードが新しく追加された[6][24][8]。 カスタマイズされたコンボットは見た目だけではどのような技を持っているのかわからないことから、競技性の高いランクマッチではコンボットを使えないようにするなど、「FIGHT LAB」の導入は慎重に行われた[20]。
PlayStation 3版とXbox 360版は3D立体視に対応しており、プレイヤーがエフェクトを調整することが出来る[25]。
家庭用版の初回限定特典として、男性や動物も含めたほぼ全キャラの水着コスチュームやリリ専用のコスチュー「ふわふわスカート」、4人の追加キャラクターと追加ステージがダウンロードできるコードが付属した。家庭用版の恒例として、大暮維人(アンナ)、コヤマシゲト(アリサ)、サイモン・ビズリー(平八)、皆川亮二(ミゲル)、いのまたむつみ(ジェイシー)、寺田克也(州光)といった著名な漫画家が手掛けたコラボコスチュームが登場したほか、フジサワトミオ、山下しゅんや、JUNNYの3名が手掛けたキャラパネルも登場した[10]。
加えて、「World Tekken Federation」というウェブサイトが開かれ、プレイヤーが試合データを確認できるようになった[26]。
プレイヤーはこのサービスを通じて他のプレイヤーとチームを組んだり、オンライン対戦を楽しむことが出来るほか、世界中のプレイヤーとリアルタイムでリーダーボードを使うことが出来た[27][28][26]。
2012年11月13日に北米の PlayStation Network にてダウンロード販売が開始され[29]、2012年11月21日には欧米のPSNでの配信が開始された。
同年12月末には Xbox Liveでの配信も行われた[30]。
Wii Uのローンチタイトルとして2012年12月8日に発売された。ロサンゼルスで開かれたE3 2011に出展された時点では、Wii U用『鉄拳』の新作という情報しか明らかにされておらず、タイトルもつけられていなかった[31]。 翌年のE3 2012にて、本作がPS3とXbox 360に続いて、『鉄拳タッグトーナメント2 Wii U EDITION』としてWii Uに移植されることが明らかとなった[32]。
Wii U版は、サードパーティー製のWii U用ゲームで初めて、パッケージ販売とNintendo eShopでのダウンロード販売が実施された。日本では、パッケージ版よりもダウンロード版の価格が若干安くなっていた[33]。
Wii U版では任天堂とのコラボレーションの一環として、マリオシリーズに登場するスーパーキノコなどによる状態変化を用いて戦う「キノコバトル」といったモードや、マリオや『メトロイド』などをモチーフとした衣装が追加された[3]。
また、Wii U版には限定コンテンツや、Xbox 360版とPS3版のDLC類が最初から収録されている[34]。
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