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『リメインズ 美しき勇者たち』(リメインズ うつくしきつわものたち、Yellow Fangs)は、1990年の日本映画。監督:千葉真一、製作:松竹・サニ千葉エンタープライズ[注釈 1]・JTB・京都映画、主演:真田広之。ジャパンアクションクラブ (JAC) 創立20周年記念作品[2]。カラー・ワイド、107分。
1915年12月に北海道苫前町で勃発した三毛別羆事件を翻案したオリジナル作品である。人食い熊を追う若きマタギとその熊に家族を殺された娘が、ともに戦いを挑むさまを描いた物語。ヒロインを演じた村松美香が、第14回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞した。
大正末期。とある北国の山のふもとにある村。村人たちが次々と熊に襲われ、そのうち女ばかりが食われるという事件が多発。遠く離れた山中の集落「鷹の爪」からやってきた嘉助率いるマタギ集団は、かつて鷹の爪や周辺集落を苦しめた人食い熊の個体「アカマダラ」の仕業であると確信し、雪山を追い続ける。アカマダラは地元の鉱山開発による自然破壊で食べ物を失ったことで人里に降り、人間の女の味を占めるようになった熊で、開発の広がりに応じて新たな被害が発生したのだった。
マタギの一員・鋭冶が熊を見つけ、猟銃の狙いを定めたが、猟犬を連れた若い娘が割り込み、先にとどめを刺す。熊はアカマダラとは別の個体であった。また、娘はかつてアカマダラに両親と弟を殺されて以来、消息を絶っていた鋭冶の幼なじみ・ユキだった。ユキは復讐を誓い、女が山に入ってはいけないという村の掟を破って男装し、1人でアカマダラを追い続けていた。
マタギたちが山にいる間、アカマダラはふたたび村を襲っていた。村の女たちを避難させた嘉助は、マタギ各人がそれぞれ別々の場所で1人で待ち伏せするというリスクのある作戦を敷く。鋭冶が待ち伏せする小屋にユキが来て、「自分をおとりにしろ」と告げる。アカマダラはユキのもくろみ通り鋭冶の小屋を襲った。2人は手傷を負いながら、アカマダラを槍で貫いた。
千葉真一は本作品の監督を深作欣二に依頼したが、逆に深作から「ジャパンアクションクラブ (JAC) 創立20周年記念でもあるから、自分で演出しなよ」と勧められてメガホンを握ることとなり、監督第1作となった[2]。深作は企画監修のほか、自らの助監督を貸し出したり、撮影に立ち会うなど、千葉を後方支援している[3]。多くのシーンで本物の熊が用いられた。熊と対峙する緊張感あふれるシーンを演出するため、役者が厚さ20ミリメートルの防弾ガラスを2枚重ねにした檻の中に入って撮影をしている[4]。
JACからはヒロインに村松美香、マタギ役に黒崎輝・真矢武・栗原敏が配役され、アクション監督に金田治を起用、多くのメンバーが参加している。主演の真田広之は音楽監督も担当。北海道・ニセコ地域でロケーション撮影された。
公開当時、JTBによってロケ地見学ツアーが売り出され、同社のCMでは千葉真一が来客役、村松美香が店頭スタッフ役で流された。
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