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第77回ヴェネツィア国際映画祭は2020年9月2日から12日まで開催された[2] 。2020年1月16日、コンペティション部門の審査員長は女優のケイト・ブランシェットが務めることが発表された[3][4]。金獅子賞はクロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』、銀獅子賞は『スパイの妻』の黒沢清監督が受賞した[5][6][7]。
オープニング | 『靴ひも』 |
---|---|
クロージング | 『Lasciami andare』 |
会場 | イタリア ヴェネツィア |
創設 | 1932年 |
賞名 | 金獅子賞 - 『ノマドランド』 |
主催者 | アンナ・フォリエッタ[1] |
期間 | 2020年9月2日 - 12日 |
ウェブサイト |
labiennale |
ヴェネツィア国際映画祭開催史 |
今年は新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、世界三大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭が開催中止となるなど本映画祭も開催も危ぶまれていたが、4月には主催するヴェネツィア・ビエンナーレのロベルト・チキュート社長が、5月にはヴェネト州のルカ・ザイア知事がそれぞれ予定通り開催することを公表した[8][9]。7月28日にはラインナップが発表。コンペティション部門では男女の不均衡を是正する動きを見せており、今回選出された18作品のうち8作品が女性監督によるもので、女性監督作品が44%を占め、同映画祭史上もっとも高い水準となった[10]。
また、新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、チケットの完全ネット予約制や客席を50%に削減されるといった入場規制、来場者にはマスク着用や検温、手指の消毒が義務付けられた[11][12][13]。世界各国がロックダウンを経験して以来初の大型映画祭となるだけに、トロント国際映画祭、テルライド映画祭、ニューヨーク映画祭が協調体制を築くことを共同声明で発表したり、開会式にはカンヌ、ベルリン、ロッテルダム、サン・セバスチャン、ロカルノ、カルロヴィ・ヴァリ、ロンドンと欧州の主要映画祭の代表が集まり、連帯を表明するなど、大きな注目を集めた[12][14]。
ラインナップは7月28日に発表された[10][15][16][17]。
コンペティションとして以下の作品が選ばれた[17][18]。
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
そして明日は全世界に | Und morgen die ganze Welt | ジュリア・フォン・ヘインズ | ドイツ フランス |
親愛なる同志たちへ | Дорогие товарищи | アンドレイ・コンチャロフスキー | ロシア フランス ドイツ |
夢追い人 | The Disciple | チャイタニヤ・タームハネー | インド |
死ぬ間際 | Səpələnmiş ölümlər arasında | ヒラル・ハイダロフ | アゼルバイジャン メキシコ アメリカ合衆国 |
ハイファの夜 | Laila in Haifa | アモス・ギタイ | イスラエル フランス |
純愛不倫 | Amants | ニコール・ガルシア | フランス |
Le sorelle Macaluso | エンマ・ダンテ | イタリア | |
ミス・マルクス | Miss Marx | スザンナ・ニッキャレッリ | アメリカ合衆国 |
もう雪は降らない [19] | Śniegu już nigdy nie będzie | マウゴシュカ・シュモフスカ ミハウ・エングレルト | ポーランド ドイツ |
ニューオーダー | Nuevo Orden | ミシェル・フランコ | メキシコ フランス |
ノマドランド | Nomadland | クロエ・ジャオ | アメリカ合衆国 |
ノットゥルノ/夜 | Notturno | ジャンフランコ・ロージ | イタリア フランス ドイツ |
我らの父よ | Padrenostro | クラウディオ・ノーチェ | イタリア |
私というパズル | Pieces of a Woman | コーネル・ムンドルッツォ | カナダ ハンガリー |
アイダよ、何処へ? | Quo Vadis, Aida? | ヤスミラ・ジュバニッチ | ボスニア・ヘルツェゴビナ ルーマニア オーストリア オランダ ドイツ ポーランド フランス |
خورشید | マジッド・マジディ | イラン | |
スパイの妻〈劇場版〉 | 黒沢清 | 日本 | |
ワールド・トゥ・カム 彼女たちの夜明け | The World to Come | モナ・ファストボールド | アメリカ合衆国 |
コンペティション外上映として以下の作品が選ばれた[20][21][22][17][23]。
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
Assandira | サルヴァトーレ・メレウ | イタリア | |
ゴヤの名画と優しい泥棒 | The Duke | ロジャー・ミッシェル | イギリス |
ヒューマン・ボイス | The Human Voice | ペドロ・アルモドバル | スペイン |
第一炉香 | 第一炉香 | アン・ホイ | 中国 |
Mandibules | カンタン・デュピュー | フランス ベルギー | |
Mosquito State | フィリップ・ジャン・リムサ | ポーランド | |
楽園の夜 | 낙원의 밤 | パク・フンジョン | 韓国 フランス |
あの夜、マイアミで | One Night in Miami | レジーナ・キング | アメリカ合衆国 |
ラン・ハイド・ファイト | Run Hide Fight | カイル・ランキン | アメリカ合衆国 |
靴ひも | Lacci (オープニング作品) | ダニエーレ・ルケッティ | イタリア |
Lasciami andare (クロージング作品) | ステファノ・モルディーニ | イタリア |
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
ボストン市庁舎 | City Hall | フレデリック・ワイズマン | アメリカ合衆国 |
Crazy, Not Insane | アレックス・ギブニー | アメリカ合衆国 | |
ファイナルアカウント 最後の証言 | Final Account | ルーク・ホランド | イギリス |
フィオーリ、フィオーリ、フィオーリ! | Fiori, Fiori, Fiori! | ルカ・グァダニーノ | イタリア |
グレタ ひとりぼっちの挑戦 | I Am Greta | ネイサン・グロスマン | スウェーデン |
Hopper/Welles | オーソン・ウェルズ | アメリカ合衆国 | |
Molecole | アンドレア・セグレ | イタリア | |
Narciso em férias | レナト・テラ リカルド・カリル | ブラジル | |
Paolo Conte, via con me | Giorgio Verdelli | イタリア | |
Salvatore: Shoemaker of Dreams | ルカ・グァダニーノ | イタリア | |
Sportin' Life | アベル・フェラーラ | イタリア | |
La verità su La Dolce Vita | Giuseppe Pedersoli | イタリア |
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
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30 Monedas (episodes 1) | アレックス・デ・ラ・イグレシア | スペイン | |
Omelia contadina | アリーチェ・ロルバケル JR | イタリア | |
Princesse Europe | Camille Lotteau | フランス |
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
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アップル | μήλα | フリストス・ニク | ギリシャ ポーランド スロベニア |
不止不休 | 不止不休 | ワン・ジン(WANG Jing) | 中国 |
جنایت بیدقت | シャフラム・モクリ | イラン | |
The Furnace | ロデリック・マッケイ | オーストラリア | |
Gaza mon amour | タルザン・ナサール アラブ・ナサール | パレスチナ フランス ドイツ カタール | |
チンパンジー属 | Lahi, Hayop | ラヴ・ディアス | フィリピン |
Guerra e pace | Massimo D'Anolfi マルティーナ・パレンティ | イタリア スイス | |
Listen | アナ・ロッチャ・デ・スーザ | イギリス ポルトガル | |
メインストリーム | Mainstream | ジア・コッポラ | アメリカ合衆国 |
皮膚を売った男 | The Man Who Sold His Skin | カウテール・ベン・ハニア | チュニジア フランス ドイツ ベルギー スウェーデン |
マイルストーン [25] | मील पत्थर | イヴァン・エアー | インド |
Nowhere Special | ウベルト・パゾリーニ | イギリス イタリア ルーマニア | |
La nuit des rois | フィリップ・ラコスト | コートジボワール フランス カナダ | |
略奪者たち | I predatori | ピエトロ・カステリット | イタリア |
悲哀の密林 | Selva trágica | ユレネ・オライソラ | メキシコ フランス コロンビア |
La troisième guerre | Giovanni Aloi | フランス | |
荒れ地 | دشت خاموش | アフマッド・バーラミ | イラン |
イエローキャット | Zheltaya koshka | アディルハン・イェルジャノフ | カザフスタン フランス |
Zanka Contact | Ismaël El Iraki | モロッコ フランス ベルギー |
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
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Anita | Sushma Khadepaun | アメリカ合衆国 | |
BMM – Being My Mom | ジャスミン・トリンカ | イタリア | |
Entre tú y milagros | Mariana Saffon | コロンビア アメリカ合衆国 | |
À fleur de peau | Meriem Mesraoua | カタール アルジェリア フランス | |
Das Spiel | ローマン・ホーデル | スイス | |
Mây nhưng không mưa | Nghĩa Vũ Minh | ベトナム | |
Give Up the Ghost | Grear Patterson | ヨルダン スウェーデン | |
Nattåget | ジェリー・カールソン | スウェーデン | |
Miegamasis rajonas | Vytautas Katkus | リトアニア | |
The Shift | ローラ・カレイラ | イギリス | |
Sogni al campo | マグダ・グイディ | イタリア フランス | |
Was Wahrscheinlich Passiert Wäre, Wäre Ich Nicht Zuhause | ウィリー・ハンズ | ドイツ | |
Workshop | ジュダ・フィニガン | ニュージーランド |
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
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The Return Of Tragedy | Bertrand Mandico | フランス | |
Sì | ルカ・フェッリ | イタリア |
以下の作品はボローニャで8月25日 - 31日まで開催されたボローニャ復元映画祭でヴェネツィア・クラシックス セクションで選ばれた[15][16][26]。
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 | 製作年 |
---|---|---|---|---|
仁義 | Le Cercle Rouge | ジャン=ピエール・メルヴィル | フランス | 1970 |
愛しのクローディン | Claudine | ジョン・ベリー | アメリカ合衆国 | 1974 |
グッドフェローズ | Goodfellas | マーティン・スコセッシ | アメリカ合衆国 | 1990 |
最後の晩餐 | La última cena | トマス・グティエレス・アレア | キューバ | 1976 |
Utószezon | ゾルタン・ファーブリ | ハンガリー | 1966 | |
無法松の一生[27] | 稲垣浩 | 日本 | 1958 | |
誘惑されて棄てられて | Sedotta e abbandonata | ピエトロ・ジェルミ | イタリア | 1964 |
セルピコ | Serpico | シドニー・ルメット | アメリカ合衆国 | 1973 |
愛と殺意 | Cronaca di un amore | ミケランジェロ・アントニオーニ | イタリア | 1950 |
機械じかけのピアノのための未完成の戯曲 | Неоконченная пьеса для механического пианино | ニキータ・ミハルコフ | ソビエト連邦 | 1977 |
復讐するは我にあり[28][29] | 今村昌平 | 日本 | 1979 | |
Den muso | スレイマン・シセ | マリ | 1975 | |
暗黒街の弾痕 | You Only Live Once | フリッツ・ラング | アメリカ合衆国 | 1937 |
第35回国際批評家週間には以下の作品が選ばれた[30]。
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
50 o dos ballenas se encuentran en la playa | Jorge Cuchi | メキシコ | |
Погані дороги | Natalya Vorozhbyt | ウクライナ | |
Tvano nebus | マラト・サルキシャン | リトアニア | |
Hayaletler | Azra Deniz Okyay | トルコ カタール | |
アンコントロール [31] | Shorta | Anders Ølholm Frederik Louis Hviid | デンマーク |
憎むなかれ [32] | Non odiare | Mauro Mancini | イタリア ポーランド |
きっと地上には満天の星 | Topside | セリーヌ・ヘルド ローガン・ジョージ | アメリカ合衆国 |
第17回ヴェニス・デイズには以下の作品が選ばれた[33]。
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
200 Meters | アミーン・ナイフェ | パレスチナ | |
Конференция | Ivan Tverdovskiy | ロシア エストニア イタリア イギリス | |
ハニー・シガー 甘い香り [34] | Cigare au miel(オープニング作品) | Kamir Aïnouz | フランス アルジェリア |
Mama | Li Dongmei | 中国 | |
Tengo miedo torero | ロドリーゴ・セプルベダ | チリ アルゼンチン メキシコ | |
Oaza | イヴァン・イキッチ | セルビア スロベニア オランダ ボスニア・ヘルツェゴビナ | |
Felkészülés meghatározatlan ideig tartó együttlétre | リリ・ホルヴァート | ハンガリー | |
Residue | Merawi Gerima | アメリカ合衆国 | |
Spaccapietre | Gianluca De Serio Massimiliano De Serio | イタリア フランス ベルギー | |
Kitoboy | Philipp Yuryev | ロシア |
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
Saint-Narcisse(クロージング作品) | ブルース・ラ・ブルース | カナダ |
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
Extraliscio – Punk da balera | エリザベッタ・スガルビー | イタリア | |
Guida romantica a posti perduti | ジョルジア・ファリーナ | イタリア | |
Das Neue Evangelium | ミロ・ラウ | ドイツ スイス イタリア | |
Samp | Flavia Mastrella Antonio Rezza | イタリア |
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