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ランボルギーニ・アヴェンタドール(Lamborghini Aventador )は、イタリアの自動車メーカー、ランボルギーニが2011年から2022年まで製造していたスーパーカーである。
ランボルギーニ・アヴェンタドール | |
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アヴェンタドール LP700-4 フロント | |
アヴェンタドール LP700-4 リア | |
概要 | |
製造国 | イタリア |
販売期間 | 2011年-2022年 |
ボディ | |
乗車定員 | 2人 |
ボディタイプ |
2ドアクーペ 2ドアオープン |
駆動方式 | AWD |
パワートレイン | |
エンジン | 6.5L V型12気筒DOHC 48バルブ |
最高出力 | 515kW(700PS)/8,250rpm |
最大トルク | 690N·m(70.3kgf·m)/5,500rpm |
変速機 | 7速セミAT |
前 | 前後:プッシュロッド式ダブルウィッシュボーン |
後 | 前後:プッシュロッド式ダブルウィッシュボーン |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,700mm |
全長 | 4,780mm |
全幅 | 2,030mm |
全高 | 1,136mm |
車両重量 | 1,575kg |
系譜 | |
先代 | ムルシエラゴ |
後継 | レヴエルト |
2010年で生産が終了したランボルギーニのフラグシップ12気筒モデルのムルシエラゴの後継車種内部コード名LB834として[1]、サンタガタボロネーゼでの最初の発表から5か月後の2011年3月1日より開催されたジュネーヴ・モーターショーにて発表された。
デザイン担当は、フィリッポ・ペリーニ(Filippo Perini)による。エンジンフードカバーのデザインは、カメムシの外観から発想を得たもの。フロントやリア周りの意匠は、2007年に公開されたムルシエラゴがベースの限定車レヴェントンと、2008年に公開された4ドアのコンセプトカー・エストーケのデザインが反映されている。ランボルギーニ縦置き12気筒モデルでは伝統のドアが上方に跳ね上がるシザードアはカウンタック、ディアブロ、ムルシエラゴまでのように真上ではなく少し斜めに拡がりつつ[2]上方に開く。
鋼管スペースフレームのムルシエラゴとは異なり、キャビン部分のみがモノコック構造で、前後をマルチチューブラーフレームとした構成のカーボンファイバー製セミモノコックを採用。サスペンションはプッシュロッド式である。
リアミッドシップに搭載される6.5 L 60°V型12気筒エンジン「L539」は、完全新設計。トランスミッションは7速セミAT(シングルクラッチ)で、MTの設定はない。エンジン出力はセンタートンネルに置かれたトランスミッションを介して後輪に伝達され、カウンタック以来の伝統である方式を採用している。0-100km/h加速は2.9秒以下、最高速度は350km/h以上(公称値。アメリカの雑誌の最高速データでは370km/hも記録されている。[3])に達する。
電子制御式の四輪駆動システムは、前後の駆動力配分を0:100から40:60まで調整できる。センターコンソールに走りの特性のパフォーマンスセレクターがあり、一般公道での走行に適した弱アンダーの「STRADA(ストラーダ)」モード、シフトフィールが鋭くなる「SPORT(スポルト)」モード、サーキットでの走行に適した加速ができる「CORSA(コルサ)」モードの3種類から選択できる。また、後期型のアヴェンタドールSからは、様々な設定を自分好みにカスタマイズできる「EGO(エゴ)」モードが備わる。
2012年、ジュネーヴショーにおいてオープントップのワンオフモデル「アヴェンタドールJ(イオタ)」が発表された[4]。『J』はたった1台のみ製作され、後に事故で喪失したランボルギーニ・イオタに由来する。2012年11月12日(現地時間)、先代のムルシエラゴに続きロードスターモデルの「アヴェンタドールLP 700-4 ロードスター」が発表された(日本国内価格4,660万3,200円)。
2016年、ジュネーヴショーで同車をベースとした限定車「チェンテナリオ」が発表された。
2018年、アヴェンタドールSVJをベースにランボルギーニのモータースポーツ部門「スクアドラ・コルセ」が手掛けたサーキット向けのワンオフモデル「SC18アルストン」が発表された[6]。
2022年9月26日に生産終了。総累計生産台数は11,465台と歴代V12モデルとしては最多。後継車種はランボルギーニ初のプラグインハイブリッドカーで「HPEV(ハイパフォーマンスEV)」第1弾のレヴエルト。
日本国内では2011年9月から販売された[7]。
2011年11月29日、ランボルギーニジャパンは東京の(旧)国立競技場陸上競技場[8]で記者発表会を開催した。研究開発担当ディレクターであるマウリツィオ・レジャーニは「アヴェンタドールは競合他社の2世代先を行くもの。すべての内容を再定義した。過去からのものをすべて否定し、ゼロベースで作った」と、エンジン、トランスミッション、サスペンション、ボディのすべてが新開発であることをアピールした[9]。日本での価格は、当初4,100万2,500円だったが2012年8月1日に4,197万3,750円に値上げ改定された[10]。
2015年には石巻市で梱包材を扱う今野梱包が段ボールで作成した「ダンボルギーニ・アヴェンダンボール」がSNSで話題となり、ランボルギーニ麻布の協力を得て本物のアヴェンタドール LP700-4と並べて展示するイベントが行われた[11][12][13]。
2011年のジュネーブモーターショーで発表されたベーシックモデル。2013年6月6日には累計生産台数が2,000台に達した。
2012年12月27日に生産が発表された。取り外し可能なルーフは、重さ6 kgずつの2枚のカーボンファイバー製で、パネルは簡単に取り外せ、フロントラゲッジコンパートメントに収納する。エンジンのロールオーバー保護および換気システムに対応するために、リアピラーは剛性が補強してある。独自のエンジンカバーデザインと取り付け可能なウィンドデフレクターを備えており、超高速でのキャビンエアフローを改善する。Aピラー、フロントガラスヘッダー、ルーフパネル、リアウィンドウエリアはグロスブラックで仕上げられた。総重量は1,625kgで、屋根の重量に加えて、敷居とAピラーの追加の補強されクーペよりもわずか50 kg重い。上記クーペと同じエンジンを搭載し、時速0〜97 kmは2.9秒、最高速度349km。
2012年のジュネーブモーターショーで発表されたワンオフモデル。ルーフ・ウィンドウがついていないオープンモデル。パワートレインはノーマルのアヴェンタドールと同じで、700PS(690hp; 515kW)を発揮する。エアコンやラジオは装備されていない。280米ドルで販売された。車名のJは「イオタ(Jota)」を表している。
2013年の上海モーターショーにて発表された[14][15]。これは、ランボルギーニの創業50周年を記念するモデルであり、世界限定200台の生産となる[15]。モデル名の「720」が示す通り、ベースグレードのエンジンはチューンアップされて720PSを発生し、0 - 100km/h加速は2.9秒・最高速度は350km/hを誇る[14][15]。
2014年4月、ランボルギーニとイタリアのタイヤメーカーであるピレリは、ランボルギーニ初のプロトタイプ「350GTV」にピレリがタイヤを供給した1963年以来、パートナーシップを結んでいる。この長年の関係を祝して世界限定200台(クーペ105台、ロードスター95台)が製作された特別モデルである。ルーフ、エンジンカバー、ミラー、エアインテークには赤のピンストライプが入れられた。
2015年のジュネーヴ・モーターショーで発表された。ランボルギーニのに伝統的(ミウラ、ディアブロ、ムルシエラゴ)上位モデルの「スーパーヴェローチェ(SV)」を冠したモデルである[16]。V12エンジンは、更なるパワーアップが図られ、車名が表す通りに750PSを発生させる。車内外でのカーボンファイバーの増加により50kg軽量化され、パワーウェイトレシオは1hpから2kgになった。フロントスプリッターとリアディフューザー、CFRPリアウィングの空気力学が改善され、標準のアヴェンタドールクーペと比較してダウンフォースが180%増加された。車のドライビングダイナミクスもアップグレードされ、高速域での操縦性のために強化された電子ステアリング、磁気プッシュロッドサスペンション、シャーシも剛性を高められた。センターロックホイール(Dianthus)が初設定され、オプションで選択することができた。0 - 100km/h加速が2.8秒・最高速度が350km/h超のパフォーマンスを誇る[16]。車の納車は2015年の第2四半期に開始され、限定600台の生産は2017年7月に終了し、最後の車は特注メタリックシルバーに塗装された。
2015年8月、ペブルビーチコンクールデレガンスで、SVを車名に持つモデルとしては初のオープンモデルとなる「ロードスター」が発表された[17]。標準のロードスターのようにトランクに収納できるコンパクトなツーピースカーボンファイバーハードトップが特徴。数々の軽量化対策により、ロードスターの重量は1,575 kgに減少し、標準のロードスターよりも50 kg軽量である。デリバリーは2016年の第1四半期に始まりクーペより生産数が100台少ない世界限定500台が生産された
Aventador Miura Homageは2016年6月にイギリスで行なわれた「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において公開された。2016年で50周年を迎える12気筒ミッドシップの始祖「ミウラ」へのオマージュとして、アヴェンタドールLP700-4をベースにランボルギーニの「Ad Personam」プログラムによるカスタマイズを施した50台の限定車である[18]。2トーンカラーが特徴的なエクステリアでは、赤い専用ボディカラー「Rosso Arancio Miura」がメインで[18]、他に「Verde Scandal」、「Blu Tahiti」など6色。ゴールドまたはマットシルバーの20/21インチホイール、サイド部にメタリック仕様の「Miura 50」のバッヂ、リアまわりにブラックのランボルギーニ・ロゴが与えられた。内装は専用の革シート背面にMiura 50のロゴ刺繍が添えられ、カーボンファイバーパッケージが標準装備された。レザー仕上げのダッシュボードにはLamborghiniのロゴが入る。
2016年に発表されたビッグマイナーチェンジモデル。新技術が多く採用され、エクステリアは大幅に改良されフロントのダウンフォースは130%増加したという。ランボルギーニのシリーズ・モデルとして初めて4輪操舵システムを採用。サスペンションには、磁性流体ダンパーを使った「磁気レオロジー・サスペンション」が採用された。さらに、前後輪に駆動力を配分する4輪駆動システムや、粘性の検知度が高まったというESC、3段階に可変するリア・ウイングを備えたアクティブ・エアロダイナミクスなども含め、上記の電子制御システムが全て、新たに採用された「ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・アッティーヴァ」と呼ばれる制御ユニットで統合管理される。
ドライビング・モードには新たにドライバーの好みに応じてこれらの組み合わせをカスタマイズできる「EGO」モードが追加された。
エンジンは、アヴェンタドールと比べると最高出力が700PS/8,250rpmから740PS/8,400rpmに引き上げられ、最大トルク70.3kgm/5,500rpmは変わらず。トランスミッションもこれまで通り、「インディペンデント・シフティング・ロッド」と呼ばれる7速シングルクラッチのロボット式変速ユニットが組み合わされた。テールパイプが3本になったエキゾーストは従来より20%ほど軽量化されている。
2017年のフランクフルトモーターショーで発表されたSのロードスタータイプ。パワートレインはクーペと同一。エンジンカバーがクーペと異なる (アヴェンタドールLP700-4ロードスターと同一)。シャーシ強化によってクーペより50kg (110ポンド)重く、0-100km/hの加速が3.2秒とクーペよりも0.3秒遅い。
2018年8月に発表された、軽量高性能モデル。SV(スーパーヴェローチェ)とJ(イオタ)を併せ持った名称[19]。世界限定900台となる。また、特別モデルの、SVJ63(世界限定63台)もある。
6.5リッター自然吸気V12エンジンを搭載し、最高出力566 kW(770 CV)/8,500 rpm、最大トルク720 Nm / 6,750 rpm。0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は350km/h。乾燥重量は1525kg[20]。
2019年のジュネーブモーターショーで発表されたSVJのロードスタータイプ。パワートレインはクーペと同一。クーペより100台少ない世界限定800台が生産された。
2021年7月発表。600台の限定生産(クーペ350台、ロードスター250台)となる。アヴェンタドールSとSVJのすべての標準装備を備え、最高出力は780PS(574 kW)、最大トルクは720N⋅m。パフォーマンスは、0–100 km/h加速2.8秒、最高速度356km/hと発表されている。車重はクーペで1,550kg。このモデルを最後に、アヴェンタドールの生産は2022年9月に終了した。
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