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平野区母娘殺害事件(ひらのくおやこさつがいじけん)とは、2011年(平成23年)6月24日に大阪府大阪市平野区のマンションで発生した在日韓国人の母娘に対するストーカー殺人事件[1][2][3][4]。
犯人は被害者母娘の娘の元交際相手で以前に勤めていた会社の同僚だった。事件前には娘の顔面を殴打する事件を起こすなど、娘に執拗に付きまとっていた。娘はそのことが原因で仕事を辞めている。知人にストーカーの存在を明らかにしていた[5]。また、娘の携帯電話には男から大量の嫌がらせメールが送りつけられていた[6]。事件当時には被害者宅の固定電話は元交際相手の男からの着信を拒否する設定がなされていた[6]。事件前日の6月23日には男が娘に接触を図ろうとしたが避けられていた[7]。
2011年(平成23年)6月24日、母娘が住むマンションに男が押し入り、執拗に刃物でめった刺しにするとそのまま逃亡し母娘を死に至らしめたとされている。司法解剖によって24日午前中に事件が起きたと推定されている[8]。
6月26日、韓国政府は在大阪韓国総領事館を通じて日本当局に対して「公正かつ迅速な捜査をしてほしい」との要請を行い、日韓両国で広く報道される事件となった[1][9][10]。韓国政府は本事件の直前には、日本人が被疑者である別の韓国人殺人事件で日本の司法が被疑者に死刑ではなく傷害致死罪を適用したことについて日本政府に再考するよう要求していた[10]。韓国のマスコミは再び韓国籍の者が殺害された本事件の発生を受けて「また韓国人が殺された」という報道を相次いで行った[11]。また、6月26日の未明から毎日放送は全国放送を含む複数のニュース番組で事件被害者とは別人の写真を被害者として報じる誤報事件を引き起こしていた[12][13]。誤報事件を受けて毎日放送は「報道機関としてあってはならないこと。チェック態勢を強化し、再発防止に努める」とするコメントを出した[12][13]。
7月8日、大阪府警察本部は娘の元同僚・交際相手だった在日朝鮮人の男の身柄を確保した[2]。警察は容疑者が事件直前に軍手などを購入していることから計画的犯行であったとしている[7]。しかし男は事件への関与を否定。7月29日、大阪地検地方検察庁は男を殺人罪・住居侵入罪で大阪地方裁判所へ起訴 [14]。2012年(平成24年)5月23日、大阪地方裁判所(遠藤邦彦裁判長)は被告に対して求刑通り無期懲役を言い渡した[15]。検察、弁護側共に控訴せず判決が確定した。
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