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『トリツカレ男』(トリツカレおとこ)は、いしいしんじによる短編小説。ビリケン出版より2001年10月に刊行された。後に2006年新潮社より文庫化された。
ジュゼッペはみんなから「トリツカレ男」とよばれていた。一度何かにとりつかれると、ほかのことにいっさい気がむかなくなる。そのせいでなんどもあぶない目にあっても、こりずにとことん取りつかれるのだ。
そんなある秋の日、ジュゼッペは風船売りの少女・ペチカと出会った。ペチカにとりつかれてしまったジュゼッペは、彼女の笑顔にある“くすみ”をぬぐい去る為に奮闘する。
2007年と2012年に上演された。また、2012年版は一部ダブルキャスト。脚本・演出は成井豊。
舞台はイタリアの架空の街「アルコバレーノ」(イタリア語で虹と言う意味)。ヴェネツィアで行われる仮面祭を題材にしたシーンがあり、ジュゼッペは仮面作りにも取りつかれていたという設定が追加されている。そのシーンにおいて、ジャグリング(リング・ポイ・シガーボックス・フラッグ)も披露される[1]。
2009年音楽劇として上演された。脚本:倉持裕・演出:土田英生・振付:小野寺修二・音楽:青柳拓次/原田郁子。
東京公演が行われた天王洲銀河劇場のロビーでは坂元健児の発案で、トリツカレ男特製ドリンク(「トリツカレ男」・「ジュゼッペ」・「ペチカ」の3種類)が発売された[2]。
2021年に上演された[3]。過去のキャラメルボックス公演と同じく、成井豊が脚本・演出を手がける。また、キャラメルボックス版でジュゼッペを演じた畑中智行が、今作ではトト(ハツカネズミ)役を演じていて、また、他にも過去作に出演している者もいる。
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