上ノ国駅
かつて北海道檜山郡上ノ国町にあった北海道旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
上ノ国駅(かみのくにえき)は、北海道檜山郡上ノ国町大留(おおどめ)にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)江差線の駅(廃駅)である。かつては急行「えさし」の停車駅だった。電報略号はカニ。事務管理コードは▲141416[2]。
概要
上ノ国町の中心駅であった。国鉄末期までは駅員が配置されていたものの、その後簡易委託駅となり、廃止時には江差駅が管理する無人駅であった。
1988年(昭和63年)2月1日のJR松前線の廃止後、北海道最西端の駅となっていたが、当駅廃止に伴いその座を鷲ノ巣駅に譲った[1][3]。
歴史

- 1936年(昭和11年)11月10日:国有鉄道(鉄道省)江差線の湯ノ岱駅 - 江差駅間開通に伴い、一般駅として開業[4]。
- 1943年(昭和18年)3月1日:戦時下の重要物資輸送の要求から国営自動車上ノ国営業所開設。石崎の中外鉱業上国鉱業所、及び今井石崎鉱山から当駅積込場までの25kmをトラックによりマンガン鉱石を運搬[5]。
- 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道法施行に伴い、日本国有鉄道(国鉄)に継承。国営自動車が国鉄自動車に改称。
- 1960年(昭和35年)10月1日:準急「えさし」運行開始[1]。
- 1965年(昭和40年)4月1日:貿易自由化により国内産マンガン鉱石の需要が減ったため、国鉄自動車上ノ国営業所が運搬業務を廃止するとともに営業所を廃止[注 1]。
- 1977年(昭和52年)11月19日:業務委託化[1]。
- 1980年(昭和55年)10月1日:急行「えさし」廃止[1]。
- 1982年(昭和57年)11月15日:貨物扱い廃止[1]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[1]。
- 1986年(昭和61年)11月1日:無人駅(簡易委託)化[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)に継承。
- 1992年(平成4年)1月10日:商工会、観光案内所との複合駅舎に改築[1]。
- 1995年(平成7年):簡易委託廃止、完全無人化[1]。
- 2014年(平成26年)5月12日:江差線の木古内駅 - 江差駅間の廃止に伴い廃駅[6]。
駅構造
廃止時点では片面ホーム1面1線をもつ地上駅で、列車の交換はできなかった。駅舎は商工会を併設した日本家屋風の2階建てであった。駅裏側には石崎の鉱業所から運搬されたマンガン鉱石積込用貨物ホームが残されていた。
利用状況
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 一日平均乗車人員 |
2011 | 3 |
2012 | 2 |
2013 | 1 |
駅周辺
駅跡
商工会が併設されていたためしばらく旧駅舎は残存していたが、大留地区複合施設の建設により旧駅舎は解体されることになり、商工会も2021年(令和3年)4月14日に事務所を仮移転した[7]。大留地区複合施設は2022年1月に完成。町民ギャラリーやキッズスペースが併設された多目的ホール等があり、バス待合所としても利用可能。商工会事務所も施設内に併設された[8][9]。同年4月1日からは函館バスの江差線廃止代替路線「江差木古内線」の停留所「大留」も複合施設前に移設されている[10]。なお、駅があった当時は、函館バス小砂子線の「上ノ国駅前」停留所が駅前の国道沿いにあったが、江差線廃止後の2020年10月1日に「大留」に統合されている[11]。
駅前の国道228号と北海道道5号江差木古内線の交差点は、2021年10月に北海道では初のラウンドアバウトに改良された[12]。
隣の駅
脚注
関連項目
外部リンク
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