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レクサスのSUV型乗用車 ウィキペディアから
LX(エルエックス、Lexus LX)は、トヨタ自動車が展開する高級車ブランド「レクサス」が販売するフラッグシップSUVである。
トヨタブランド(トヨタ店)として販売されている「ランドクルーザー」の姉妹車にあたり、初代モデルから3代目の途中まで北米を中心とした海外市場専用モデルとなっていったが、2015年に実施された2度目のマイナーチェンジに伴い、2015年8月から日本国内でも販売されることとなった。
日本では、LXの2代目モデルに相当する車種が、ランドクルーザーの上級グレード「ランドクルーザーシグナス」としてトヨタブランドから販売されていた。
ランドクルーザー譲りの強靭なラダーフレームを持ち、高級SUVの中では数少ない高度なオフロード走行性能を併せ持つモデルである。また、2代目・3代目はV型8気筒(2代目は4.7L、3代目は5.7L)エンジンとフルタイムAWDの組み合わせとなっていたが、4代目では排気量のダウンサイジングに伴い、V型6気筒ターボ(3.5 L)とフルタイムAWDの組み合わせとなった。
1996年、レクサス初のプレミアムSUVとして主に北米で発売された。トヨタ「ランドクルーザー(80系)」をベースに、フロントグリル、ヘッドライト、フロントバンパー、アロイホイールをLX専用のデザインとし、本革シートに木目パネルの装備や高品位の塗装などで、より上級の仕上げとしたものである。背面スペアタイヤの設定は無い。
エンジンは直列6気筒 4,500cc の1FZ-FE型、足回りは4輪コイルリジッドと、ランドクルーザー80系と共通である。トランスミッションは乗用車系のアイシンAW(現・アイシン)製A343F型・4速ATで、これも北米向けランドクルーザー80系と同様であるが、日本国内を含め、他の仕向地向けのランドクルーザー80系に搭載されているライトトラック用のアイシン精機(現・アイシン)製A442F型・4速ATに比べ、許容トルクや耐久性の面では下回るが、変速ショックや騒音が少なく、重量も40kg程度軽い。
駆動方式はセンターデフ式のフルタイムAWDのみで、ランドクルーザー80系のフルタイム式HF2A型トランスファーに、ABSの動作を制限しないよう、ビスカスカップリングLSDが追加されたHF2AV型(Vはビスカスカップリング付きを表す)となっている。このトランスファーは2速(Hi 1.000、Lo 2.488)の副変速機も兼ねており、1輪への過大なトルクの集中を防ぐため、ローレンジでは強制的に直結となる。HF2AVは、ABSを装備する同時期のランドクルーザー80系にも採用されている。
生産はアラコ(現・トヨタ車体吉原工場)で、ボディーメーカーが生産を担当した初めてのレクサス車となった。
当時の北米市場ではレクサス車はまだあまり注目されておらず、LX450は走りの機能も内外装の仕様もランドクルーザー80系との差別性が乏しく、フォードのリンカーン・ナビゲーターやGMのキャデラック・エスカレードなど、他のプレミアムSUVの存在の前ではとても陰の薄い存在だった。その後、ランドクルーザー100系をベースとしたLX470となって成功を収めた。
しかしながら現在、中途半端とも言えたLX450の希少性に注目され、台数は少ないながら日本国内に逆輸入された個体も存在する。今も高い人気のランドクルーザー80系同様に、オフロード性能アップやハイライダー化へのサスペンションチューニングが容易で、パーツも揃っていることで一定の人気がある。
1998年、トヨタ「ランドクルーザー」のモデルチェンジに伴いLXも2代目モデルへ移行。エンジンはレクサスのフラグシップである「LS」のV型8気筒(1UZ-FE型)をベースに排気量拡大・耐久性向上を図った4.7Lの2UZ-FE型を搭載する。ヘッドライトは異型4灯式となり、フロントマスクは「GS(2代目モデル)」を思わせる意匠となった。インテリアでは本木目パネル、パワーシートなどを新たに装備したほか、ステップ灯や室内灯にLEDを大幅に採用、近赤外線ランプを用いた暗視カメラなど、レクサスの最高級SUVに相応しい上級装備をふんだんに搭載する。
生産は先代に続き、アラコ(現・トヨタ車体)吉原工場が担当する。
シートの縫製や、パネルのチリ、塗装などの各面において極めて品質の高い自動車であり、市場調査会社JDパワーによる初期品質調査では、2000年・2002年・2004年に、それぞれ高級SUV部門のトップとなっている。また、2005年には、購入後3年間の評価による自動車信頼度調査でも、高級SUVのベストに認定された。
2002年8月にマイナーチェンジ。トヨタ自動車製の車種として初めて「可変レシオステアリング」(VGRS[注釈 1])と、ナイトビジョンを採用し、ATを4速から5速(5 Super ECT[注釈 2])へ変更した。その他、イモビライザーと盗難防止アラームの搭載、フロントグリルの意匠変更、インテリアの改良などが行われた。
2006年にもマイナーチェンジ。エンジンが改良され、230psから275psへと出力が向上。リアコンビネーションランプをバルブからLEDへ変更。その他、フロントグリルやホイールのデザインを変更。
日本では、2代目LXに相当するモデルがトヨタブランドから「ランドクルーザーシグナス」の名称で発売されていた。LXとは以下の相違点がある。
レクサス・LX(3代目) URJ201W型 | |
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LX570 フロント(2009年登場型) (NYオートショー出品車) | |
LX570 (2012年改良型) | |
LX570(2015年改良型) このモデルから日本へ正式導入。 | |
概要 | |
販売期間 |
海外:2007年 -2021年 日本:2015年9月14日 - (発表:2015年8月20日) -2021年10月(販売終了) |
ボディ | |
乗車定員 |
8名(2015年8月-) 5名(2017年8月-) |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | AWD |
パワートレイン | |
エンジン |
LX570:3UR-FE型: 5,662cc V型8気筒DOHC |
最高出力 |
LX570: 277kW (377PS)/5,600rpm |
最大トルク |
LX570: 534N・m (54.5kgf・m)/ 3,200rpm |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン |
後 | トレーリングリンク |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,850mm |
全長 |
5,065mm (2015年8月-2017年8月) 5,080mm (2017年8月-) |
全幅 | 1,980mm |
全高 | 1,910mm |
車両重量 |
2,700-2,730kg (2015年8月-2017年8月) 2,660-2,740kg (2017年8月-) |
その他 | |
ブレーキ |
前:ベンチレーテッドディスク 後:ベンチレーテッドディスク |
2007年、3代目「LX570」へモデルチェンジ。車名が表す通り、V型8気筒エンジンは新開発の5.7L自然吸気 3UR-FE型へ換装された。同年4月のニューヨーク国際オートショーで発表され、同年アメリカ合衆国で発売。販売価格は73,800ドル(当時の為替レートで約775万円)。これは、競合する高級SUVである「メルセデス・ベンツ・GLクラス」(GL550)より3,000ドル程度安価であり、「キャデラック・エスカレード」よりは18,000ドル程度高価である。
中国では、2008年1月より販売が開始された。同地での販売価格は129万8000元(約1,900万円)である。同年にはカナダでも販売が開始された。オーストラリアやインドネシアなどの左側通行の国においては、右ハンドル仕様のものが販売されている。
2012年にはマイナーチェンジされ、フロントマスクがレクサスの新デザインアイコン「スピンドルグリル」に改められた。
レクサス・LX(4代目) VJA310W型 | |
---|---|
LX600 EXECUTIVE | |
概要 | |
製造国 | 日本 |
ボディ | |
乗車定員 | 4・5・7名 |
ボディタイプ | 5ドア SUV |
駆動方式 | 四輪駆動(AWD) |
プラットフォーム | GA-Fプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン | V35A-FTS型 3,444cc V型6気筒 IC付ツインターボ |
変速機 | 10AT(Direct Shift-10AT) |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン式 |
後 |
トレーリングリンク式 (前後共にスタビライザー付) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,850mm |
全長 | 5,100mm |
全幅 | 1,990mm |
全高 | 1,885 - 1,895mm |
車両重量 | 2,540 - 2,600kg |
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