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福井県福井市にある県立図書館 ウィキペディアから
福井県立図書館(ふくいけんりつとしょかん)は、福井県福井市下馬町にある県立の公共図書館である。施設内には文書館の福井県文書館(ふくいけんぶんしょかん)、文学館の福井県ふるさと文学館(ふくいけんふるさとぶんがくかん)が併設されている。
福井県立図書館 Fukui Prefectural Library | |
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施設情報 | |
専門分野 | 総合 |
事業主体 | 福井県 |
開館 | 1950年(昭和25年)4月1日 |
所在地 |
〒918-8113 福井県福井市下馬町51号11番地 |
位置 | 北緯36度2分13秒 東経136度14分32.6秒 |
ISIL | JP-1001549 |
統計情報 | |
蔵書数 |
図書: 1,054,809冊 新聞: 49紙 雑誌: 717誌(2020年度末[1]時点) |
貸出数 | 652,542冊(個人)(2020年度[1]) |
来館者数 | 469,045人(2020年度[1]) |
公式サイト | https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/ |
地図 | |
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館 |
若狭図書学習センターを含む福井県立図書館の入館者数は、図書館を福井市下馬に移転した2003年(平成15年)度以降、都道府県人口比では、10年連続全国1位であった[2]。また、個人貸出冊数も、都道府県人口比で度々全国1位となっている[3]。
県立図書館の蔵書は、県内各市町の図書館を窓口にして借りることも可能である[4]。2007年(平成19年)1月より[5]、福井市と小浜市を除く市町の図書館では、県立図書館で借りた本を返却できる[4]。小浜市は従来通り若狭図書学習センターが窓口となる[4]。
2005年(平成17年)には、県が購入した五箇条の御誓文の草稿が県立図書館と若狭図書学習センターで公開された[5][6]。
1981年(昭和56年)以来、福井市城東にあった旧図書館(現・福井県立こども歴史文化館)が狭隘であったため、2003年(平成15年)2月に現在地に移転開館した。郊外に移転したことにより、自動車を持たない利用者から交通アクセスの改善を求める声があったため、福井駅東口バス停から無料のフレンドリーバスが運行されている。また、無料駐車場が約400台分用意されている。
福井県文書館 Fukui Prefectural Archives | |
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施設情報 | |
専門分野 | 歴史的公文書、アーカイブズ、古文書、行政刊行物 |
事業主体 | 福井県 |
開館 | 2003年2月1日 |
所在地 |
〒918-8113 福井県福井市下馬町51-11 |
ISIL | JP-1001549、JP-2002002 |
公式サイト | https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/bunsho/index.html |
地図 | |
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館 |
根拠条例によれば、設置目的は「県に関する歴史的な資料として重要な公文書、古文書その他の記録を収集し、および保存し、ならびに県民の利用に供するとともに、これに関連する調査、研究等を行い、もって学術の振興および文化の向上に寄与するため」とされている[8]。
福井県が作成・取得した公文書から選別・移管した歴史的公文書と、福井県内を出所とする古文書等を整理・保存・公開している。
戦前・戦中期(1881年2月から1947年5月頃まで)に福井県が作成・取得した歴史的公文書については、福井空襲と福井地震によって失われているため[9]約280冊しか収蔵していないが、戦後期については約64,000冊を所蔵している[10]。原則として、移管の翌年度には簿冊目録を公開している。
福井県文書館が運用するデジタルアーカイブ福井[11]は、県立図書館・県文書館・ふるさと文学館が管理する資料を中心とした協同検索データベースであり、古文書・歴史的公文書・写真・古典籍・新聞などを画像(一部についてはPDあるいはCC-BY4.0準拠で)とともに公開している。ふくいゆかりの人物や文学者に関する資料も調べることができる。2020年4月、越国文庫(福井市立図書館蔵)・越葵文庫(福井市立郷土歴史博物館蔵)を含む越前松平家資料群を一括公開。
2019年4月、県は福井県文書規程を改正し、歴史的公文書を現用公文書の廃棄決定後の収集から、移管決定による引渡しへ変更した。また同年11月には、松平文庫の寄託先が県立図書館から県文書館に変更された。
閲覧室は閉架式になっており、資料の閲覧には申し込みが必要。
福井県にゆかりのある文学者、文学作品等に関する資料の収集、保存、展示、調査研究、教育普及等を行うことにより、文学に関する県民の知識および教養の向上を図り、これによって文化の発展および学術の振興に寄与するために設置されている[12]。
特別館長は、福井県出身の芥川賞作家津村節子。
福井県立若狭図書学習センター Fukui Prefectural Wakasa Library and Learning Center | |
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施設情報 | |
前身 | 福井県立図書館若狭分館 |
事業主体 | 福井県 |
開館 | 1989年(平成元年)6月2日 |
所在地 |
〒917-0075 福井県小浜市南川町6番11号 |
位置 | 北緯35度29分34.5秒 東経135度45分15秒 |
ISIL | JP-1001550 |
統計情報 | |
蔵書数 |
図書: 287,106冊 新聞: 20紙 雑誌: 255誌(2020年度末[1]時点) |
貸出数 | 118,181冊(個人)(2020年度[1]) |
来館者数 | 147,443人(2020年度[1]) |
公式サイト | https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/wakasa/index.html |
地図 | |
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館 |
若狭図書学習センターは、福井県小浜市南川町にある福井県立図書館の分館であり、福井県生涯学習センター若狭支所の機能を併せ持っている。生涯学習センターが1階に、図書館が2階にある。
郷土資料は嶺南に関する書物に特化している。海洋関係資料を集めた「海のコーナー」、原子力関係資料の「原子力コーナー」、人権啓発資料を集めた「人権啓発コーナー」、商業・ビジネス関係資料の「産業支援コーナー」、「白川文字学コーナー」を設けている。
福井県立図書館は、名古屋市からの福井震災義捐金を建設費の一部に充て、旧福井藩主松平家の庭園であるお泉水跡地の一角に、1950(昭和25)年4月に開館した。1950(昭和25)年旧藩主松平家から、国書、漢籍、旧藩史料の寄託を受けた(松平文庫)。松平文庫はこのあと、1959(昭和34)年、1969(昭和44)年にも追加寄託を受けた[14]。
館内には、新聞閲覧室、児童閲覧室、視聴覚ライブラリー、一般閲覧室、特別閲覧室、目録室があった。1954(昭和27)年に書庫が増築された[14]。
館内サービスとしては、児童閲覧室以外は、利用に年齢制限があり、12歳以上が利用対象とされた。館内閲覧は無料であったが、貸出には保証金が必要であった(保証金制度は1965(昭和40)年3月終了)[14]。
館外活動としては、1951(昭和26)年に福井県三方郡八村の公民館に配本所を設置。1953(昭和28)年には大野配本所、1954(昭和29)年には朝日配本所を設置した。1955(昭和30)年11月には、三方配本所が三方分館に昇格した。また、1952(昭和27)年には、福井県教育委員会が移動公民館あかね号を運行し、福井県立図書館の蔵書を積んで、県内を巡回し図書の貸出を行った(1955(昭和30)年度まで)[14][15]。
そのほか事業としては、読書推進活動としての読書会や、県内の図書館関係の人材育成事業として、図書館実務講習会なども行っている[14][15]。
1960(昭和40)年代には蔵書や利用者の増加から、目録の必要性が高まり、1968(昭和43)年に『松平文庫目録』が刊行された。館内サービスも館外閲覧保証金制度が撤廃されるなど刷新が図られ、1976(昭和51)年の福井市立図書館の開館により、福井県立図書館はレファレンスサービスに重点を置くようになった[16]。
また、1971(昭和46)年度には、「配本所設置五カ年計画」が立てられ、1975(昭和50)年度には、県内35全市町村に配本所が設置、配本所を核とした県内全域サービス網を整備した。配本所には県立図書館の資料を貸出、運営を委託し、地域性を生かした読書推進活動を推進した[17]。
その後、建物の老朽化が進み、蔵書の増加により施設が狭くなったため、1977(昭和52)年、置県百年記念事業の一環として、図書館の移転建設がきまった[15]。
福井市城東にあった福井県立図書館は1979(昭和54)年に着工し、1981(昭和56)年3月26日に開館した。延床面積4993.9㎡、収蔵能力は書庫30万冊、開架5万冊の35万冊であった。1階に子ども室、点字図書室、テープ聴取室、録音・対面朗読室、会議室、2階に一般資料室、大会議室、3階に郷土資料室、特別研究室、視聴覚ライブラリー室、読書室を設けた。点字図書室は新規で設けられた[18]。
レファレンスサービスを重視し、特に福井県関係のレファレンスの処理件数が多かった。また、移転を機に、貸出冊数は、一人2冊から一人5冊、期間は2週間と変更された[18]。
1982(昭和57)年度からは「市町村立図書館整備促進事業」が実施され、図書館未設置自治体にも図書館設置条例が制定されるなど、図書館設置の動きがでてきた。このため1987(昭和62)年3月に配本制度は終了し、かわって、1986(昭和61)年度から市町村図書館等貸出文庫が設置された[18]。
また、市町村を支援するため、経験の浅い図書館職員を対象とした図書館業務への理解を深めるための講座を開始した[18]。
全県への図書館サービスを拡充していくなか、嶺南地域のサービスの中核的施設として、県立図書館若狭分館が、1989(平成元)年6月に福井県小浜市に開館した[18]。(のち1995(平成7)年10月に生涯学習センター機能を加え「若狭図書学習センター」として改組された。)
1994(平成6)年4月には、図書館業務の効率化・迅速化により利用者サービスの向上させるため電算システムが導入された[18]。
1995(平成7)年7月に福井県立図書館基本計画検討委員会が設置され、委員会で新館計画の検討をすすめ、1996(平成8)年3月に「福井県立図書館基本計画」が策定された。1996(平成8)年度には建設用地を取得し、1997(平成9)年度に基本計画が実施され、2000(平成12)年11月新県立図書館・県立公文書館(仮称)起工式が行われた。2002(平成14年)9月竣工し、翌2003(平成15)年2月1日新県立図書館が開館した[16][15][19]。
閉架書庫部分の外観は赤いテラコッタで構成され、図書館内部は十字型の柱が空間を秩序づけている。『GA JAPAN』誌上で、槇は「『ウォーム系』(ヒルサイドウエストなどはクール系)の作品だ」と述べた[20]。
利用者の本探しのヒントにしてもらうため、2007年よりWebサイト上で「覚え違いタイトル集」というデジタルレファレンスサービスページを設けている。もともとは職員間のみで共有していた情報だったが、「有益な情報を職員だけで独占していてはもったいない」との理由からサイト上で公開することとなった。掲載されている例は当初20件程度だったが、更新が続けられ、2021年2月現在では800件を超える。
タイトルの覚え違いだけでなく、あらすじなどの情報から推測されたものもある。
著者名の思い違い・読み間違いもしばしば取り上げられている。
ユニークな覚え違いも多く掲載されていることから、たびたびSNS上で話題になる。当館職員によると、同ページの公開によって期待している目的の一つに「レファレンスサービスの認知度を高める」ことがあり、ページに誘導するためにエンタテインメント性も意識しているという。その狙い通りに話題となっていることで、図書館司書のカウンター業務の一部の周知に役立っていることに手応えを感じているようである[21][25]。
SNS上で好評を博していることから、2021年10月には講談社から『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』[注 3]のタイトルで書籍化(ISBN 978-4-06-525892-7)、この中では厳選した90件について、司書と利用者とのやりとりやどう探し当てたかを交えてイラスト付きで紹介している[26]。同書の印税は本で福井県立図書館・若狭図書学習センターに納入され、福井県に還元されている[27]。
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