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1988年に製作されたSFアニメ ウィキペディアから
『宇宙の戦士』(うちゅうのせんし)は、1988年にサンライズとバンダイビジュアルによって制作・販売されたSFアニメ。ロバート・A・ハインラインのSF小説『宇宙の戦士』のOVA化作品である。
1977年にハヤカワ文庫から文庫版『宇宙の戦士』が発売され、表紙画にはスタジオぬえの宮武一貴によってデザインされたパワードスーツが加藤直之によって描かれた。小説家の高千穂遙はこの作品をSF小説の見本としてサンライズの企画部長に薦め、1979年放送のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』を誕生させるためのヒントを与えることになった。
その後、高千穂が『宇宙の戦士』映像化権の取得を進言して、サンライズが「北米での非公開」という条件付きで取得し、1988年にアニメ化が実現する。スタジオぬえからは宮武が参加し、パワードスーツや輸送船ロジャー・ヤングのリファインを行った。
「遠未来における地球人類と異星生物の宇宙戦争」という原作の概要は踏襲されているが、「軍事に貢献することによって参政権を得られる」などの設定は用いられず、『トップガン』のような「軍隊における青春物語」としての性質が色濃いことから、その意味では翻案作品となっている。また、ニューブエノスアイレス[1]が異星生命体[2]の攻撃[3]によって壊滅し、全面戦争が始まったという展開は同じであるが、なぜ戦うのかというような哲学が語られることもなく、普通の高校生だった主人公が兵士として成長する過程が描かれている。
発売後、1991年1月11日から同年2月15日までテレビ東京でのテレビ放送も行なわれた。放送時間は毎週金曜 18:30 - 19:00 (日本標準時)。
ごく普通の高校生だったジョニー・リコは、卒業と共に憧れの同級生カルメンシータが軍に入る事を聞き、自身もまた志願を決意する。親友カールから地球連邦が未知の異星生命体と交戦状態にある事を知らされるも決意は強まるばかりで、リコは両親に別れを告げて軍へ入隊。訓練過程で除隊する仲間や、たとえ友軍を救っても命令違反では称賛されない事、そして母の死などの現実に直面しながらも兵士として鍛えられていくリコは、小隊長としての模擬戦闘訓練中に図らずも敵異星生命体と交戦、初めての実戦を経験、戦友を失いながらも正式な軍人として認められる。しかし軍と民間の温度差、海軍との軋轢を経て、再会したカルメンシータと交流を深めた矢先、彼女の乗艦が敵異星生命体の船と激突して轟沈してしまう。その結果判明した敵の拠点クレンダツウ星へと降下したリコは、戦死する仲間たちや、敵も自分たち同様に生きているという事実を突きつけられ、やがて自分は生きるために戦うのだという答えにたどり着く。激戦を終えて帰還の途についたリコは、軍病院で、戦死したと思われていたカルメンシータと再会。ずっと伝えられずにいた彼女への想いを口にして、物語は幕を閉じる。
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