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大崎 善生(おおさき よしお、1957年(昭和32年)12月11日 - 2024年8月3日)は、日本の作家、元雑誌編集者。
この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。 (2021年3月) |
北海道札幌市出身。実家は作家の原田康子宅の隣にあり、小学生時代に原田と交流があった[1]。大崎が吉川英治文学新人賞を受賞した翌年に原田が吉川英治文学賞を受賞し、授賞式で原田は「隣の僕ちゃんが昨年吉川英治文学新人賞を受賞されて……」とユーモラスなスピーチを披露した[2]。
祖父、父、伯父たち(父の兄弟)、兄の皆が医師で(兄は当時医学生)、大崎自身も医学部進学を望まれていたが、父の反対を押し切って上京した[3][4]。
早稲田大学時代は文学青年で、フィリップ・K・ディックやロバート・A・ハインライン、カート・ヴォネガットなどを夢中で読んでいた[5]。一方で、大都会での生活に馴染めず、部屋にこもって少女漫画ばかり読んでいた時期もあり、特に吉田秋生の『河よりも長くゆるやかに』や『夢みる頃をすぎても』などの青春ものに胸をときめかせていた[6]。同じ頃、大学生活にも適応できず、やがて将棋に熱中するようになる。学校に行かず、アルバイトもせず、新宿将棋センターに入り浸る生活を送り、約1年でアマチュア最高位[注 1]の四段まで昇段した[7]。また、角落ちから将棋の手ほどきをしてくれた府川充男らと、雑誌『同時代音楽』の編集に携わる[要出典]。
毎日将棋を指しに来る大崎を見ていた将棋道場の席主の紹介により、卒業後の1982年、日本将棋連盟に就職し[8]、道場の手合い係を経て、雑誌編集部に移り、『将棋年鑑』『将棋マガジン』『将棋世界』を手がける。1991年に『将棋世界』編集長となり、真部一男「将棋論考」、河口俊彦「新・対局日誌」などを企画する。1996年、高橋和二段を連れてヨーロッパ4カ国の将棋ファンを指導するという企画を立てた[9]。
1998年4月、青野照市九段と共にスウェーデンとノルウェーの二か国を現地の将棋ファンとの交流と指導対局ために訪れた[18,19]。1997年春に加藤完司というオスロの駐在員からのファックス、そしてほぼ同時期にスウェーデンからのメールが届き、これを契機に両者との交信が続いていた。1998年の正月に青野九段からプライベートの旅行の行程の途中に北欧を組み入れ指導対局ができないだろうかの申し入れを受けた。これらの偶然が重なり実現したものである。1999年には中座真四段(当時)と共にノルウェーを再訪した。
33歳の時に初めて受けた健康診断の結果に因んで、先崎学八段に“ミスターガンマーGTP”というニックネームを付けられた(その後の生活改善により数値も降下した)[10]。
2000年、将棋棋士の村山聖の生涯を追ったノンフィクション小説『聖の青春』で作家デビュー。本作の題材は元々、友人が育てていたノンフィクションの書き手が執筆する予定だった。しかし、その書き手が病気で急逝。物語の執筆者としてフィットする人が見つからず、その友人が「大崎さんが書いてくれるとええんやけどなあ」と漏らした。その一言が転機となり[11]、大崎が手掛ける事となった。同作は第13回新潮学芸賞を受賞した。
テレビマンユニオンの元会長萩元晴彦とは親友と言える仲で[12]、同作に惚れ込んだ萩元が出版元の講談社と直談判し同作の映像化権を獲得、ドラマ化された。同作はのちに、漫画化・舞台化もされた。
2001年に退職し、専業作家となった。同年の『パイロットフィッシュ』からは、将棋から離れ、小説を発表。
2003年春、かねてより交際していた高橋和と結婚。年に3ヵ月は精神的な栄養補給のために海外を放浪したいという大崎の考えにも賛成してくれ、パチスロという楽しみを教えてくれた彼女との結婚は、決して人生の転機にならないだろうという理由が決め手となった[11]。
2011年2月、NHK教育テレビジョンにて『こだわり人物伝 升田幸三 伝説の棋士』のメインパーソナリティーを務めた(2月2日から毎週全4回)。
料理は趣味の一つで、取材で長期滞在したヨーロッパで食べたようなブイヤベース、ボンゴレ・ビアンコ、また燻製ベーコンなど時間と手間のかかるものが好きである[13][14]。愛煙家だったが[15]、47歳から禁煙を始めた[16]。
村上春樹は特別な存在で、村上の作品の中でも『風の歌を聴け』は一段と鮮明な輝きを恒常的に放ち続けていると述べている[17][18]。また、自分がもっとも繰り返し読んだ本も村上の『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『納屋を焼く』『パン屋再襲撃』『中国行きのスロウ・ボート』のどれかであるとのこと[5]。
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