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三沢海軍航空隊(みさわかいぐんこうくうたい、三沢空)は、日本海軍の部隊の一つ。陸上攻撃機の実戦部隊として開かれ、大東亜戦争末期を除く期間に最前線で爆撃・攻撃・偵察行動に従事した。1942年(昭和17年)11月1日には第七〇五海軍航空隊(だい705かいぐんこうくうたい、705空)と改称している。1944年(昭和19年)9月1日に予科練教育部隊として二代三沢海軍航空隊(二代三沢空)が設置されている。
三沢海軍航空隊(三沢空)は、陸上攻撃機部隊の増強を図るために、④計画に盛り込まれた4個航空隊の一つとして木更津飛行場で開隊した。中国戦線での実戦経験者を核とした他の陸攻部隊よりも新兵率が高く、開隊は太平洋戦争の開戦に間に合わなかった。南方攻略が一段落した昭和17年夏からの第二段侵攻作戦の中核部隊と目され、ミッドウェー島占領の暁には、同島に進出してハワイ方面への先遣部隊となる予定であった。しかしミッドウェー作戦の失敗とガダルカナル島の奪還作戦により、ラバウル航空隊の中核となった。部隊名にある三沢飛行場はもちろんのこと、昭和17年7月のサイパン島進出より昭和19年10月の解散まで、一度も本土に帰還することなく激戦に従事した。
三沢飛行場には進出せず、木更津で訓練に従事。
4日に作戦は失敗しており、ミッドウェー進出を断念。先遣隊は反攻に備え哨戒に従事。
サイパン進出は、将来的なラバウル進出を念頭に置いたものだった。安全な内南洋を利用して、先発陸攻隊で実施されていた洋上航行の習熟を目指した。しかし、8月7日に連合軍はツラギ島に奇襲上陸し、守備隊と横浜海軍航空隊を玉砕させた。ソロモン諸島への反攻を予見した大本営は、急遽三沢空をラバウルに派遣することにした。
5月以降、一部部隊をテニアンに撤退させ、再編した後にラバウルへ派遣する形で、705空のラバウル駐留は継続された。残存部隊は第751海軍航空隊に混じって散発的なソロモン諸島・ニューギニア方面の対地爆撃に参加している。昭和18年8月頃より、マーシャル諸島方面への米軍侵入が頻発するようになったため、内南洋に展開する第755海軍航空隊を援護すべく、705空にテニアンへの撤退が命じられた。
705空のマーシャル展開は空振りに終わった。一方、イギリス東洋艦隊の活動が活発化したため、手薄となったインド洋方面の長距離哨戒を担う陸攻隊が必要となった。そこで、再編中の705空が派遣されることとなった。705空がスマトラ島に去って一月後、マーシャル諸島方面の反攻は本格化し、755空は壊滅的な被害を受けることになる。
27日までに全48機進出、パダンを拠点にサバン島飛行場・ジョクジャカルタ飛行場に派遣隊を展開。
ペリリュー進出はわずか1週間で解除され、705空は再びスマトラへ戻ることとなった。しかし、大規模な編成の変更のため、進出前と進出後では、まったく違う部隊に変貌した。従来の陸攻隊は、マーシャルで壊滅した755空の再編に転用されることになり、755空攻撃第706飛行隊に改編され、ペリリューへの残存が決定した。代わりにコタラジャに駐留する艦上攻撃機24機を705空に編入することとなった。この艦攻隊は最新の天山ではなく九七式艦上攻撃機である。陸攻から艦攻への変更と定数の半減も加わり、705空の戦力は一挙に低下した。
弱体化した705空では、かつての竜作戦やサ号作戦のような大規模行動も取れず、戦力外となって解散した。残存要員はそのままスマトラの基地要員として終戦まで自活した。
予科練課程を卒業できたのは14期前期のみだったが、配属されるべき初歩練習航空隊も訓練を停止していたため、後期生の指導に宛てられた。6月に予科練課程が凍結されると、7月24日に実行予定だった呉鎮守府第101特別陸戦隊と第七〇六海軍航空隊(706空)によるマリアナ諸島飛行場強襲作戦(剣作戦)要員として一部が呉101特に編入された。また、7月1日に開隊され、15日に三沢へ移転した橘花実働部隊である第724海軍航空隊(724空)にも一部が引き抜かれた。剣作戦は、7月14日の三沢空襲によって706空の搭乗機が壊滅したことから延期され、724空も訓練未了のうちに終戦を迎えたため、両部隊は実戦を迎えることなく解散した。
教育訓練部隊のため、航空機の配属はない。
初代三沢空が一度も進出する機会がなかった三沢飛行場は、米軍の進駐を経て、そのまま米軍が活用している。アラスカより太平洋を横断してきた米軍機が初めに着陸できるのが三沢であるため、冷戦後も重要な中継飛行場として機能強化が図られている。昭和32年には航空自衛隊北部航空方面隊司令部が設置され、北方防衛の要衝となっている。さらに、それに先んじて昭和27年には民間航空機も発着を始めた。ベトナム戦争期間の昭和40年に民間航空は排除されたが、昭和50年から復帰している。この三者が輻輳することから、米軍は三沢飛行場の拡張を要求している。
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