Remove ads
ウィキペディアから
株式会社穴吹工務店(あなぶきこうむてん、Anabuki Construction Inc.)は、香川県高松市に本社を置く不動産会社である。
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒760-8520 香川県高松市藤塚町一丁目11番22号 北緯34度19分58秒 東経134度2分47.9秒 |
設立 | 1961年(昭和36年)1月11日[1] |
業種 | 不動産業 |
法人番号 | 7470001000425 |
事業内容 |
不動産開発 不動産販売 建設請負 |
代表者 | 代表取締役社長 徳田善昭[2][3] |
資本金 | 25億円 |
発行済株式総数 | 10万株 |
売上高 |
480億5,600万円 (2024年3月期)[4] |
営業利益 |
18億3,100万円 (2024年3月期)[4] |
経常利益 |
16億2,300万円 (2024年3月期)[4] |
純利益 |
13億2,400万円 (2024年3月期)[4] |
総資産 |
609億7,000万円 (2024年3月期)[4] |
従業員数 | 573名(2022年4月現在) |
決算期 | 3月 |
主要株主 | 大京 100%[2][3] |
主要子会社 | 関連会社の項目を参照 |
外部リンク | https://www.anabuki.co.jp/ |
2007年(平成19年)度に国内事業主別マンション供給戸数ランキングで首位[5]となるも2009年(平成21年)に会社更生法適用を申請[6]し、2013年(平成25年)に大京の完全子会社となる[2][3]。
また、親会社である大京が2019年1月にオリックスの完全子会社となったことで当社もオリックスグループの一員となっており、コーポレートロゴと共に「AN ORIX COMPANY」が付記されている。
1905年(明治38年)香川県高松市に穴吹喜作がゼネコンとして創業し、1945年(昭和20年)に穴吹夏次が2代目社長となった。
1961年(昭和36年)1月11日に[1]法人化[7]した。
1969年(昭和44年)にミサワホームの代理店になり香川県と愛媛県で戸建て住宅事業[8]を開始し、2003年(平成15年)4月1日にミサワホーム事業部はミサワホームの子会社「ミサワホーム四国」と統合して「穴吹ミサワホーム」となり、四国全域でミサワホーム事業[9]手掛けた。
2001年(平成13年)4月に「穴吹不動産販売」を、8月1日に子会社群を統括する中間持株会社の「ACカンパニーグループ」をそれぞれ設立[10]した。
2003年(平成15年)9月と2004年(平成16年)3月29日に第三者割当増資[11]した。
分譲マンションの用地取得から企画設計から販売・アフターサービスまでを、自社グループで一貫して行うATD(アナブキ・トータル・ディベロップメント)システムと称する事業形態を採用し、主に地方中核都市圏[12]で展開した。
2004年(平成16年)7月に「穴吹工務店札幌」を設立し[13]、2005年(平成17年)4月1日に古久根建設を子会社化[14]するなど地方都市で事業を拡大し[5]、2007年(平成19年)度に国内事業主別マンション供給戸数ランキングで首位(5,037戸)[5][15]となった。2007年(平成19年)度販売戸数5,037戸の90%弱にあたる約4,400戸を地方都市で販売し、首都圏など大都市の販売比率が高い競業他社と異なった[5]。
1996年(平成8年)4月1日に子会社のエフエム高松コミュニティ放送が放送を開始[16]し、放送事業へ参入した。
2005年(平成17年)7月29日にリゾート施設運営「ハートレイ」の全株式を取得して完全子会社化[17]し、2006年(平成18年)8月1日に「ハートレイ」が「穴吹ヴィラサービス」を吸収合併して「穴吹ハートレイ」[18]に事業統合し、2007年(平成19年)11月1日に旧厚生年金施設「サンピアさぬき」の運営を継承して「三木リゾート&スポーツパーク」と「ヴィラ讃岐」として開業する[19]などリゾート関連事業を拡大し、2006年(平成18年)3月にトランクルーム事業[20]を手掛けた。
2002年(平成14年)9月に上海市に建築設計ソフトウェア開発の「穴吹(上海)軟件開発有限公司」を設立し、中華人民共和国で建設・販売するマンションのコンピューター設計業務に進出した[21]。
2007年(平成19年)3月にレストラン運営の「上海穴吹餐飲管理有限公司」を設立し、4月にレストラン「悠友」を開店した[21]。
2007年(平成19年)3月に内装工事施工の「上海穴吹装飾工程有限公司」を設立し、内装工事事業に参入した[21]。
2008年(平成20年)4月に上海市に不動産物件を管理する合弁会社「上海陸家嘴穴吹物業経営管理有限公司」を設立し、不動産管理事業に参入した[22]。
経営再建の一環として、2009年(平成20年)6月に「上海穴吹餐飲管理有限公司」の清算手続きを開始して2010年(平成22年)4月に完了[23]し、12月に「穴吹(上海)軟件開発有限公司」の全株式、「上海穴吹装飾工程有限公司」と「上海陸家嘴穴吹物業経営管理有限公司」の持ち株式全て、それぞれを東急不動産に売却して中国から完全に撤退[23]した。
工事費の高騰と構造計算書偽造問題による建築基準法の改正で、地代が安価な地方都市を主力とする当社のマンションは利幅が縮小[5]して価格上昇[5]を免れず、2008年(平成20年)は世界同時不況による需要激減[5]で収益が悪化[15]して3月期決算が赤字[24]となり、2009年(平成20年)11月24日に[6]東京地方裁判所へ[25]会社更生法の適用を申請して経営破綻した[6]。債務は約120 - 130億円[26]と報道された。
2010年(平成22年)2月9日に日興コーディアル証券をフィナンシャル・アドバイザーとして選定[27]し、5月28日に投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ (JWP) とライオンズマンションを展開する株式会社大京のグループをスポンサー[28]に選定し、マンションデベロッパーとして再建する更生計画案[25]を7月30日に東京地方裁判所へ提出し、9月30日に認可された[29]。10月1日に立山繁美事業家管財人が新社長に就き、関連会社は穴吹コミュニティや穴吹建設など中核事業の4社のみ[29]とした。
2009年(平成20年)12月25日に「穴吹ミサワホーム」の全株式を「ミサワホーム」へ譲渡して同社の完全子会社[30]、2010年(平成22年)3月31日に子会社「香川県生コン」の生コンクリートの製造・販売事業を「アサノ五色台工業」へ譲渡[31]、6月17日に「エフエム高松コミュニティ放送」の所有株全てを「トライグループ」へ譲渡[32]、11月1日に「ヴィラ塩江」の運営を「ハイパーアシスト」の子会社「ハイパーリゾート」へ[33]、12月に「ヴィラ塩江」の運営を「喜代美山荘」の子会社「三木さぬき倶楽部」へ[34]、それぞれ譲渡した。
2009年(平成21年)11月30日に関連会社の生コンクリート製造「綾上工業」が高松地方裁判所から破産手続き開始[35]、2010年(平成22年)6月23日までに「穴吹工務店札幌」が札幌地方裁判所へ自己破産を申請して手続き開始[13]、など関連会社も整理された。
更生第2期の2012年(平成24年)9月期は売上高約318.07億円、経常利益約66.9億円、純利益約170.79億円、純資産約136.59億円と黒字に転じ、2014年(平成26年)9月期までに約700億円の返済を予定していた債務のうち約600億円を返済した[36]。
2013年(平成25年)3月11日に東京地方裁判所へ会社更生手続きの終結を申請[12]し、3月31日に終結の決定を受けた[2][3]。
2013年(平成25年)4月1日に大京は、大京とジェイ・ウィル・パートナーズが出資する合同会社のジェイ・エル・ケイが保有する穴吹工務店の全株式を買収し、完全子会社とした[2][3]。
沖縄県を除く全国46都道府県に2013年(平成25年)3月末までに約1,300棟・約77,000戸の『サーパス』ブランドの分譲マンションを販売した[12]。
開発から販売後の管理まで一貫して提供する「ATD(アナブキ・トータル・ディベロップメント)システム」を標榜しており、分譲後の管理業務も行っている[12]。
ただし、2013年(平成25年)3月末時点での管理受託戸数は約68,000戸であった[12]。
またサーパスマンション入居者向けサービスとして、24時間365日フリーダイアルで住まいの様々な相談を受ける穴吹コンタクトセンターを開設している。
近年(2011年以降)はマンション事業で培った実績を活かし、『サーパスホーム』・『サーパスタウン』の名称で中四国エリアを中心に一戸建ての分譲も行っている。
現在、大京グループ内に存在する「穴吹」を冠する関連会社に以下の各社がある。穴吹コミュニティ以外は大京の完全子会社となっており、穴吹工務店との直接の資本関係はなくなっている。
同社と同じ香川県高松市に本社を置く穴吹興産は、1964年(昭和39年)に穴吹工務店グループの関連会社として設立されたが、1985年(昭和60年)に競合するマンション分譲事業に参入したことから完全に分離しており、2009年(平成21年)11月24日の当社の会社更生法の適用申請時点では資本面での関係はなく、人的交流もなかった[53]。
関連会社として発足したものの、当初から資本的関係はそれぞれ独立した形であった(この点は学校法人穴吹学園も同様)。これは穴吹工務店の二代目経営者で、戦争体験者である穴吹夏次・キヌヱ夫妻が「資本三分割法」を実践し、子息の英隆・忠嗣にも子供の頃から教育した結果であった[54]。また、英隆と忠嗣は年齢が近かったこともあり、子供の頃から互いの対抗心が強かったという。
その後穴吹興産が1985年にマンション分譲事業に参入したことにより穴吹工務店と競合関係となり、穴吹興産は穴吹工務店グループより分離し独立系マンションデベロッパーとなった[55]。穴吹夏次の死去から2年が経過した2002年10月、穴吹興産はマンションブランド『アルファステイツ』を差別化するため穴吹工務店と同一だったコーポレートアイデンティティ(CI)を変更し、対外的な商標も『あなぶき興産』とひらがな表記を使用するようになった[55]。その後、2009年の穴吹工務店の会社更生法申請までは穴吹工務店と穴吹興産の経営者が兄弟という人的関係が残っていたが、現在の穴吹工務店は創業家である穴吹家から大京が100%株式を取得し、穴吹工務店と穴吹興産との人的・資本的関係は完全に解消されている。
穴吹興産はすでに上場企業となっていたため、「株主への利益相反行為」を回避すべき立場から穴吹工務店への支援ができなかったことが、個人の心情としては辛かったという思いを穴吹興産社長の忠嗣は吐露しており、冠婚葬祭などの場で穴吹工務店元社長の兄・英隆と顔を合わせてもビジネスの話はしなかったという[56]。
2009年の会社更生法申請以前は、赤ずきんをアレンジしたあなぶきんちゃんをイメージキャラクターとしてテレビコマーシャルなどに使用していた。中川いさみのデザインによるイラストも広告やノベルティグッズなどに使われていた。
各種スポーツへの支援をおこなっていたが業績悪化に伴い、2009年(平成21年)に相次いでスポンサーから撤退した[57]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.