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アメリカで開催されるテニスの国際大会 ウィキペディアから
全米オープン(ぜんべいオープン、英語: US Open Tennis Championships, US Open)は、アメリカ・ニューヨーク市郊外にあるフラッシング・メドウズのUSTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニス・センターを会場として、毎年8月の最終月曜日から2週間の日程で行われるグランドスラム大会(4大大会)の一つである。主催および運営は全米テニス協会(USTA)[1]。
全米オープンの歴史は1881年に全米選手権の第1回がアマチュア大会として開催された事に始まる。出場資格はアメリカ・ナショナル・ローンテニス協会に加盟するテニスクラブ会員にのみ与えられ、男子シングルス部門と男子ダブルス部門が行われた。その後、全米女子選手権が1887年にフィラデルフィア・クリケット・クラブで開催され、1889年に女子ダブルス部門を、1892年には混合ダブルス部門を追加しながら開催地を転々とする。1942年、第二次世界大戦の影響を受けて5部門の会場をニューヨーク・クイーンズ区のフォレストヒルズ(Forest Hills)にあるウェストサイド・テニスクラブにまとめられ、終戦後の1947年以降は各部門の会場が全米に散らばった。
1968年、全米選手権にプロ選手への開放を示すオープン化措置が実施され、全米オープンが誕生した。この大会から会場が再びウェストサイド・テニスクラブにまとめられ、以降5部門共催が続く。1975年、イレギュラーバウンドが不評であった天然芝コートが、Har-Tru グリーンクレー(緑土、アメリカンクレー)コートに変更された。
やがて、年々増加する観客の収容にウェストサイド・テニスクラブが対応しきれなくなり、全米テニス協会は会場の移転を決断。当時、協会会長を務めていたウィリアム・ヘスター(William Hester)の命を受けて、1977年にニューヨーク・クイーンズ区のフラッシング・メドウにUSTAナショナルテニスセンターを建設。サーフェスもクレーコートからハードコートに変更した上で翌1978年に会場を移転した。
1997年、USTAナショナル・テニス・センターに、新しく2万人以上を収容できる世界最大のテニス・スタジアムが建設され、全米オープン初代優勝者の名を取ってアーサー・アッシュ・スタジアムと命名された。1996年までセンター・コートとして用いられたコートにはルイ・アームストロング・スタジアムと名付けられた。
2016年はアーサー・アッシュ・スタジアムに開閉式屋根が設置され、新たに8,125人を収容するグランドスタンドが建設された[2]。大会終了後、ルイ・アームストロング・スタジアムと古いグランドスタンドは解体された[3]。2018年には14,000席を擁するルイ・アームストロング・スタジアムが完成した[4]。
1978年以来サーフェスはデコターフ (en:DecoTurf) を採用していたが、2020年にレイコールド (en:Laykold) に変更。加えて同年はCOVID-19の影響により、無観客で行われた[5]。
年 | 男子 | 女子 | 備考 |
---|---|---|---|
2015 | ノバク・ジョコビッチ | フラビア・ペンネッタ | |
2016 | スタン・ワウリンカ | アンゲリク・ケルバー | |
2017 | ラファエル・ナダル | スローン・スティーブンス | |
2018 | ノバク・ジョコビッチ | 大坂なおみ | 大坂が日本選手初となるシングルスでの4大大会優勝[6]。 |
2019 | ラファエル・ナダル | ビアンカ・アンドレースク | |
2020 | ドミニク・ティーム | 大坂なおみ | |
2021 | ダニール・メドベージェフ | エマ・ラドゥカヌ | ラドゥカヌは予選から出場しての優勝。 |
2022 | カルロス・アルカラス | イガ・シフィオンテク | |
2023 | ノバク・ジョコビッチ | コリ・ガウフ | ジョコビッチが男女通じて歴代最多タイの24回目のグランドスラム優勝。 |
2024 | ヤニック・シナー | アリーナ・サバレンカ |
太字は現役。
2024年現在、アメリカではESPN/ABC(男子シングルス決勝のみ)が、日本ではWOWOWが放送している[7]。地上波では、2014年大会に限り、錦織圭が男子シングルス決勝に進出したため、NHKが録画中継した[8]
2015年以降、ESPNがアメリカでの独占放映権を獲得。1968年よりシングルス決勝などを放送していたCBSは、2014年大会を最後に撤退した[9][10]。
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