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ホンダ・F型エンジン(ホンダ・Fがたエンジン)は、本田技研工業で製造されていた中型車種及びS2000用の直列4気筒ガソリンエンジンである。
A型の後継機種で、B型とC型の間を埋め、H型とは兄弟設計となっている[1]。SOHCとDOHCのいずれも2個ずつの吸・排気バルブを備え、燃焼室の天井中央部に点火プラグが配置された。また、SOHC仕様はカムシャフトを避ける目的で、上側を吸気バルブ側に傾けている。4連シリンダーボアのアルミダイカスト製シリンダーブロックは、クランクシャフトの支持剛性を上げるためディープ・スカート形状を採用。2次のエンジンの振動を低減させるためのバランサーも装着された。
キャブレター(ダウンドラフト、固定ベンチュリ)仕様とPGM-FI(マルチポイント-インテークマニホールド噴射)仕様をラインナップし、キャブレター仕様には空燃比をより精密に制御するための2次エアが、PGM-FI仕様のインテークマニホールドには可変吸気装置が採用されている。
高出力と実用性を両立する目的で可変バルブタイミング・リフト機構が装備されている。吸気側カムシャフトにのみ2種類のカム駒を設け、そこに接するスイングアームを切り替えて吸気バルブの開閉タイミング(バルブタイミング)とリフト量を変化させる仕様と、エンジンの低回転域で吸気バルブのうち片方をほぼ休止してリーンバーン運転をする「VTEC-E」に類似した仕様がある。さらに、ロッカーアームのカムとの摺動部にはフリクションの低減のためローラーを適用。
PGM-FI仕様のみだが、低燃費化のために一部仕様へインテークマニホールドから2次エアを供給し、燃料の霧化を促進するAAI(エアアシストインジェクター)と、吸気バルブ休止時に機能するスワールポートとが装備されている。さらに電動EGRバルブを適用して、EGR流量の大流量化と高精度の制御を行い、NOx排出の低減と低燃費化を図った。
吸・排気ともバルブタイミングとリフト量を変化させ、中・低速域のトルクと高速域の出力を両立させている。
S2000用に開発され、NAエンジンでの高出力化を実現するために各部を進化させたもので、従来のDOHC VTECをさらなる高回転、高出力化させながら、軽量/コンパクト化も図られている。FR車に搭載するため、回転方向は一般的な時計回りである。
フリクションの低減目的でロッカーアームのカムとの摺動部にローラーを適用し、そのローラーにVTECの連結ピンを内蔵することにより、慣性重量を低減し高回転化に対応した。カムシャフトの駆動には既存のベルト式より幅が薄いタイミングチェーンが採用され[2]、シリンダーヘッドのコンパクト化に寄与している。また、軽量化と強度upのためにアルミ鍛造製ピストンを適用し、浸炭が施された鍛造製コネクティングロッドは小端部をテーパー形状化して慣性重量を低減、クランクシャフトの軸受けはラダーフレーム構造を採用するなど、各部に高回転化の対応が図られている。
スロットルレスポンスのために容積が減らされたインテークマニホールドは、高出力化のためにポート形状をストレート化した。エキゾーストマニホールドはステンレス製の4-2-1集合で、排気抵抗の低減や排気脈動による排気効率を高めた。
低排出ガス化の面では、CO、HC、NOxとも平成12年排出ガス規制値を50%以上下回っている。後のマイナーチェンジでは「U-LEV」に初めて適合した車両となった。排気ガス浄化を行う三元触媒には背圧や熱容量が少ないメタルハニカムを使用し、エアポンプによる排気2次エアー供給システムが装備されている。
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