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京都府京都市西京区にあるニュータウン ウィキペディアから
桂坂ニュータウン(かつらざかニュータウン)、あるいは西京桂坂は、京都府京都市西京区の西部地域、西山丘陵の南及び南東向きの緩やかな斜面に、西洋環境開発(2000年解散)がかつて開発したニュータウンである。洛西ニュータウンの北方に位置する。
1984年(昭和59年)から、2011年(平成23年)の約27年に渡って段階的に開発。 開発経過に伴って順に完成された15自治会から成る住宅地区と、生活関連施設が集まるセンター地区、教育・研究・福祉施設等の公共施設の地区から構成されている[2]。
開発整備の当初計画において、「自然と人工が融合する豊かさの創出」が開発理念として位置づけられ、傾斜地形をいかした緑豊かなゆとりある住宅地域となった[2]。
住宅地区の殆どが一戸建住宅である。当初から一人協定による建築協定が用意され、地区住民による活発な協定運営がなされてきたこと、さらに合意協定への更新が高い合意率で着実に行われていることは、全国的にも高く評価されている。また、全域に地区計画がかかっており、地区整備計画もほとんどの地区で決定されるに至っており、開発計画の理念に沿った環境と景観を持続する努力が続けられてきた[3]。 その後、一部にマンションが建設された。
西洋環境開発は、宮城県七ヶ浜町の「汐見台ニュータウン」で試みたボンエルフをこのニュータウンにも使用しているがハンプ (道路)の高さは汐見台よりかなり低くなっている。
中央部にはロータリー交差点が設置されており、海外の高級住宅街のような雰囲気を醸成している。道路の下には下狩川が流れ、ロータリーの半分が橋という珍しいロータリー交差点となっている。ラウンドアバウト(環状交差点)未指定。
東西に渡る桂坂南本通沿いには、約2kmに渡り、約400本のモミジバフウが植樹され、秋には地域外からの撮影者が多い。しかし、近辺に駐車場を有する公園やコインパーキングがないため、路上駐車の多発、車道での危険な撮影等が問題視されている。
街の幹線道路である桂坂南本通(東西)と桂坂中央通(南北)、また石畳通は電線が地中化されている。
現在は、株式会社ユニホー(株式会社西洋ハウジングを吸収合併)が西洋環境開発の残りの事業を受け継いでいる[3]。
桂坂一帯は、緩やかな南向き斜面で、背後は唐櫃越の尾根道に向かって迫り上がっており、住宅地としては理想的な地形であった[3]。
京都盆地を囲む西山の丘陵地の一画にあり、北から西には山々が近くに迫り、更に旧山陰道を挟んで南へと続いていく西山の連なりが眺められる。北側の稜線上には、明智光秀が織田信長を急襲するために進軍したとも言われる唐櫃越の古道が通り、丹波方面と京都盆地を繋ぐ途上にこの地域が存在する[2]。
「大枝山古墳群」と呼ばれる23基の円墳が集まった古墳時代後期(6世紀後半から7世紀前半)の群衆墳が残る。学術調査等から、かつてこの地域では秦氏(土師氏とする説もある)が勢力を持っていたことが推測されている[2]。1980年、83年、87年の発掘調査[4]実施後、14基(うち13基が現地保存、1基が移築保存)がニュータウン中心部に古墳公園(桂坂古墳の森)として整備・保管された。その後長い閉鎖状態を経て、2000年に京都市指定史跡に指定。2010年、地元企業有志によって繁茂していた樹木が整理されたことを契機に、翌2011年「桂坂古墳の森保存会」結成。同年、開発業者から古墳群のある3.7haの土地が京都市へ無償譲渡され、現在は市と保存会による共同管理の下、春と秋には特別公開が行われている[5]。
鎌倉時代、桂坂の東北側に接する山の一帯には、有力な中世寺院であった法華山寺が創設され、「峯ヶ堂」等と呼称されていた。ちょうどこの山の稜線を唐櫃越が通るが、峯ヶ堂の位置も丹波と京の都を結ぶ交通の要所と見られる。その後、度重なる争乱の影響を受けて寺院は衰退し、16世紀前半に廃寺となる。跡地には、峯ヶ堂城が築かれた。現在は、桂坂を通る東海自然歩道の沿道にあたる場所である[2]。構成区域の1つである御陵峰ヶ堂町の由来となっている。
これらの古代から中世の歴史的遺構は、山陰道の街道沿いに発達した沓掛等の集落の背後の丘陵地の中にあり、その後近世から現代まで山林内の環境の中に伝えられていた。山陰道沿いの一帯は、柿や筍等の特産品で知られる農村地域であり、現在も美しい柿畑や竹林等が見られる。その集落背後丘陵地に開発されることになった桂坂は、開発計画の度重なる計画を通じて、自然環境・歴史的環境との調和に積極的に取り組むよう、計画されることとなった[2]。
御陵大枝山町、御陵峰ヶ堂町、大枝北沓掛町の3町から構成。
「桂坂」地区は、古代からある「桂」地区(旧・葛野郡桂村)とは、重なっていない。
洛西ニュータウンと同じく、徒歩圏に最寄駅は存在しない。バス路線が下記の域外にある鉄道駅と本ニュータウンの間を結んでいる。
なお京都市営地下鉄東西線の延伸部が当ニュータウン内を経由し洛西ニュータウンへ至る計画があるが、実現の見通しは立っていない。
域内に停留所「桂坂中央」があり、本ニュータウンを行き来するバスのほぼ全てのバスがここを起終点とする。
京都市営バスは自社所有のバスターミナル兼操車場(名称:京都市交通局桂坂操車場)を利用。
京阪京都交通は京都市交通局桂坂操車場を京都市営バスと共同利用。
ヤサカバスは自社所有のバスターミナル兼車庫(名称:ヤサカバス桂坂車庫)を利用。
京都市営交通局桂坂操車場とヤサカバス桂坂車庫はほぼ同位置にある。
系統番号 | 行先 | 経由地 | 補足 |
---|---|---|---|
19 | 洛西バスターミナル | 峰ヶ堂町3丁目・西桂坂・新林中通経由 | 土曜日(お盆・年末年始を除く)に1便のみ |
19 | 桂坂中央 | 新林中通・西桂坂・峰ヶ堂町3丁目経由 | 土曜日(お盆・年末年始を除く)に1便のみ |
20 | 桂駅西口 | 京大桂キャンパス前・三ノ宮街道経由 | 西桂坂方面未経由 |
20 | 桂坂中央 | 三ノ宮街道・京大桂キャンパス前経由 | 西桂坂方面未経由 |
20B | 桂駅西口 | 西桂坂・京大桂キャンパス前・三ノ宮街道経由 | |
20B | 桂坂中央 | 三ノ宮街道・京大桂キャンパス前・西桂坂経由 | |
21 | 京都駅前 | 西桂坂・京大桂キャンパス前・五条通経由 | |
21 | 桂坂中央 | 五条通・京大桂キャンパス前・西桂坂経由 | |
21A | 京都駅前 | 西桂坂・京大桂キャンパス前・五条通経由 | 京都成章高校発 |
21A | 京都成章高校 | 五条通・京大桂キャンパス前・西桂坂経由 | 京都駅前発 |
22B | JR桂川駅前 | 西桂坂・京大桂キャンパス前・三ノ宮街道・物集女経由 | 土曜日(お盆・年末年始を除く)に1便のみ |
快速24 | 桂駅東口 | 西桂坂・桂坂口・中山経由 | 土休日(お盆・年末年始を含む)運行なし・中山~桂駅東口駅間ノンストップ |
快速24B | JR桂川駅前 | 西桂坂・桂坂口・中山・桂駅東口経由 | 土休日(お盆・年末年始を含む)運行なし・中山~桂駅東口駅間ノンストップ |
26 | 京都駅前 | 西桂坂・桂坂口・三ノ宮街道・桂駅東口・七条通り経由 | |
26 | 桂坂中央 | 七条通り・桂駅東口・三ノ宮街道・桂坂口・西桂坂経由 | |
26B | 京都駅前 | 桂イノベーションパーク前発・西桂坂・桂坂口・三ノ宮街道・桂駅東口・七条通り経由 | |
26B | 桂イノベーションパーク前 | 七条通り・桂駅東口・三ノ宮街道・桂坂口・西桂坂・花の舞公園前経由 | |
27 | 桂坂中央 | 五条通・国道三ノ宮・国道沓掛口・国道西口・西桂坂経由 | |
29 | JR桂川駅前 | 西桂坂・桂坂口・中山・桂駅東口経由 | 土休日(お盆・年末年始を含む)運行なし |
29 | 桂坂中央 | 五条通・国道三ノ宮・国道沓掛口・国道西口・西桂坂経由 | 土休日(お盆・年末年始を含む)運行なし |
系統番号 | 行先 | 経由地 | 補足 |
---|---|---|---|
西5 | 桂駅西口 | 西桂坂・境谷大橋・三ノ宮街道経由 | 平日9時(土休日は10時)から15時は運行なし |
特西5 | 桂駅西口 | 峰ヶ堂町三丁目・花の舞公園前経由 | 11時から17時のみ運行・西6系統との連続運行 |
特西5 | 洛西バスターミナル | 桂坂口・国道沓掛口・新林センター前経由 | 9時から15時のみ運行 |
西6 | 桂駅西口 | 西桂坂・京大桂キャンパス前・三ノ宮街道経由 | 11時から17時は運行なし |
系統番号 | 行先 | 経由地 | 補足 |
---|---|---|---|
1 | JR桂川駅前 | 大枝山町東・西桂坂・境谷大橋・物集女・阪急洛西口駅前経由 | |
1 | 桂坂中央 | 阪急洛西口駅前・物集女・境谷大橋・西桂坂・大枝山町東経由 | JR向日町駅発もあり |
1 | 峰ヶ堂町3丁目 | 阪急洛西口駅前・物集女・境谷大橋・西桂坂・大枝山町東経由 | 峰ヶ堂町3丁目止まり |
1A | JR向日町駅 | 大枝山町東・西桂坂・境谷大橋・物集女・阪急洛西口駅前・JR桂川駅前経由 | |
1S | JR桂川駅前 | 西桂坂・境谷大橋・物集女・阪急洛西口駅前経由 | 峰ヶ堂町未経由 |
1S | 桂坂中央 | 阪急洛西口駅前・物集女・境谷大橋・西桂坂経由 | 峰ヶ堂町未経由 |
6 | JR桂川駅前 | 西桂坂・京大桂キャンパス前・物集女・阪急洛西口駅前経由 | |
6 | 桂坂中央 | 阪急洛西口駅前・物集女・京大桂キャンパス前・西桂坂経由 | |
6S | JR桂川駅前 | 京大桂キャンパス前・物集女・阪急洛西口駅前経由 | 西桂坂方面未経由 |
6S | 桂坂中央 | 阪急洛西口駅前・物集女・京大桂キャンパス前経由 | 西桂坂方面未経由 |
その他、10を超える児童公園が整備されている。
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