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特殊メイク(とくしゅメイク、Special Makeup/Special Effects Makeup)とは、映画やテレビドラマのSFXの1つで、主に俳優の顔に色々な人工物を付けて別の顔に作り上げる技術のこと[1]。顔だけではなく、体中に施される場合もある[1]。具体的には、怪我をしている皮膚の表現や、狼男やフランケンシュタインのような怪物の顔・体の表現[1]などに用いられる。
最もポピュラーな技法として『アプライエンス(装具)メイク』という物がある。これは、フォームラテックス(液状の特殊ゴム素材=ラテックスをミキサーで撹拌・発泡させた後にオーブンで焼き上げ、柔らかいスポンジ状にした物)やシリコン、ゼラチンなどから作られた様々なパーツを演者の身体に貼り付けることで行われる。
その他に、メイク用のパテを直接顔などに盛り付けて成形する『ビルドアップメイク』などがある。
アカデミー賞には、このような技術を評価するためのメイクアップ賞がある。
近年は、この分野もCGへの置換が進んでおり、身体のパーツの一部をCGに置き換える例や、『アバター』のようにモーションキャプチャーで役者を丸ごとCGキャラクターに置き換えてしまう例などがある。
また、海外ドラマ『ウォーキング・デッド』のように、多くのゾンビが登場するような作品では、一体ずつ特殊メイクをしていると時間と手間がかかり、莫大なコストがかかってしまう。そのため、大半のゾンビを3DCGで作成して、撮影したシーンに配置することで実写さながらのシーンを実現している。
特殊メイクには多くのメリットがある反面で、下記のようなデメリットも存在する。
英語では『special makeup』、『special effects makeup』などと表記される。映画によって表記に細かい違いがあるが、特殊メイクであることに変わりはない。ただし、『prosthetics』、『prosthetics makeup』、『prosthetics effects』などは特殊造形、またはそれに近いものを表す。
他にも、『creature effects』はクリーチャー(モンスター)造形(もしくはクリーチャー系の特殊メイク)、『dental prosthetics』は義歯、『animatronic effects』はアニマトロニクス、『mechanical effects』は特殊装置(もしくは前述のアニマトロニクス)を表す。いずれも明確な定義はなく、混同されているケースも多いので、マイナーな作品や古い作品では注意が必要である。
著名な特殊メイクアーティストには、ディック・スミス、リック・ベイカー、スタン・ウィンストンなどがいる。
『TVチャンピオン』で行われた「特殊メイク王選手権」(2007年4月19日放送)では、梅沢壮一(2度目の出場)が優勝した。現在のチャンピオンは梅沢壮一、歴代出場者はピエール須田(初代王者)、AKIHITO(二代目王者)、JIRO(三代目王者)、TOMO、藤原鶴声など。
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