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本名以外の名前の一つ ウィキペディアから
愛称(あいしょう)とは、とくに親しみを込めて対象を呼ぶために用いられる、本名以外の名前の一種である。あだな(渾名・綽名)、ニックネーム(英語: nickname)、ペットネーム(英語: petname)ともいう。
なお、「仇名・徒名」も「あだな」と読むが、こちらは悪評、事実無根の評判、男女関係についての噂を意味する語で、「渾名・綽名」とは意味が異なる。
イヌに対する「ポチ」やネコに対する「タマ」など、本来の由来からはなれて、普遍的な愛称として定着しているものもある。
また、自衛隊の装備品にあるように現場での愛称[注 1]と防衛省がイベント的な意味合いで公募した愛称[注 2]がある。詳細は陸上自衛隊の装備品一覧を参照。
愛称がつけられる対象には、次のようなものがある。
アメリカではニューヨーク市を「ビッグ・アップル」[注 5]、ニューヨーク州を「エンパイアー・ステート」[注 6]、オレゴン州・カリフォルニア州・ワシントン州の西海岸三州を「レッドウッド・カーテンの向こう側」[注 7]、コネチカット州・ニューハンプシャー州・バーモント州・マサチューセッツ州・メイン州・ロードアイランド州(旧13植民地のうちのニューヨーク以北6州)を「ニューイングランド」と称するように、都市や州などに愛称をつける場合がある。
広告業界においては、愛称を考案・普及させるのは、企業、マスメディア、特定の商品や場所の宣伝に関わる者などある場合が多い。また商品やサービス、キャラクターの場合は公募や選考委員会によって決定される場合もある。
E電 のように、考案、宣伝されながらも定着しないままに終わる愛称もある。
ヨーロッパ諸言語においては多くの場合、特定の名(ファーストネーム)に対応する短縮形が存在する。日本ではこれを「愛称形」と表現する場合もあるが、現地では「通称」として公式文書への署名などに使用できるものであり、本項の主旨である「愛称」(ニックネーム、あだ名)とは意味を異にする。たとえば格闘家ボブ・サップ(本名は「ロバート・マルコム・サップ・ジュニア」)の「ボブ」は「ロバート」の短縮形を用いて「ボブ・サップ」と呼ばれる。また彼の愛称(ニックネーム)は野獣を意味する「ザ・ビースト」[注 8]である。ビル・ゲイツの本名も、ウィリアム・ヘンリー・ゲイツである。
「ニック」の語源は「…もまた」を意味する初期英語「eke」であり、渾名を「eke‐name」としていたものが、後に訛ったものとされる。
基本的には自己決定権によって自分に付けられた呼び名を拒否することが可能である。これは同意の範囲によって定めることができ、好意的な使われ方なら使用を許可でき、否定的や茶化す目的で使用するなら拒否することも可能であり[1]、いじめ防止対策推進法や名誉毀損、肖像権の侵害など法的な対応も行われる[1]。
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