南通市
中国江蘇省の地級市 ウィキペディアから
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南通市(なんつう/ナントン-し、中国語:南通市、拼音: 、英語:Nantong)は中華人民共和国江蘇省に位置する地級市。2004年9月26日、第一回世界大都市発展高層論壇が南通で開催された。2005年の市内総生産の成長率は15.4%に達し、江蘇省内最大の経済成長率を記録している。2015年のGDPは6148.4億元に達し、全国で22番で、江蘇省内で4番である。2010 および 2020 年の国勢調査によると、地級市の中で最も高齢率が高い[2]。
南通市は江蘇省東南部に位置し、東は黄海、西は泰州、北は塩城、南は長江に面し、長江対岸には蘇州、上海が位置する。市内には狼山、濠河等の名勝が位置する。
南通市は長江の下流に位置する為、長江の土砂の堆積により陸地が形成され、およそ6500年前に陸地化した。5000年以上前の新石器時代の遺跡が発見され、市内の海安青墩地区では、原始氏族部落が繁栄した。五代十国時代に静海軍が設置された。後周の顕徳5年(958年)都市が建設され、通州となった。北宋の天聖元年(1023年)に崇州と改称された。景祐元年(1034年)に通州と改称された。
清末、実業家・教育家の張謇が当時の習慣を改め、南通に全国初の師範学校、民間博物館、紡績学校、刺繍学校、観劇学校、盲学校、気象観測所などを設置した、加えて中国人が自ら近代理念で全面的に都市建設を企画した。これらにより南通は「中国近代第一の城」と呼ばれる。
辛亥革命後、州制の廃止に伴い1912年(民国元年)に州の南通県が設置された。1949年(民国38年)2月、南通県は中国共産党の実効支配下に置かれ、城区、狼山、天生港地区に県級市としての南通市が設置され蘇北行署、南通地区専署の管轄とされた。1962年に省轄市に改編、1983年に南通地区と南通市を統合し地級市としての南通市が誕生している。
3市轄区・3県級市・1県及び南通経済技術開発区を管轄する。
南通市の基幹産業は港湾業であり、また紡績業、各種加工業も発展しており、 多くの日系企業が独資、合弁で進出している。
2015年のGDPは6148.4億元になって、全国で22番目で、江蘇省で4番目である。
1993年、南通市北部の通州市興東鎮(市内より18キロメートル)の場所に南通興東空港が開港し、北京、西安、広州、武漢、台北などの都市間に定期便が就航している。 また2016年から、日本(大阪、名古屋)、韓国(仁川)、タイランド(バンコク)などの国際定期便が就航している。
鉄道は泰州・揚州・南京と連絡する寧啓線と淮安と連絡する支線が海安県で交差している。南通駅は2005年に拡張工事が実施され輸送能力が強化されている。2014年海安県と洋口港と連絡する海洋鉄道線を運営した。2014年から、上海と連絡する滬通鉄道線を建設している。2016年7月13日、南通市内を通過する京滬高速鉄道東線の建設が発表された。 地下鉄である南通軌道交通も開通しており、1号線が営業中、2号線が2023年開業予定となっている。
2008年世界最大の斜張橋である蘇通長江公路大橋により長江対岸と連絡され、それまでフェリーによる水上輸送に依拠していた両岸交通に飛躍的な改善が行われている。2011年南通と上海と連絡する崇啓大橋を渡った。旅客輸送では長距離バスが省内各地と省外の主要都市を連絡している。G204国道が通り海安県でG328国道と接続する。
南通港は長江下流の主要港湾として、現在は天生、南通、狼山の3港湾区及び青竜、啓東の埠頭を有している。洋口港は南通東海の深水港として建設している。南通港の岸壁の長さは4110.8メートルになり、1万トン級以上の貨物埠頭が7箇所、千トン級以上の埠頭が19箇所、客運用の埠頭が5箇所、港湾作業船用の作業埠頭が5箇所、更に内航水運専用の千トン級以下の小規模埠頭が18箇所設置されている。貨物積み下ろし用施設が2箇所、石油積み下ろし用施設が1箇所、鉱石積み下ろし用施設が1箇所設置され、また係留用のブイが10箇所設置されている。
南通市は中国で「基礎教育の郷」と称される。また中国教育界では「高考の結果は江蘇省を、江蘇省の高考の結果は南通市を見よ」との言葉があり、全国普通高等学校招生入学考試での江蘇省は全国1位、その中で南通市は10年連続で江蘇省1位であり、毎年一校より10数名から20数名が清華大学、北京大学に合格している状況を表している。
南通の方言はきわめて複雑である。理由として南通が交通の要衝であり、各時代に移民がきた歴史と関係する。また、呉語圏の最北端(言語境界)地域と言われている。
このように南通には多くの方言があり、方言混在地区では一人が2種類以上の方言を話すことが出来るため、会話の際に相手の方言を話すことが珍しくない。
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