ラーダ・プリオラ
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プリオラ(PRIORA)は、ロシアの自動車メーカー、アフトヴァースによって2007年3月から2018年7月にかけて生産・販売された小型乗用車である。ラーダ・110の後継車であり、2012年5月16日までに59万台が生産された[1]。後継車はラーダ・ヴェスタとなる。
2018年7月17日、アフトヴァースはプリオラの生産終了を公式発表した。
構成
歴史
- 2007年3月 - 生産ラインが稼働。
- 2007年4月21日 - 4ドアセダンを販売開始。
- 2008年2月 - 5ドアハッチバックを販売開始。
- 2008年10月 - 5ドアステーションワゴンをクラスノダールで開催されたモーターショーで披露。
- 2009年5月27日 - 5ドアステーションワゴンを生産開始。
- 2011年6月 - アフトヴァースが従来の98馬力エンジンと比較して39%軽量化された90馬力エンジン搭載車を近々発売すると発表。
- 2011年8月 - プリオラCNGを発表。ガソリンと圧縮天然ガス(以下、CNG)を燃料とする。タンク容量は43L、ガスタンク容量は96L。ガソリンでの航続距離は580km、CNGでの航続距離は330km[2]。
- 2015年末 - 5ドアハッチバックと5ドアステーションワゴンを生産終了。4ドアセダンが販売台数の80%以上を占めていた為とみられる。
- 2018年5月22日 - アフトヴァースが2018年7月に4ドアセダンを生産終了すると発表。なお、アフトヴァースのプレスリリースサイト、アフトスレダによれば「需要のあるモデルで、生産は継続されている」として、決定は保留されているという。
装備類
ベースグレードには、運転席サイドエアバッグと電動パワーステアリングが標準装備される。2008年5月以降は、助手席エアバッグ(近年では前席サイドエアバッグも)、前席シートベルトプリテンショナー、アンチロック・ブレーキ・システム、パーキングセンサーを装備した"Lux"パッケージも設定された。一部パッケージには、クライメートコントロール付エアコン、Bluetooth・ハンズフリー機能付オーディオ、前席ヒーター、オートマチックヘッドランプ、レインセンサーが標準装備される。2010年4月には、マルチメディアシステムがオプション設定され、2011年初頭には、ナビゲーションシステムが追加された。一方、エレクトロニック・スタビリティ・コントロールとATミッションは設定されない。
16バルブ1.6Lエンジンと、145N-mを発揮するよう、新設計されたトランスミッションが搭載され、クローズド・トランスミッション・ベアリングのボックスセットが採用された。
1.8L車の最高速度は190km/hで、0-100km/h加速は10秒である[3]。
AMT搭載車(プリオラ1.6 AMT、106馬力)は、2014年に発売された[4]。このAMTは、一般的な5速MTをベースとしているが、電気油圧式アクチュエータとZFグループ製エレクトロニック・コントロール・ユニットが採用された。
ラーダ・110との主な相違点
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プリオラはその前身であるVAZ-2110(ラーダ・110)を大幅改良を施したモデルであり、設計面では950箇所を超える改善が図られ[5]、2,000箇所を超える新型品が採用された(完全な新型車を開発する場合とほぼ同程度)。
諸元
概要 | |
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旋回半径 | 5.5m |
フロントサスペンション | マクファーソン・ストラット |
リアサスペンション | 弾性クロスビーム |
ステアリング | ラックアンドピニオン |
フロントブレーキ | ベンチレーテッドディスク |
リアブレーキ | ドラム |
タイヤ | 185 / 60R14 |
販売台数
2009年と2012年に、プリオラはロシア市場で最も売れている車となった[6]。
モータースポーツ活動
ラーダ・スポーツチームは、2009年の世界ツーリングカー選手権の後期にプリオラで参戦した。
安全性
2007年にロシアの安全性評価プログラム、ARCAPによって実施された正面衝突テストにて16点中5.4点を獲得し、4つ星中1つ星という結果となった。なお、新型車は16点中10.6点を獲得した[11]。
脚注
関連項目
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