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日本において、旧国鉄と連携して貨物輸送を行うために設立された地方鉄道 ウィキペディアから
臨海鉄道(りんかいてつどう)は、日本において、旧日本国有鉄道(国鉄)と連携して鉄道貨物輸送を行うために設立された、主に臨海部に路線を持つ第三セクター方式の地方鉄道[1]。
臨海鉄道は貨物輸送を目的とした設立経緯から、貨物専業あるいは貨物中心の営業を行っている会社が多く、すべて国鉄の貨物輸送部門を継承した日本貨物鉄道(JR貨物)が筆頭株主である。JR貨物以外には地方自治体や周辺企業が出資している[1]。
形態についてはコンテナ輸送と車扱輸送に大別される[2]。車扱においては、主な輸送品目は石油製品(車扱トン数の67.0%)と石灰石(15.0%)であった[3]。なお、八戸臨海鉄道、秋田臨海鉄道、鹿島臨海鉄道、水島臨海鉄道は、2010年以降はその全量がコンテナ輸送であった[3]。
臨海鉄道には、国鉄路線を臨海鉄道に転換したものと、新規に敷設されたものが存在する[4]。
日本国有鉄道法施行令第一条に挙げられた国鉄の事業内容の一つとして、「大規模な臨海工業地域における運送を行なう地方鉄道(主として旅客の運送を目的とすると認められるものを除く)であって、日本国有鉄道の鉄道事業と直通運輸を行なうものの運営を行なう事業」と定められており[5]、これが臨海鉄道にあたる。このことから、臨海鉄道は当初より国鉄の貨物輸送の一部を担うものとして設立されたといえる。
各臨海鉄道路線が国鉄線として敷設されなかったのは、国鉄線として建設するための煩雑な手続き[注釈 1]を避け、第三セクター鉄道として建設したほうが得策であるとの判断による[4]。
各臨海鉄道は数両 - 十数両のディーゼル機関車を保有しているものの、貨車は鹿島臨海鉄道が2両・名古屋臨海鉄道が1両を保有しているのみ(それらも救援車であり営業用貨車ではない)である。実際にはJR貨物の輸送の一端を担う性格から、ほとんどの場合、臨海鉄道保有の貨車のほかに、JR貨物が保有する貨車がそのまま乗り入れて貨物輸送を行っている。各臨海鉄道の列車も、自社線内で完結するものは少なく、ほとんどの列車はJR貨物との直通運転である。
路線の大半が東海以東に集中しており、西日本の路線は水島臨海鉄道のみである。
以下、旧国鉄により出資が行われた年月日順に記す[7]。
上述の鉄道会社のうち、鹿島臨海鉄道 および 水島臨海鉄道は旅客輸送も行っている。
下記事業者は事業者名に「臨海」を含み、名古屋臨海高速鉄道では貨物列車の運行が行われているものの[注釈 3]、日本国有鉄道法や政令等に基づく国鉄からの出資により設立された地方鉄道ではないため、臨海鉄道には分類されない。
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