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日本の法律 ウィキペディアから
特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(とくていじゅうたくかしたんぽせきにんのりこうのかくほとうにかんするほうりつ、平成19年法律第66号)は、日本の法律の一つ。新築住宅の売主等による特定住宅瑕疵担保責任(住宅品質確保促進法94条・95条)の履行を確保するため、あらかじめ売主等に保証金の供託または保険への加入を義務付け、また、当該保険にかかる紛争の処理について定めたものである。
この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律 | |
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日本の法令 | |
通称・略称 | 住宅瑕疵担保履行法 |
法令番号 | 平成19年法律第66号 |
種類 | 民法 |
効力 | 現行法 |
成立 | 2007年5月24日 |
公布 | 2007年5月30日 |
施行 | 2008年4月1日 |
所管 | 国土交通省 |
主な内容 | 住宅建設瑕疵担保保証金の供託、住宅瑕疵担保責任保険法人の指定等 |
関連法令 | 住宅の品質確保の促進等に関する法律、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律施行令、同施行規則 |
条文リンク | 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律 - e-Gov法令検索 |
新築住宅に関しては、住宅品質確保促進法において、民法上の瑕疵担保責任より重い10年間の特定住宅瑕疵担保責任が定められている。しかしながら、2005年(平成17年)11月に発覚した構造計算書偽造問題を契機として、売主等の倒産等により特定住宅瑕疵担保責任が履行されない場合があることが判明した。このため、新築住宅の買主等の利益を保護し、円滑な住宅供給を図ることで、国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的として本法が制定された(1条)。
本法において、特定住宅瑕疵担保責任履行のための資力確保措置が必要となるのは、新築住宅の注文者(注文住宅の場合)または買主(建売住宅の場合)が宅地建物取引業者でない場合に限られる(2条5項2号ロ、2条6項2号ロ)。これは、専門知識を有する業者間の取引については、法が取引の安全を保護する必要性が低いためである。
請負人や売主が保証金の供託をした場合には、これを国土交通大臣もしくは都道府県知事に届出を行わなければならず(4条、12条)、これらを行わなければ、新たに住宅を新築する工事の請負契約や新築住宅の売買契約を締結することができない(5条、13条)。これに違反して契約を締結した者は、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金または併科に処せられる(39条)。
保証金の基準額(最低額)は、過去10年間に引渡しを行った新築住宅の合計戸数を基礎として、政令(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律施行令1条)に定められた算定方法によって算定される。ただし、後述する住宅瑕疵担保責任保険契約を締結し、かつ、当該保険証券等を発注者に交付した物件については、算定基礎としての合計戸数から除かれる(3条、11条)。
特定住宅瑕疵担保責任にもとづく損害賠償請求権を有する発注者または買主は、その損害賠償請求権に関して、供託された保証金から他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する(6条1項、14条1項)。また、保証金供託者は、供託金が基準額を超える場合、国土交通大臣もしくは都道府県知事の承認を得て超過額を取戻すことができる(9条1項、2項、16条)。
住宅瑕疵担保責任保険は、保険料の支払義務者を保証金供託義務者とし、保証金供託義務者が特定住宅瑕疵担保責任を履行した際にはその損害を、保証金供託義務者が特定住宅瑕疵担保責任を履行しない際には発注者もしくは買主の損害を、それぞれ填補することを目的とする保険である(2条5項、6項)。一般社団法人・一般財団法人もしくは株式会社であって、住宅瑕疵担保責任保険法人として国土交通大臣に指定された法人が引受けを行う(17条、19条、施行令7条)。
住宅瑕疵担保責任保険に係る新築住宅に関する紛争は、住宅品質確保法に規定する指定住宅紛争処理機関が、当該紛争のあっせん、調停及び仲裁の業務を行うことができる(33条)。
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