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トヨタ自動車のステーションワゴン型乗用車 ウィキペディアから
スプリンター カリブ(SPRINTER CARIB)は、トヨタ自動車が生産していた乗用車で、排気量1,500cc~1,800ccクラスのステーションワゴンである。
開発・生産は豊田自動織機製作所。トヨタは1970年代後半からターセル/コルサで縦置きエンジン型のFF駆動車の生産に乗り出していたが、1970年代のスバル・レオーネ エステートバンに端を発する「乗用車ベースの四輪駆動車」という当時の新カテゴリに参入、本車はよりRV(SUV)に近いスタイリングとパッケージを与えられて登場した。当時のRVブーム、および現在のクロスオーバーSUVの源流的存在の一つとされる。
後述のように、初代モデルに関しては「スプリンター」の名を冠していながらもカローラ系統ではなくターセル系統に属する車両である(2代目以降はカローラ系統)。各代とも5ナンバーのワゴンのみで、4ナンバーのバンは設定されなかった。
トヨタ・スプリンターカリブ(初代) AL25G型 | |
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初代スプリンターカリブ(フロント) | |
初代スプリンターカリブ(米国仕様 リア) | |
概要 | |
販売期間 | 1982年 - 1988年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアステーションワゴン |
駆動方式 | 4WD |
パワートレイン | |
エンジン | 3A-U型 1.5L 直4 83ps→85ps、3A-SU 1.5L 90ps |
変速機 | 3AT、5MT |
前 |
前: マクファーソンストラット 後: 4リンク+トレーリングリンク |
後 |
前: マクファーソンストラット 後: 4リンク+トレーリングリンク |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,430mm |
全長 | 4,310mm |
全幅 | 1,615mm |
全高 | 1,500mm |
車両重量 | 1,015kg |
その他 | |
別名 | トヨタ・ターセルワゴン |
販売終了前月までの新車登録台数の累計 | 7万9609台[1] |
全グレードが四輪駆動車という、当時としては異色のラインナップだった。エンジンは1,500ccの3A-U型SOHCガソリンエンジン[注釈 1]を搭載。同年5月デビューのAL20型系ターセル、コルサ、カローラIIのプラットフォームを基本に、リヤアクスルまわりはE70型系カローラのもの(ただしホイールハブのPCDが異なる)を流用した。既存コンポーネントを上手く利用しながらも、当時としては思い切った背高ボディと広い荷室も相まって、四駆需要の高い雪国を中心に固定ファンを獲得することに成功した。リアコンビランプは当時としては画期的な縦型を採用しており、この意匠は歴代モデルに引き継がれたほか、その後各社に広まることとなった。
レオーネが既存の4WD車に類して4WD時のファイナルギアのハイ・ローを切り替える機構で平たん路における走行性と悪路における走破性を確保したことに比べ、カリブでは4WD時にのみセレクトできるEL(エクストラ・ロー)を含む、6速MTを採用した。
トヨタ・スプリンターカリブ(2代目) AE95G型 | |
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AE90系 2代目スプリンターカリブ(フロント) | |
後期型 RVスペシャル | |
概要 | |
販売期間 | 1988年 - 1995年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアステーションワゴン |
駆動方式 | 4WD |
パワートレイン | |
エンジン |
4A-FE型 1.6L 直4 100ps 4A-FHE型 1.6L 直4 110ps |
変速機 | 4速AT/5速MT |
前 |
前:ストラット 後:4リンク |
後 |
前:ストラット 後:4リンク |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,430mm |
全長 | 4,370mm |
全幅 | 1,655mm |
全高 | 1,485mm |
車両重量 | 1,200kg |
その他 | |
別名 | トヨタ・カローラワゴン(欧州・豪州) |
販売終了前月までの新車登録台数の累計 | 15万5244台。 |
このモデルも悪路走破性が高いことからアウトドア派や雪国を中心に固定ファンがいたものの、モデル後期に訪れたRVブームの中、クロカンタイプに押されたのと、90年代以降はベースのセダンがE100型系にフルモデルチェンジ以降もAE95G型のまま7年半の間モデルライフを過ごしたため次第に存在感が薄れていった。
欧州と豪州では「カローラワゴン」の名で、1991年に7代目カローラ派生の3代目カローラワゴンが登場するまで販売されていた。
トヨタ・スプリンターカリブ(3代目) AE11#G型 | |
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前期型 (1995/8-1997/4) | |
後期型 (1997/4-2002/7) | |
概要 | |
販売期間 | 1995年8月 - 2002年8月[3] |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアステーションワゴン |
駆動方式 | FF/4WD |
パワートレイン | |
エンジン |
4A-FE型 1.6L 直4 115ps→110ps 4A-GE型 1.6L 直4 165ps 7A-FE型 1.8L 直4 120ps |
変速機 | 4速AT/5速MT/6速MT |
前 |
前:ストラット 後:ストラット |
後 |
前:ストラット 後:ストラット |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,465mm |
全長 | 4,425mm . 4,320mm(ロッソ) |
全幅 | 1,690mm |
全高 | 1,505mm . 1,490mm(ロッソ) |
車両重量 | 1,405kg |
その他 | |
別名 | トヨタ・カローラワゴン(欧州) |
販売期間中の新車登録台数の累計 | 12万7416台[3] |
系譜 | |
後継 | トヨタ・ヴォルツ |
1995年8月 3代目デビュー。このころはRVが圧倒的な支持を得ており、カリブも最初で最後となるFF(2WD)車を追加し、価格帯を下方へ拡げることで拡販に対応したが、初代以来の個性は弱まっていた。グレード体系は完全に一新され、上から「Zツーリング」、「Vツーリング」、「Sツーリング」となり、8代目カローラの欧州向けワゴンタイプと姉妹車になった(この8代目カローラのワゴンタイプは日本未導入で、カローラ店では7代目カローラ派生の3代目カローラワゴンを継続生産した)。ボディカラーは「スーパーホワイトII」、「シルバーメタリック」、「ダークグリーンマイカ」、「アップルグロートーニング」と呼ばれるレッドマイカとシルバーのツートンカラー、「ミッドナイトトーニング」と呼ばれるブラックメタリックとシルバーのツートンカラー、「コズミックブルートーニング」と呼ばれる紺とシルバーのツートンカラー、「オアシスグリーントーニング」と呼ばれるエメラルドグリーンとシルバーのツートンカラーの7色が設定された。
初期のCMは、黒人4人のゴスペルグループボーイズ・II・メンが出演。なお、欧州市場には、WRCで活躍したカローラFX(カローラWRC)と同様の丸型2灯のヘッドライトを持つ前面デザインが与えられ、「カローラワゴン」の名で販売されていた。これは後に日本国内でも「カリブロッソ」の名で販売された。なお、このCMでは梅宮アンナが出演していた。
また、モデルライフ中にはクロカンを意識し、大型フロントプロテクションや背面スペアタイヤを装着した特装車「フィールドハンター」の設定もあった。
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