三重県立伊勢高等学校
三重県伊勢市にある高等学校 ウィキペディアから
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三重県立伊勢高等学校(みえけんりついせこうとうがっこう)は、三重県伊勢市にある公立高等学校。通称は伊勢高(いせこう)[1]。
南島分校の開校当初から本校の伊勢高校との関係は事務的・形式的[3] なものにとどまり、教員・生徒ともに人的交流はほとんどなかったという。このことは、わずか2年で南島分校が南島高校として独立したことからも明らかである。
2006年11月に 朝日新聞において高等学校必履修科目未履修問題が指摘された[4]。
具体的には、以下の点が問題視された。
これに対し、三重県教育委員会と当時の校長は「学校の裁量の範囲」とした[4] が、全校集会において校長が謝罪し、翌2007年にはカリキュラムが改定された。問題が指摘された2006年は、くしくも創立50周年の記念の年であった。
管理棟という職員室などの事務的な棟があり、そこから1棟・2棟・3棟までが渡り廊下でつながっている。なお少し離れて一つ小さな棟(4棟)がある。 校舎及び校舎外を含めたその敷地内の大部分では、生徒は上履きで行動する。
2004年度からは3年生、2005年度からは2年生、2006年度からは1年生の教室に空調設備が設置された。
2010年度、2011年度の間に第1棟の建て替えを行った。
階 | 施設 |
3階 | 生徒指導室、大会議室、同窓会 |
2階 | 職員室 |
1階 | 事務室・校長室 |
主に2・3年の教室がある。平成24年1月より本格的に使用されている。教室によっては管理棟の影になり日当たりが悪い。
階 | 施設 |
3階 | 普通教室、コンピュータ室、第2講義室 |
2階 | 普通教室、学習室[6]、生徒会室、第1講義室 |
1階 | 普通教室、自動販売機、変更黒板[7] |
1年生の教室、特別教室がある。
階 | 施設 |
4階 | 音楽室、書道室、数学教室、美術室 |
3階 | 教育相談室、社会科教室、視聴覚教室、LL教室 |
2階 | 進路指導室、生物講義室・実験室、普通教室 |
1階 | 保健室、調理室、被服室、変更黒板 |
1年生の教室がある。
階 | 施設 |
3階 | 普通教室、図書館 |
2階 | 普通教室、物理講義室・実験室 |
1階 | 普通教室、化学講義室・実験室 |
生徒の間では、隔離棟あるいは隔離と呼ばれる。主に部活動に使用される。傾斜を利用した構造で、入り口が2階にある。
階 | 施設 |
3階 | 普通教室(ブラスバンド部) |
2階 | 普通教室(ダンス部、チアリーダー部) |
1階 | 部室(野球部・サッカー部) |
主に1・2年の教室があった。平成22年度から建て替え工事が行われたため、現在はない。
階 | 施設 |
3階 | コンピュータ室 |
2階 | 学習室、自動販売機 |
1階 | 同窓会事務室、第2講義室、自動販売機、変更黒板 |
1・2年の教室があった。1棟の建て替え工事に伴う仮校舎。
現在は解体されている。
階 | 施設 |
2階 | 普通教室 |
1階 | 普通教室、自動販売機、変更黒板 |
各学年は1組約40名の計7組で構成され、普通科は1〜6組、普通科国際科学コースは7組に分類される。そのため7組においてクラス替えは行われない。
普通科の生徒は2学年から文理選択によって各組に分かれる。
かつては、理系に男子のみのクラスが1クラス、または文系に女子のみのクラスが1クラスできることもあった。
平成31年度に普通科普通コースの定員を40名(1クラス)減らすという発表がされた。それ以前は各学年8組であり、1〜7組が普通科、8組が普通科国際科学コースであった。
伊勢高の校風は「自主自律」・「文武両道」で表される[8]。過疎化の進む南勢地区にある伊勢高は、津市や四日市市にある進学校に比べ、のんびりしたところがある[9]。校則は付近の高校とも比べて、非常に緩い。クラブと勉強を両立させている生徒も多くいる。
生徒が高校生としての勉学または生活をするという義務を果していれば、学校は服装等について特に注意をしていない。 しかしその後不審者増加のため多少厳しくなってきている。また現在はネックレス等のアクセサリーが全面禁止になった。
なお、女子はスカート丈ひざ丈が義務付けられている。
1962年(昭和37年)より毎年実施している野球の対抗試合。伊勢高校とつながりの深い宇治山田高校(山高)との間で対戦が行われており、2006年(平成18年)現在の成績は20勝22敗2引き分け(第9回大会は不明)である。
1957年(昭和32年)から[11]1992年(平成4年)まで実施されていた[12]、歴史の浅い伊勢高校における歴史ある行事[11]。十分な運動場がなかった開校当初に「如何なる方法で身体活動をさせていくか」と体育教師が悩んだ末に誕生したものである[13]。「月例」という名ではあったが実際には年5回の開催だったものの、これほどの回数のマラソンを取り入れている学校は珍しかった[11]。同時に年2回の校内駅伝も開催されていた[11]。平成時代に入り、交通事情の変化や体育の単位数減少を受けて実施されなくなった[14]。
伊勢高校には国際科学コースという特別クラスが各学年1クラス設けられている。これは1995年(平成7年)の学校群制度解体にともなって個性を打ち出すために設置されたもので、事実上、特進クラスである[9]。
入学当初から明確に難関国立大学を目指す人に適しているコースで授業の進度や教科・カリキュラムに関しては普通科と変わらないが、授業内容が濃い。進度については普通科よりも早く進みテストを別々にすることがあるが、最終的にはほぼ同じ進度になる。クラスや担任、一部教科の先生が3年間変わらないという利点があり、先生はクラスの状態を把握しながら3年間スムーズに授業を進めることができる。
国際科学コースを専門教科を含んだカリキュラムだと勘違いする人がいるが、あくまでコースであるので扱い・学科としては普通科である。
南勢地区でトップクラスの進学実績で、生徒数の半数が国公立大学へと進学する。近隣の三重大学・名古屋大学のほか、京都大学・大阪大学などの関西圏の大学への進学も多い。旧帝大への進学率は10%~20%ほど。また、大学入学共通テストが近づくと学校は特別編成授業体制となり共通テストのための授業をスタートする。
テストは中間、期末、実力の3種類のテストがある。通常、中間・期末考査は授業の内容から、実力テストは問題集から出される。
1限45分の7限授業を基本とし、木曜日は8限授業を行う。各科目で小テストが頻繁に行われる。
伊勢高校には校歌と2つの応援歌がある。応援歌を歌うことは、校歌に比べて大変少ないが、校歌に先立って制定された。
作詞は竹中郁、作曲は川澄健一。開校当初は校歌がなく、宇治山田高校の校歌を使っていた。♪=112。3番まであり、各番とも「みよ われら 伊勢高校」で終わるのが特徴。同窓会のウェブサイトから着信メロディをダウンロードできる。
作詞:出口順三、作曲:奥山隆夫、補作:米本宏・糸川孝。4番まである。開校3年目に当時の在校生から歌詞を募り、国語教師が補作したものである[15]。
作詞:北村一成、作曲:山羽仁。3番まである。歌詞は文語調。作詞者・作曲者とも1期生で早稲田大学在学中に伊勢高校教員からの依頼を受けて作った[16]。
無所属の生徒も多い。ただし、学校側が発表した2005年(平成17年)の部活動加入率は95%である(1人で2つの部活動を掛け持ちした場合、2人として計算しているため高い値になっている)[17]。そのうち、運動部への加入率は6割程度[17]。2年の終わりに引退となるクラブもある。
近年では陸上部、男女バドミントン部など活躍が目立ち、全国大会への出場も果たしている。
また、硬式野球部は第86回選抜高等学校野球大会の21世紀枠に東海代表として推薦されたが、あと一歩のところで初出場を逃した。
生徒会活動はあまり活発ではなかったが、活性化に向け2004年(平成16年)から執行部改革が進められた[17]。ここでは、生徒会に付属していない委員会についても記述する。
伊勢高校の敷地内を「赤道」(あかみち)と通称される公道が通過している[21]。赤道は伊勢市立倉田山中学校から伊勢高校体育館横を抜け、神宮文庫の黒門に至る道路で、明治天皇が皇大神宮(内宮)行幸の際に通った歴史がある[22]。伊勢高校の正門である旧制宇治山田中学校の石の門は、この赤道に立っている[23]。
赤道は幅員1mほどしかなく通学に不便な上[24]、一般の自動車が校内を通行するため安全性に問題がある。
1985年(昭和60年)3月に専用通学路が整備され、通学の問題は解決を見たが、赤道自体は公道のまま残されており、伊勢高校の教育環境整備上の課題となっている[25]。
伊勢高校の周辺には皇學館大学・高校・中学そして伊勢市立倉田山中学校、三重県立伊勢まなび高等学校がある。
近年、伊勢市立倉田山中学校からの進学者が最多である。また、志摩市から通学する者が増加傾向にある。
上位6校まで、3学年合計在籍者数(合計は961名)
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