Loading AI tools
ウィキメディアの一覧記事 ウィキペディアから
ニューヨーク市地下鉄の車両一覧では、ニューヨーク市地下鉄で使用される車両全般について解説する。
2016年11月現在、総計6418両の車両が在籍する[2][注釈 1]。地下鉄車両は幅8フィート9インチ (2.67 m) ・全長51フィート (15.54 m) のAディヴィジョン用車両と幅10フィート (3.05 m) ・60フィート6インチ (18.44 m) または 75フィート6インチ (23.01 m) のBディヴィジョン用車両に分類される。また、保安装置である打子式ATSも共通ではない。ただしAディヴィジョンの車両がBディヴィジョンの路線を走行すること自体は可能である[注釈 2]。全ての車両は標準軌・直流600Vによる第三軌条方式である。また、Bディヴィジョンでも75フィート6インチ (23.01 m) の車両は車両限界の関係で一部路線での走行が不可能である。なお、Bディヴィジョンの前身にあたるブルックリン・ラピッド・トランジットが地下鉄路線を開業させた際に導入された車両は幅10フィート (3.05 m) ・全長67フィート (20.42 m) だった。
車両の行先表示器は、R44形で初めて側面に液晶式のものが本格採用された。これ以前にはR32形やR38形の前面系統表示器で採用例があったが、R44形で初採用されたものは単に系統記号を表示するだけでなく、行先そのものを表し、交互表示などで種別・走行路線などを示すことが可能なものである。この表示器はR46形やR142形でも使用されたほか、R143形以降の各形式では液晶に代わってLEDを用いたものが使用されている。車内案内表示器はR110形で初めて採用された。
廃車になった旧型車両の一部はニューヨーク交通博物館に動態あるいは静態保存されている。
1984年から1989年にかけて、車体全体を赤色に塗装した「レッドバード」と呼ばれる車両が登場した。これらは新造車両ではなく、経費削減のために塗装が必要な構成車体を単色化したもので、R26形、R27形、R28形、R29形、R30形、R33形、R36形の7形式が該当するが、2003年に全車が廃車あるいは事業用車に改造されて既に消滅している。
多くの車両に対して1985年から1992年にかけて大規模修繕工事(英: General Overhaul Program)を実施した。施工対象は以下の通り。
1948年以降に導入された車両に関しては、形式が「R○○」となっている。Rの由来は諸説あるが、数字部分は契約時の番号から成り立っており、連番ではない場合も多い。
2001年より漁礁を製作するために廃車車両の海中投棄処分を開始した[3][4]。しかし、2010年に環境面を考慮し中止となった[5][6]。
形式 | ディヴィジョン | 製造年 | 製造者 | 車体全長 | 車体幅 | 画像 | 車両番号 | CBTCの有無 | 走行路線 | 所属 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
R44形 | B | 1971年-1973年 | セントルイス・カー・カンパニー | 75フィート (22.86 m) | 10フィート (3.05 m) |
|
未搭載 | スタテンアイランド鉄道 |
| ||
R46形 | B | 1975年-1978年 | プルマン社 | 75フィート (22.86 m) | 10フィート (3.05 m) |
|
未搭載 |
| |||
R62形 | A | 1983年-1985年 | 川崎重工業 | 51.04フィート (15.56 m) | 8フィート9インチ (2.67 m) | 1301–1625 (325両、315両が運用中) |
未搭載 |
| |||
R62A形 | A | 1984年-1987年 | ボンバルディア・トランスポーテーション | 51.04フィート (15.56 m) | 8フィート9インチ (2.67 m) | 1651–2475 (825両、824両が運用中) |
未搭載 |
| |||
R68形 | B | 1986年-1988年 | ウェスチングハウス -アムレイル |
75フィート (22.86 m) | 10フィート (3.05 m) | 2500–2924 (425両) |
未搭載 |
| |||
R68A形 | B | 1988年-1989年 | 川崎重工業 | 75フィート (22.86 m) | 10フィート (3.05 m) | 5001–5200 (200両) |
未搭載 |
| |||
R142形 | A | 1999年-2003年 | ボンバルディア・トランスポーテーション | 51.04フィート (15.56 m) | 8フィート9インチ (2.67 m) | 1101–1250, 6301–7180 (総計1,030両、1,025両が運用中) |
未搭載(搭載改造予定)[9]:23 |
| |||
R142A形 | A | 1999年-2004年 | 川崎重工業 | 51.04フィート (15.56 m) | 8フィート9インチ (2.67 m) | 7591–7810 (220両) |
未搭載(搭載改造予定)[9]:24 | ||||
R143形 | B | 2001年-2003年 | 川崎重工業 | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 8101–8312 (212両) |
全車搭載 |
| |||
R160A形(4両) | B | 2005年-2010年 | アルストム | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 8313–8652 9943–9974 (372両) |
全車搭載[11] |
| |||
R160A形(5両) | B | 2005年-2010年 | アルストム | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 8653–8712 9233–9802 (630両)[12] |
全車搭載[11] |
| |||
R160B形 | B | 2005年-2010年 | 川崎重工業 | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 8713–9232 9803–9942 (660両)[12] | |||||
R188形 | A | 2011年-2015年 | 川崎重工業 | 51.04フィート (15.56 m) | 8フィート9インチ (2.67 m) | 7211–7590 7811–7936 (506両) |
全車搭載 | ||||
R179形 | B | 2017年-2019年 | ボンバルディア・トランスポーテーション | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 3050-3237(4両編成) 3010-3049、3238-3327(5両編成) (318両) |
未搭載(搭載改造予定)[14] |
| |||
R211A形 | B | 2021年- | 川崎車両 | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 4060–4499 (440両)[15] |
全車搭載 |
| |||
R211S形 | 2022年– | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 100–174 (75両) |
未搭載 | SIR本線 | |||||
R211T形 | 60フィート (18.29 m) | 10フィート (3.05 m) | 4040–4059 (20両)[15] |
全車搭載 |
地下鉄には4両の軌道検測車がある。1両は1984年に導入された「R59形」であり[16]、他3両は「R63形」である[17][18]。1両当たりの車重は約45トンである[18]。これらの車両では、以下の検測を行う。
これらの検測は年6回実施されている[22]。
形式 | ディヴィジョン | 製造予定年 | 製造者 | 総計両数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
R262形 | A | 2020年代 | 未公表 | 1,500両程度 | 全ての車両に広幅貫通路を使用する予定[9]:25。 |
R268形 | B | 未定 | 未公表 | 未定 | 未定 |
形式・通称 | 製造年 | 製造者 | 製造両数 | 車両番号 | 廃車時期 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Composite | 1903年–1904年 | ジェウェット・カー・カンパニー, セントルイス・カー・カンパニー, ジョン・ステフェンソン・カンパニー, ワソン・マニファクチュアリング |
500両 | 2000–2159, 3000–3339 |
1916年(地下鉄線) 1950年 |
2000–2159: 付随車 1916年から1950年までは高架鉄道で使用 |
Hi-V "Gibbs" | 1904年–1905年 | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 300両 | 3350–3649 | 1959年 | |
Hi-V "Deck Roof" | 1907年–1908年 | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 50両 | 3650–3699 | 1959年 | |
Hi-V "Hedley" | 1910年–1911年 | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー, スタンダード・スチール・カー・カンパニー, プレスド・スチール・カー・カンパニー |
325両 | ACF: 3700–3809, SS: 3810–3849, PS: 3850–4024 |
1959年 | |
1915年 | プルマン | 292両 | 4223–4514 | 1959年 | 全て付随車 | |
Lo-V "Flivver" | 1915年 | プルマン | 178両 | 4037–4214 | 1962年 | |
Lo-V "Steinway" | 1915年–1916年 | プルマン | 110両 | 4025–4036, 4215–4222, 4555–4576, 4700–4770 |
1963年 | スタインウェイ・トンネル走行可能 |
Lo-V "Standard" | 1916年–1917年 | プルマン | 695両 | 4515–4554, 4577–4699, 4771–5302 |
一部車両は付随車 | |
1922年 | プルマン | 100両 | 5303–5402 | 1963年 | 全て付随車 | |
1924年–1925年 | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 225両 | 5403–5627 | 1964年 | ||
Lo-V "Steinway" | 1925年 | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 25両 | 5628–5652 | 1964年 | スタインウェイ・トンネル走行可能 |
Lo-V "World's Fair" | 1938年 | セントルイス・カー・カンパニー | 50両 | 5653–5702 | 1969年 |
形式・通称 | 製造年 | 製造者 | 製造両数 | 車両番号 | 廃車時期 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
AB Standard | 1914年–1919年 | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 600両 | 2000–2599 | 1969年 | |
1920年–1922年 | プレスド・スチール・カー・カンパニー | 300両 | 2600–2899 | |||
1924年 | 50両 | 4000–4049 | 1961年 | 全て付随車 | ||
BMT-SIRT (ME-1) | 1925年 | スタンダード・スチール・カー・カンパニー | 25両 | 2900–2924 | 1961年 | 全車が1954年にスタテンアイランド鉄道へ移籍した。 |
D-type Triplex | 1925年–1928年 | プレスド・スチール・カー・カンパニー | 121両 | 6000–6120 | 1965年 | |
Green Hornet | 1934年 | プルマン | 1両 | 7003 | 1942年 | 試作車 |
Zephyr | 1934年 | バッド社 | 1両 | 7029 | 1954年 | 試作車 |
Multi | 1936年 | セントルイス・カー・カンパニー | 10両 | 7004–7013 | 1961年 | |
プルマン | 15両 | 7014–7028 | ||||
Bluebird | 1938年, 1940年 | クラーク・イクイップメント・カンパニー | 6両 | 8000–8005 | 1957年 | |
形式 | 製造年 | ディヴィジョン | 製造者 | 製造両数 | 車両番号 | 廃車時期 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
R1形 | 1930年–1931年 | IND | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 300両 | 100–399 | 1973年 | ||
R4形 | 1932年–1933年 | IND | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 500両 | 400–899 | 1976年 | ||
R-6-3形 | 1935年–1936年 | IND | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 250両 | 900–1149 | 1977年 | ||
R-6-2形 | 1936年 | IND | プルマン | 150両 | 1150–1299 | 1977年 | ||
R-6-1形 | 1936年 | IND | プレスド・スチール・カー・カンパニー | 100両 | 1300–1399 | 1977年 | ||
R7形 | 1937年 | IND | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー, | 150両 | ACF: 1400–1474, プルマン: 1475–1549 |
1977年 | ||
R7A形 | 1938年 | IND | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー, | 100両 | プルマン: 1550–1599, ACF: 1600–1649 |
1977年 | ||
R9形 | 1940年 | IND, | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー,
プレスド・スチール・カー・カンパニー |
153両 | ACF: 1650–1701, PS: 1702–1802 |
1977年 | ||
R10形 | 1948年–1949年 | IND, | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 400両 | 1803–1852, 3000–3349 |
1989年 | ||
1803–1852 は1970年に 2950–2999 に改番された。 | ||||||||
R11形 | 1949年 | BMT, | バッド社 | 10両 | 8010–8019 | 1965年(形式を変更し消滅) | ||
1965年にR34形に編入されるが、1977年に廃車。 | ||||||||
R12 | 1948年 | IRT | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 100両 | 5703–5802 | 1981年 | ||
試作車 | ||||||||
R14形 | 1949年 | IRT | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 150両 | 5803–5952 | 1984年 | ||
R15形 | 1950年 | IRT | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 100両 | 5953–5999, 6200–6252 |
1984年 | ||
R16形 | 1955年 | BMT, | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 200両 | 6300–6499 | 1987年 | ||
R17形 | 1955年–1956年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 400両 | 6500–6899 | 1988年 | ||
R21形 | 1956年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 250両 | 7050–7299 | 1987年 | ||
R22形 | 1957年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 450両 | 7300–7749 | 1987年 | ||
R26形 | 1959年–1960年 | IRT | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 110両 | 7750–7859 | 2002年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R27形 | 1960年–1961年 | IND, | セントルイス・カー・カンパニー | 230両 | 8020–8249 | 1990年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R28形 | 1960年–1961年 | IRT | アメリカン・カー・アンド・ファウンドリー | 100両 | 7860–7959 | 2002年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R29形 | 1962年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 236両 | 8570–8805 | 2002年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R30形・R30A形 | 1961年–1962年 | IND, | セントルイス・カー・カンパニー | 320両 | R30: 8250–8351 R30A: 8352–8411 |
1993年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R32形・R32A形 | 1964年 | IND, | バッド社 | 600両 |
|
2020年[注釈 3] | ||
R33形 | 1962年–1963年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 500両 | 8806–9305 | 2003年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R33 WF形 | 1963年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 40両 | 9306–9345 | 2003年 | ||
一部は事業用車に転用 | ||||||||
R34形 | R11形を参照 | |||||||
R36形 | 1963年–1964年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 34両 | 9524–9557 | 2003年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R36 WF形 | 1963年–1964年 | IRT | セントルイス・カー・カンパニー | 390両 | 9346–9523, 9558–9769 |
2003年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R38形 | 1966年–1967年 | IND, | セントルイス・カー・カンパニー | 200両 | 3950–4149 | 2009年 | ||
2両ユニット | ||||||||
R39形 | 開発中止 | IRT, | 路線廃止が相次ぎ開発中止になった | |||||
R40形 | 1968年– 1969年 |
IND, | セントルイス・カー・カンパニー | 200両 | 4150–4349 | 2009年 | ||
2両編成 製造時の車両番号は 4150–4249 ならびに 4350–4449 だった。 | ||||||||
R40A形 | 1968年–1969年 | IND, | セントルイス・カー・カンパニー | 200両 | 4350–4549 | 2009年 | ||
2両ユニット 製造時の車両番号は 4250–4349[23] ならびに 4450–4549[24] だった。 | ||||||||
R42形 | 1969年–1970年 | IND, | セントルイス・カー・カンパニー | 400両 | 4550-4949 | 2020年 | ||
R44形 (地下鉄車両) | 1971年-1973年 | IND, | セントルイス・カー・カンパニー | 288両 | 100-387 | 2010年 (地下鉄車両) | ||
4両編成。製造時の車両番号は 100-387 だったが、1991年から1993年にかけて278両が 5202–5479 に改番された。スタテンアイランド鉄道では同型車が現役である。 | ||||||||
R55形 | 開発中止 | IND, | 開発途中でそれを断念[25]し、R68形の製造に移行した。 | |||||
R99形 | R29形を参照 | |||||||
R110A形 | 1992年 | IRT | 川崎重工業 | 10両 | 8001–8010 | 1999年 | ||
(製造当初はR130形) 「ニュー・テクノロジー・トレイン」の試作車 8002-8004 と 8007-8009 の6両は事業用車に改造。 | ||||||||
R110B形 | 1992年 | IND, | ボンバルディア・トランスポーテーション | 9両 | 3001–3009 | 2000年 | ||
(製造当初はR131形) 「ニュー・テクノロジー・トレイン」の試作車 1両当たり67-フート (20 m) の3両編成 2015年現在、3002・3003・3007・3009は207丁目車両基地で留置され、ほか5両は訓練車となった。 |
|
|
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.