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マスカレード・ナイト
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『マスカレード・ナイト』は、東野圭吾の長編ミステリ小説。「マスカレード」シリーズの第3作目。
2017年9月20日に集英社より単行本が発刊された[1]。タイトルの「マスカレード」が英語で仮面舞踏会を意味することであることから、表紙にはマスクが描かれている。
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あらすじ
要約
視点
練馬のワンルームマンションで若い女性が殺害され、警視庁に事件に関する匿名の密告状が届いた。密告状には、犯人が年越しのカウントダウンパーティーが開かれるホテル・コルテシア東京に現れると書かれていた。かつて同ホテルで潜入捜査を行った刑事・新田浩介は、再びホテルマンに扮し、犯人逮捕に挑むことになる。
大晦日のホテル・コルテシア東京では、カウントダウン仮装パーティー「マスカレード・ナイト」に参加するため、多くの客が早い時間から仮面と衣装を身に着けて行き交っていた。コンシェルジュの山岸尚美は、「お客様に対し、決して“無理だ”とは言わない」をモットーに、客の様々な要望に機転を利かせて対応していた。
尚美はホテルに潜入した新田と再会するが、宿泊客を犯罪者扱いする彼の態度に反発する。新田と共に潜入した刑事たちは、ホテルスタッフや客に扮して捜査を開始。宿泊名簿から偽名を使っていると思われる客が浮上する。それは、尚美やフロントスタッフに次々とわがままな要求を突きつける日下部という男だった。また、仲根夫妻として宿泊した緑という女性も、クレジットカードの姓が牧村であり、夫の姿は確認されていなかった。 常連客の曽野は、貝塚由里との不倫のためにホテルを利用していた。事件当日、彼は妻子を連れて宿泊していたが、殺害現場のマンション近くに住んでおり、最近超望遠レンズのカメラを購入していたことが判明。警察は、曽野が窓越しに殺人を覗き見し、密告状を送った可能性もあると見てマークする。
仲根夫妻を名乗る緑は、婚約者が病死し、彼との思い出が詰まったホテルに来たと新田と尚美に打ち明ける。密告者として疑われた曽野も、マスカレード・ナイトには姿を見せなかった。刑事たちが他の不審な客に翻弄される中、由里を怪しんだ尚美は単独で彼女の後を追い、犯人に襲われて意識を失ってしまう。
犯人も密告者も特定できないまま、深夜、マスカレード・ナイトが始まった。捜査を進める能勢は、カメラで殺人を覗き見したのは曽野の中学生の息子であり、息子が母親の曽野万智子に相談していたことに気づく。万智子を取り調べた結果、犯人が被害女性の恋人である森沢光留だと判明する。万智子は友人である貝塚由里に事件について話し、由里が森沢光留に金を要求し、ホテルで会うことになっていたのだ。
男装してマスカレード・ナイトに出席した緑の様子を見た新田は、彼女こそ普段は男性として生活している森沢光留だと見抜く。新田に正体を暴かれた光留(緑)は、深夜0時に由里と尚美がタイマー装置によって感電死すると告げて笑う。新田は二人の救助に向かうが、年越しのカウントダウンは終わってしまう。
由里と尚美は間一髪で助かり、光留(緑)は逮捕された。捜査班は年が明けた元旦にホテルから撤収する。一方、尚美やフロントに無理難題を繰り返していた日下部は、実は優秀な東京のホテルマンをロサンゼルスで研修させるために派遣されたスタッフであり、尚美がその研修生に選ばれたのだった。
尚美がロスへ出発する日、新田はホテルまで見送りに来る。再会を誓い、ホテルでの食事を約束して、尚美は旅立った。
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登場人物
→詳細は「「マスカレード」シリーズ § 登場人物」を参照
警視庁
- 新田浩介(にった こうすけ)
- 捜査一課の警部補。フロントスタッフとしてホテルに潜入する。
- 稲垣(いながき)
- 捜査一課係長。新田の上司として捜査を指揮する。
- 尾崎(おざき)
- 捜査一課管理官。潜入計画を立案し、責任を負う。
- 本宮(もとみや)
- 捜査一課の刑事。新田の先輩であり、客を装ってホテルの監視にあたる。
- 関根(せきね)
- 捜査一課の巡査。ベルボーイとしてホテルに潜入する。
- 能勢(のせ)
- 品川警察署の刑事。外見からは捉えがたい洞察力を持ち、過去に彼と組んだ刑事は皆一目置く存在。
ホテル・コルテシア東京のスタッフ
- 山岸尚美(やまぎし なおみ)
- ホテルのコンシェルジュを務める。
- 氏原祐作(うじはら ゆうさく)
- 40歳代のフロントオフィス・アシスタント・マネージャー。約3年前にコルテシア横浜から異動。
- 山岸の不在時、新田の補佐を担当するが、生真面目な性格から新田にフロント業務を控えるよう指示する。
- 藤木(ふじき)
- ホテルの総支配人。山岸が初めて上京した際、副支配人を務めていた。山岸がホテル業界に進むことを決意させた温厚な人物。
- 田倉(たくら)
- 宿泊部長。山岸の直属の上司。
- 久我(くが)
- フロントオフィス・マネージャー。
- 川本(かわもと)
- 若手のフロントクラーク。
- 杉下(すぎした)
- ベルキャプテン。
- 町田(まちだ)
- 入社1年目のベルボーイ。
- 仁科理恵(にしな りえ)
- 宴会部ブライダル課に所属。
ホテル・コルテシア東京の客
- 秋山久美子(あきやま くみこ)
- チェックインした部屋への不満を山岸にぶつける。
- 日下部篤哉(くさかべ とくや)
- ロイヤルスィートに4泊予定の中肉中背の男性。
- 狩野妙子にプロポーズを断られた翌日、仲根緑に心を惹かれる。
- 狩野妙子(かのう たえこ)
- 30歳前後の女性。特別支援学校の教師。日下部から夕食に誘われる。
- 仲根緑(なかね みどり)
- 仲根伸一郎(なかね しんいちろう)と共に、コーナー・スィートに3泊予定。ただし、婚姻関係はなく、クレジットカードの名義は牧村緑(まきむら みどり)。
- 浦辺幹夫(うらべ みきお)
- 本名・内山幹夫(うちやま みきお)。40歳代の男性。
- ゴルフのキャディーバッグを持参し、スタンダード・ツインに2泊予定。
- 曽野昌明(その まさあき)
- 50歳くらい。デラックス・ツインに家族3人での宿泊を予約。
- 曽野万智子(その まちこ)
- 曽野昌明の妻。夫と息子・英太(えいた)と共に宿泊する。
- 貝塚由里(かいづか ゆり)
- デラックス・ダブルに2名で1泊予定。曽野昌明の不倫相手。
被害者
- 和泉春菜(いずみ はるな)
- マンションで殺害された28歳の女性。職業はトリマー。
- 室瀬亜実(むろせ あみ)
- 3年半前の殺人事件の被害者。自宅マンションの風呂場で感電死した。税理士事務所に勤務し、絵本作家を目指していた。
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映画
2021年9月17日公開。監督の鈴木雅之や主演の木村拓哉といった一部キャスト・スタッフが前作『マスカレード・ホテル』から続投する。
キャスト
- 新田浩介:木村拓哉
- 山岸尚美:長澤まさみ
- 能勢和彦:小日向文世
- 本宮政治:梶原善
- 関根拓真:泉澤祐希
- 久我昭弘:東根作寿英
- 川本美香:石川恋
- 奥田真由美:中村アン
- 秋山久美子:田中みな実
- 氏原祐作:石黒賢
- 日下部篤哉:沢村一樹
- 曽野昌明:勝村政信
- 曽野万智子:木村佳乃
- 狩野妙子:凰稀かなめ
- 仲根緑:麻生久美子
- 貝塚由里:高岡早紀
- 浦辺幹夫:博多華丸
- 町田:松川尚瑠輝
- 小田:菊池均也
- 佐々木:矢柴俊博
- 武井:須田邦裕
- 川村:佐野泰臣
- 若林:竹林佑介
- 曽野英太:高村佳偉人
- 和泉春菜:青木美沙子
- 看板の男:明石家さんま(友情出演)
- 田倉哲郎:鶴見辰吾
- 尾崎新次郎:篠井英介
- 藤木泰志:石橋凌
- 稲垣竜男:渡部篤郎
スタッフ
- 原作:東野圭吾『マスカレード・ナイト』(集英社文庫刊)
- 監督:鈴木雅之
- 脚本:岡田道尚
- 音楽:佐藤直紀
- 製作:小川晋一、瓶子吉久、藤島ジュリーK.、松岡宏泰
- エグゼクティブプロデューサー:臼井裕詞
- プロデューサー:若松央樹、和田倉和利、日高峻
- ラインプロデューサー:森賢正
- 撮影:江原祥二(J.S.C.)
- 照明:吉角荘介
- 美術:棈木陽次
- 録音:武進
- 衣装デザイン:黒澤和子
- アートコーディネーター:森田誠之、佐々木伸夫
- 美術デザイン:小林久之
- 装飾:野本隆行
- 美術プロデュース:三竹寛典
- 編集:田口拓也、田村宗大
- 選曲:藤村義孝
- 音響効果:壁谷貴弘
- スクリプター:戸国歩
- VFXスーパーバイザー:小坂一順
- カラーグレーダー:齋藤精二
- キャスティング:緒方慶子
- アルゼンチンタンゴ指導:サエ&ファン・カルロス(銀座リベルタンゴ)
- 助監督:片島章三
- 製作担当:鍋島章浩、岩谷浩
- 配給:東宝
- 制作プロダクション:シネバザール
- 製作:映画「マスカレード・ナイト」製作委員会(フジテレビジョン、集英社、ジェイ・ストーム、東宝)
関連商品
DVD、Blu-ray
- マスカレード・ナイト 通常版(2022年3月16日発売)
- マスカレード・ナイト 豪華版(2022年3月16日発売)
脚注
外部リンク
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