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特別指定選手制度(とくべつしていせんしゅせいど)は日本サッカー協会がユース世代のサッカー選手に対して、所属クラブ・連盟の枠を超えて高いレベルでのプレーができる機会を与えるための制度である。男子選手のための制度と女子選手のための制度がある。フットサル・男子バスケットボールにも同様の制度が敷かれている。
正式名称は「JFA・Jリーグ特別指定選手制度」[1]。対象者は全日本大学サッカー連盟に所属する大学のサッカー部、もしくは全国高等学校体育連盟に所属する高校のサッカー部または日本クラブユースサッカー連盟加盟の第2種チームに登録されている選手で、日本国籍を有する(或いは外国籍扱いとならない)健康な人物に限られる。
Jリーグクラブが(大学・高校・ユースの)所属チームと本人の双方と合意した上で、日本サッカー協会 (JFA) 技術委員会に申請書・覚書・活動計画書・メディカルチェック結果を提出する。技術委員会で承認された場合、その旨がクラブ側に連絡され、またJリーグ選手証が発行される。
受け入れ先クラブには毎月活動報告書・翌月の活動計画書をJFAに提出し、承認を得る義務が生じる。もし報告書・計画書上における実績が制度上そぐわないと判断された場合、認定が解除される場合もある。
当初このシステムは1998年に強化指定選手という名称で始められ、当初は高校生のみが対象だった[2]。矢野隼人(1999年指定、当時の所属は帝京高等学校)がヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)で出場したのが、この制度によって実際にJリーグの公式戦に出場した最初の例である。この前後にも毎年10人前後が強化指定を受けていたが、公式戦に出場できたのはごくわずかであった。
この反省に立ち、2003年から制度が変更され、現在の「特別指定選手」という名称に改められた。主な変更点は、大学生に対する門戸開放、指定期間の短縮(1年→4か月)、Jリーグクラブからの能動的な申請(従来は協会側の推薦する選手に限られていた)などである。指定期間については、2004年からはさらに1か月単位と短くなった。
2018年からは受入先のJクラブにプロ選手として加入が内定している選手(契約内定選手)であることが条件となった[3]。しかし、これにより高校生や大学1・2年の選手が該当しにくくなったことを踏まえ、2024年からはプロ選手との試合・トレーニング経験を積むことで大きく成長が見込まれる選手をJFAが推薦して同一県内のJリーグクラブに(正式加入を前提とせずに)受け入れを求める「JFA推薦の特別指定選手」制度が設けられた[4]。
歴代の強化指定選手・特別指定選手については、特別指定選手としてJリーグクラブに登録された選手一覧を参照のこと。
正式名称は「JFA・WEリーグ/なでしこリーグ特別指定選手制度」。2007年に設立された。対象者は日本サッカー協会に登録されている選手のうち、日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)、日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)1部および同リーグ所属クラブの下部組織チームに所属していない選手である。男子側の制度と大きく違う点は以下の3点である。
選手が決定されるプロセスは以下の通りである、まず女子委員会委員・女子ナショナルチームのコーチングスタッフ・ナショナルトレセンコーチらにより推薦選手が決定される。委員会にて選手および所属先クラブの合意が得られた場合、特別指定制度候補選手のリストがリーグに通知される。受け入れ先クラブを女子委員会で調整した後、協会・選手および保護者・選手所属先クラブ・受け入れ先クラブ・選手の通学先の5者間で活動期間やその内容、計画などを協議し、関係各所 (リーグや全日本大学女子サッカー連盟など) へ確認した上で女子委員会にて特別指定選手として認定し、受け入れ先クラブに通知し、また選手証が発行される。その後5者間で覚書が作成され、技術委員会および理事会へと報告される。
活動期間はリーグのシーズン期間いっぱいまで設定されているが、中途で指定を解除することも可能である。
歴代の特別指定選手については特別指定選手 (女子) 一覧を参照のこと。
2014年に設立。対象者は日本サッカー協会フットサル加盟登録選手のうち、Fリーグに出場していないチームに所属する選手。受け入れ先はFリーグ所属クラブとなる。
申請はフットサル委員会によって審査・認定される。3か月の認定期間毎に活動報告書を提出し、活動実績が認められれば認定期間を延長できる。また、1クラブで同時期に登録できる人数は3人に限られる。
登録選手はほとんどがFリーグクラブのサテライト所属選手であり、それ以外ではカティオーラ アズナの山口敬太(2014-15、バサジィ大分)、多摩大学の石田健太郎(2016-17, 2017-18, 2018-19、バルドラール浦安)等数例である。
2016年にB.LEAGUE発足とともに設立。対象者は16歳から22歳まで(前シーズンの4月1日時点)の日本国籍保有選手。 全日本大学バスケットボール連盟および全国高等学校体育連盟のいずれかに加盟するチームの選手である場合、大学及び高校の登録を残したままプロでプレイする事ができる。受け入れ先はB.LEAGUE(B1・B2)またはB3リーグ所属クラブとなる[5]。
各クラブが特別指定選手として登録することができるのは13名の選手登録枠とは別枠で2名までである。[6]。
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