『琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ』(りゅうじんマブヤー ザ ムービー ななつのマブイ)は、2011年に公開された日本の特撮映画。
概要 琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ, 監督 ...
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2008年より沖縄で放送されているローカルヒーローの特撮テレビドラマシリーズ『琉神マブヤー』のキャラクターとその世界観を映画化した作品。物語は、沖縄・琉球の誇り、文化、自然などを題材に成されている。出演陣は沖縄ゆかりの俳優・タレントで組まれており、主人公の琉神マブヤーを山田親太朗、もうひとりのヒーロー龍神ガナシーをISSAが、宿敵のハブデービルをガレッジセールのゴリなどが出演。監督は佐野智樹。第31回ハワイ国際映画祭(2011年10月)にてワールドプレミア上映[2]された。また、映画公開を記念し『週刊少年チャンピオン』でコミック連載も開始されている[3]。秋田県のローカルヒーローの超神ネイガーも登場する。
キャッチコピーは「沖縄が生んだ<魂>(まぶい)のヒーロー、ついに映画化!!」「ウチナーの平和は、オレたちが守る!!」。
ヒーローショーの脇役を演じる青年ウルマは、バク転もできない運動オンチ。でも、憧れのヒーローを目指して頑張ってはみるが、意志が弱くて、ショーで仲間の足手まといになる日々だった。そんなある日、ショーの練習中に、派手に投げ飛ばされた弾みから、琉神マブヤーのマブイ(魂)が入ってしまう。琉神マブヤーとは、遠い昔の琉球(沖縄)では、悪の軍団マジムンが良民を苦しめていたが、ある若者にマブイ(魂)が入り込んで琉神マブヤーに変身し、マジムンから沖縄の人々を護る伝説のヒーロー。でも、なぜ今、琉神マブヤーが蘇ったのか?それは、悪の軍団マジムンが沖縄を自らの王国にするために、人知れず永い眠りから覚めたからか?自然を蔑ろにする人間たちから、沖縄を奪い返そうとする。
- 本作品の主人公。ヒーローに憧れて琉球アクションクラブに所属するも、運動オンチで怠け癖があり、脇役ばかり回されている。
- 興行の本番前に楽屋に立ち寄ったところでオニヒトデービルに投げ飛ばされ、混乱してアイリに叩かれたことで気絶。その際おばぁからうけたマブイグミによって、琉神マブヤーのマブイが込められた。
- アマンやクマンに対し優位に戦える力を得たものの、本気を出したハブデービルやマングーチュにはかなわず、元来の臆病な性格も相まって次第に戦意を失っていき、マジムンの本格的な侵攻を目の当たりにして遂に逃げ出してしまった。
- しかし追ってきたキジムンに諭され、「男はアレがアレでアレだから好きな子のことを考えろ」というアドバイスでアイリを想い、マブイを燃やし真のヒーローに目覚めた。
- 必殺技は「スーパーメーゴーサー」
- 琉球アクションクラブでヒーロー役を演じるエース格。本作品のもう一人の主人公。ウルマに厳しくあたっていたため、アイリと対立することもあった。
- 興行がマジムンによって邪魔され、自身も一蹴されたために、打ち上げで酒におぼれていた。翌日、近くの砂浜でマジムンたちを見つけ、琉球を守るために戦いを挑んだものの、再び一蹴され、海に投げ落とされた。
- あわや溺れ死ぬというところで、龍神ガナシーの呼びかけに応え、龍神ガナシーとなって復活。マブヤーの危機を救った。
- マジムンの本格的な侵攻に際しては、逃げ出したウルマの帰還を信じ、一人マジムンとの決戦に臨む。
- 必殺技は「ドラゴンメーゴーサー」
- 本作品のヒロイン。琉球アクションクラブに所属する。ウルマの幼馴染。勝気な性格で、幼いころにいじめられていたウルマを何度も救ったことがある。
- 武道の心得があり、マジムンが本格的な侵攻を始めた際は、その悪行を止めるために生身で戦いを挑み、アマン、クマンを圧倒した。
- 祖母がユタであり、おばぁに極意を授かったことでマブイグミを習得した。
- ガジュマルの古木に棲むという妖精。伝説では子供の姿をしていると言われているが、どう見てもそう見えないほど老けて見られることに本人も気にしている。キジムンの言うところによると、マジムンは古来より沖縄に現れて人々に害をなし、それに対抗するため神様(キンマムン)に選ばれた者が、琉神マブヤーとして代々戦ってきた。今回マブヤーに選ばれたのがウルマ。キジムンもかつてマブヤーに助けられ、以後600年間キジムンはマブヤーの付き人だったという。ネイガーのことも知っており、誤って戦闘を開始したネイガーとガナシーたちの仲介役も果たす。
- 生徒の小学生たちにマブイの意味と大切さを教えた。
- 本作品では、琉球アクションクラブの主宰者的存在。
- 琉球アクションクラブに所属する細身の団員。戦闘員役。
- 琉球アクションクラブに所属する太目の団員。怪人役。
- テレビシリーズ同様、いたずら好きで突拍子もないところがあるのはおなじみだが、本作品ではハブデービルの部下としてマブヤー、ガナシーそしてネイガーとも戦う。
- 秋田からやってきたヒーロー。
- 到着早々オニヒトデービルと戦闘し圧倒するも、介入してきたマングーチュを前に「女には手を出せない」というポリシーを逆手に取られ、逃げられてしまった。
- そんな中でマブイがある場所に集中して向かっている場面を目撃、その場所に残っていたマブヤー、ガナシーを黒幕と勘違いして戦いを仕掛けるも、キジムンの仲介で氷解、二人の訓練を受け持ち、必殺技を編み出すきっかけを作った。
- 沖縄の海に棲み、人間嫌いで争うことも嫌いなので、ほとんど姿を見せないが、ハブデービルに ちんすこうで買収された。本作品の沖縄のマブイ(魂)は、天空に輝く北斗七星であり、それはマブイスターと呼ばれ、七つの星がそれぞれ「勉、健、食、勇、忠、忍、情」を司る。ジンベエダーはマブイを頭上の鮫の口から吸い込む能力があり、例えば「勉」のマブイを吸い込むと、沖縄の人々から勤勉さが失われ怠惰になり、さらにそれぞれのマブイをジンベエダーが吸い込むと人々は抜け殻状態になる。誤って北斗七星以外の物も呼び寄せ、誰もが予想しなかった危機を沖縄に招く。
- マジムン軍団のボス的存在として、古来からマブヤーと闘い、現代にも復活した。沖縄人(ウチナーンチュ)を嫌い、マジムンの王国を築くことが野望。しかし沖縄(ウチナー)を愛することは誰にも負けないことを自負している。
- マジムン軍団一の力持ち、海を汚す人間を激しく恨んでいる。
- 古代にマブヤーと戦ったが、現在では姿を見せなかった。
- 古来よりマジムンと戦う者をマブヤーとして選び導いてきた神。時には若い女性の姿と声でウルマを導き、また沖縄に未曾有の危機が迫ったときにはおばぁに憑依して、マブヤーやマジムンたちも島の子供たちとして沖縄の危機に立ち向かうことを告げた。
「キネマ旬報」2013年2月下旬決算特別号 207頁