月讀宮
三重県伊勢市中村町にある神社 ウィキペディアから
三重県伊勢市中村町にある神社 ウィキペディアから
月讀宮(つきよみのみや)は、三重県伊勢市中村町にある神社。伊勢神宮皇大神宮(内宮)別宮。式内社。「月読宮」と略字表記される場合がある。
月讀宮は豊受大神宮(外宮)から約3.8km、皇大神宮(内宮)から約1.8kmの五十鈴川中流域の中村町にある内宮別宮である。祭神は月讀尊(つきよみのみこと)。「つきよみさん」とも呼ばれるが、同じく「つきよみさん」と呼ばれる外宮別宮の月夜見宮の祭神「月夜見尊」は本別宮と同じ神とされている。
宮域には同じく内宮別宮の、月讀尊の魂を祭神とする月讀荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を祭神とする伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祭神とする伊佐奈弥宮(いざなみのみや)の3社がある。複数の社殿が並ぶ別宮は月讀宮以外では瀧原宮の2社のみで、社殿は荒祭宮以外の内宮の他の別宮と同等で、正宮に比べれば小規模であるものの、神明造の社殿が4つ並ぶ様は壮観である。月讀荒御魂宮は2014年(平成26年)10月6日午後10時、伊佐奈岐宮・伊佐奈弥宮は10月10日に遷御を催行した[2]。2014年(平成26年)に解体された月讀荒御魂宮の古材は、2012年(平成24年)に火災で本殿を焼失した栃木県足利市緑町の八雲神社へ譲られた[3]。
向かって右(東)から月讀荒御魂宮、月讀宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮と並んでいるが、参拝は月讀宮-月讀荒御魂宮-伊佐奈岐宮-伊佐奈弥宮の順が正しいとされる。
最高神天照大神(あまてらすおおみかみ)の弟神の月讀尊が祭神であることから、内宮別宮としては天照大神の魂を祭神とする荒祭宮(あらまつりのみや)に次ぐ順位で、内宮宮域外の別宮としては最高位の別宮である。
宮域には上記別宮4社のほかに、内宮末社の葭原神社(あしはらじんじゃ)がある。ほかの境外別宮と同様に、神職が参拝時間内に常駐する宿衛屋(しゅくえいや)があり、お札・お守りの授与や、神楽や御饌の取次ぎを行なっている。
由緒は定かではないが、第50代桓武天皇の延暦23年(804年)の大神宮儀式帳に「月讀宮一院、正殿四区」で、一囲の瑞垣内に祀られていたと記されており、別宮4社あわせて「月讀宮」と呼ばれていた。第56代清和天皇の貞観9年(867年)8月に伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮の宮号が与えられた。
第60代醍醐天皇の延長5年(927年)の延喜式によれば、この時代には伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮に瑞垣をめぐらし一院とし、月讀宮と月讀荒御魂宮が同様に一院となっていたとされる。1873年(明治6年)より、4社とも個別の瑞垣を持つ現在の形になった。
皇大神宮に準じた祭事が行なわれ、祈年、月次、神嘗、新嘗の諸祭には皇室からの幣帛(へいはく)がある。
別宮4社の社殿はほぼ同じで、祭神が男神か女神かに関係なく内宮に準じ、内削ぎの千木と、6本で偶数の鰹木を持つ萱葺の神明造で南面している。遷宮のための古殿地は通常は東西に隣接するが、月讀宮は南北であり隣接していない。月讀宮の社殿はほかの3社より若干大きく、鳥居も大きい。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.