駒場公園 (目黒区)
東京都目黒区の公園 ウィキペディアから
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駒場公園(こまばこうえん)は、東京都目黒区駒場にある目黒区立の公園である。旧侯爵前田利為の邸宅が残されているため、俗称で旧前田邸と呼ばれることもある。昭和初期に建てられた洋館・和館は共に良好に保存され、2013年には国の重要文化財に指定されている。指定名称は「旧前田家本邸」。
明治期には当地一帯には駒場農学校があった。同校はその後東京帝国大学農学部となり、本郷(文京区弥生)へ移転した。跡地には逆にそれまで本郷に屋敷を構えていた旧加賀藩主家の華族前田侯爵家が移住した。第16代当主である前田利為侯爵の駒場本邸として、1929年(昭和4年)には洋館が、1930年(昭和5年)には和館がそれぞれ竣工した。1942年(昭和17年)に前田利為が事故死すると邸宅は他人の手に渡り、一時期は中島飛行機の本社がおかれた。
敗戦後は米軍に接収され、接収が解除される1957年(昭和32年)までの12年間は連合軍極東軍司令官の官邸などとして使用された。
その後、1964年(昭和39年)に東京都の所有となる。邸地は公園として整備されて1967年(昭和42年)に東京都立駒場公園として開園。1975年(昭和50年)に目黒区に移管された。
公園の開設された1967年(昭和42年)に洋館には東京都近代文学博物館が開館。2002年(平成14年)3月に閉館したが、建物は一般公開されている(無料)。また、近代文学博物館と同時に、公園の一角に日本近代文学館が開設されており、日本の近代文学に関する資料が閲覧できる(有料)。
前田利為の本邸として1929年(昭和4年)に竣工。設計は東京帝国大学の塚本靖教授に依頼され、宮内省内匠寮の高橋貞太郎が実際の設計を担当した。
建築様式はイギリス・チューダー様式で、玄関ポーチの扁平アーチにもその特徴が見られる。震災後の設計であるため鉄筋コンクリート造とし、外壁を当時流行していたスクラッチタイルで仕上げている。内部はイタリア産大理石のマントルピースや柱、フランスの絹織物、イギリス製の家具などが配されている。完成当時は古今東西の美術品で飾り立てられ、個人の邸宅としては東洋一と評されたという。
2018年(平成30年)10月27日、洋館がリニューアルオープン、レセプション・サロンコンサート・会議などの利用目的に整備。リニューアル記念行事として、「東京文化財ウイーク2018」行事が10月27日-11月4日間に開催され、東館と和館を結ぶ渡り廊下・東庭壁泉が特別公開された[1]。
現在は一部(1・2階の公開部分)が一般公開されている[2]。
接客用に用いられた書院造の和風建築。1930年(昭和5年)竣工。設計は帝室技芸員・佐々木岩次郎。ロンドン駐在武官であった前田利為が海外からの賓客を接待するために建てたとされ、違い棚や欄間の透し彫など日本建築の粋を集めている。
旧前田家本邸
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