ソニーフィナンシャルグループ
ソニーグループの金融事業を統括する持株会社 ウィキペディアから
ソニーフィナンシャルグループ株式会社(英: Sony Financial Group Inc.)は、ソニーグループの完全子会社で、東京都千代田区に本社を置く日本の金融持株会社。全国銀行協会準会員。
種類 | 公開会社 |
---|---|
機関設計 | 指名委員会等設置会社 |
市場情報 | |
略称 | SFGI |
本社所在地 |
日本 〒100-0004 東京都千代田区大手町1丁目9番2号 大手町フィナンシャルシティグランキューブ8F 北緯35度41分18.0秒 東経139度45分52.9秒 |
設立 |
2004年(平成16年)4月1日 (ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社) |
業種 | 保険業 |
法人番号 | 4010401053410 |
事業内容 | 生命保険会社、損害保険会社、銀行、その他の保険業法および銀行法の規定により子会社とした会社の経営管理 |
代表者 | 遠藤俊英(代表執行役社長CEO) |
資本金 |
200億2,900万円 (2024年3月31日現在)[1] |
発行済株式総数 |
4億3,510万266株 (2024年6月25日現在)[1] |
売上高 |
連結:3兆4,503億円 単体:890億6,100万円 (連結経常収益及び単体営業収益、2024年3月期)[1] |
営業利益 |
連結:1,735億円 単体:852億3,800万円 (2024年3月期)[1] |
経常利益 |
連結:543億5,800万円 単体:852億1,100万円 (2024年3月期)[1] |
純利益 |
連結:411億7,600万円 単体:835億2,400万円 (2024年3月期)[1] |
純資産 |
連結:5,940億800万円 単体:2,995億8,100万円 (2024年3月31日現在)[1] |
総資産 |
連結:22兆837億6,100万円 単体:3,232億5,400万円 (2024年3月31日現在)[1] |
従業員数 |
連結:1万4,250人 単体:192人 (従業員数及び平均臨時雇用者数の合計、2024年3月31日現在)[1] |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | PwC Japan有限責任監査法人 |
主要株主 | ソニーグループ株式会社 100% |
主要子会社 | |
関係する人物 |
安藤国威(元会長) 井原勝美(元社長) 石井茂(元社長) |
外部リンク |
www |
概要
ソニーフィナンシャルグループの中核企業であり、生命保険会社のソニー生命保険、損害保険会社のソニー損害保険、ネット銀行であるソニー銀行及び介護事業の中間持株会社であるソニー・ライフケア等を傘下に抱える金融持株会社である。
2004年4月1日にソニー(現・ソニーグループ)の全額出資により、ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社として設立された後、2021年10月1日に現在の商号に変更した。
沿革
ソニーの会社分割により設立
2003年11月1日、ソニー(現・ソニーグループ)は金融持株会社の設立に向けた部署として金融事業企画室を設置した。2004年3月30日に金融庁より金融持株会社の設立の認可を取得し、4月1日、ソニーの新設分割により、ソニー生命保険、ソニー損害保険及びソニー銀行の株式を移転し、ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社(英: Sony Financial Holdings Inc.)として設立された[2]。
証券・介護事業に参入
2007年6月19日、ソニー銀行の完全子会社として、ソニーバンク証券株式会社を設立し、証券業に参入した[3]。
2007年10月11日には、東京証券取引所市場第一部に株式を上場した[4]。
2012年8月1日、ソニーバンク証券の全株式をマネックスグループに譲渡した[5]。
2013年11月11日、シニア・エンタープライズ(現・ライフケアデザイン)の全株式を取得し、介護事業に参入した[6]。2014年4月1日には、介護事業の中間持株会社としてソニー・ライフケア株式会社を設立した[7]。
ソニーの完全子会社化
2020年5月19日、ソニー(現・ソニーグループ)はソニーフィナンシャルホールディングスに対して株式公開買付けを実施することを発表し、ソニーフィナンシャルホールディングスは本公開買付けに賛同の意見を表明した。また、この買収により経営判断を速やかにし、フィンテックの強化やソニーグループ各社との連携を加速させる方針を示した。5月20日より7月13日まで本公開買付けが実施され[8]、8月31日に東京証券取引所市場第一部の上場を廃止した[9]。9月2日には株式等売渡請求により、ソニーの完全子会社となった。
2021年10月1日、ソニーフィナンシャルグループ株式会社(英: Sony Financial Group Inc.)に商号を変更した[10]。
パーシャル・スピンオフによる分離・再上場
令和5年度税制改正において、企業が特定の事業部門や子会社を分離・独立させ、元の親会社の株主に分離会社の株式を分配する「スピンオフ」における税制優遇制度を拡大し、元の親会社に20%未満の株式の持ち分を残す「パーシャル・スピンオフ」の場合でも税制優遇を受けられるようになった[11]。
2023年5月18日にソニーグループは経営方針説明会で、上記のパーシャル・スピンオフにおける税制優遇制度を利用しソニーフィナンシャルグループを分離・独立させる方針を発表した。これにより、ソニーフィナンシャルグループは独自に資金調達が可能となり、ソニーグループは半導体及びエンターテインメントに経営資源を集中させる。ソニーフィナンシャルグループは分離後もソニーグループのグループ内に残り、同社が20%未満の持ち分を保有する。また、現在の社名・ブランドを維持し、引き続きソニーグループ各社と連携する[12]。
年譜
- 2003年(平成15年)
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)
- 2010年(平成22年)
- 6月25日 - 德中暉久が代表取締役会長に、井原勝美が代表取締役社長に就任[23]。
- 2011年(平成23年)
- 6月24日 - 德中暉久が代表取締役会長を、藤方弘道が代表取締役副社長を退任[24]。
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)
- 11月11日 - シニア・エンタープライズ株式会社(現・ライフケアデザイン株式会社)の全株式を取得し、同社を完全子会社とする[26]。
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)
- 6月21日 - 井原勝美が取締役会長を退任[31]。
- 2018年(平成30年)
- 7月10日 - 簡易新設分割により、投資子会社としてソニーフィナンシャルベンチャーズ株式会社を設立[32]。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2023年(令和5年)
- 2024年(令和6年)
- 10月1日 - 指名委員会等設置会社に移行。遠藤俊英が代表執行役社長CEOに職位変更[43]。
関連企業・団体
連結子会社
- ソニー生命保険株式会社 - 生命保険会社。1979年にソニー(現・ソニーグループ)及びザ・プルデンシャル・インシュアランス・カンパニー・オブ・アメリカの共同出資により、ソニー・プルーデンシャル生命保険株式会社として設立。1991年に現在の商号に変更。ソニーフィナンシャルホールディングス設立と同時に子会社として傘下に入る。
- ソニーライフ・コミュニケーションズ株式会社 - 2019年にソニー生命保険の完全子会社として設立。
- ソニー損害保険株式会社 - 損害保険会社。1998年にソニーの全額出資により、ソニーインシュアランスプランニング株式会社として設立。1999年に現在の商号に変更。ソニーフィナンシャルホールディングス設立と同時に子会社として傘下に入る。
- ソニー銀行株式会社 - ネット銀行。2001年にソニー、さくら銀行及びJPモルガンの共同出資により設立。ソニーフィナンシャルホールディングス設立と同時に子会社として傘下に入る。
- ソニー・ライフケア株式会社 - 介護事業の中間持株会社。2014年にソニーフィナンシャルホールディングスの会社分割により設立。
- ライフケアデザイン株式会社 - 老人ホーム運営会社。1999年にシニア・エンタープライズ株式会社として設立。2013年にソニーフィナンシャルホールディングスの子会社となる。2014年にソニー・ライフケアの子会社となり、現在の商号に変更。
- プラウドライフ株式会社 - 老人ホーム運営会社。2006年に株式会社まんようとして設立。2012年にゆうあいホールディングスの子会社となる。2017年にゆうあいホールディングス及びゆうあいを吸収合併し、現在の商号に変更。
- ソニーフィナンシャルベンチャーズ株式会社 - 投資子会社。2018年にソニーフィナンシャルホールディングスの会社分割により設立。
- SFV・GB投資事業有限責任組合(99.5%) - 投資事業有限責任組合。2018年にソニーフィナンシャルベンチャーズ及びグローバル・ブレインの共同出資により設立。
持分法適用会社
- ビー・エックス・ジェイ・エー・ワン・ホールディング株式会社(20%) - 中間持株会社。2023年にブラックストーン・グループの全額出資により、ビー・エックス・ジェイ・エー・ワン・ホールディング合同会社として設立。2024年に現在の商号に変更後、ソニー銀行の関連会社となる。
- ソニーペイメントサービス株式会社 - 決済サービスプロバイダ。2006年にソニーファイナンスインターナショナルの会社分割により、株式会社スマートリンクネットワークとして設立。2011年にソニー銀行の子会社となる。2015年に現在の商号に変更。2024年にビー・エックス・ジェイ・エー・ワン・ホールディングの子会社に異動。
その他
- Sony Life Singapore Pte. Ltd.(100%) - シンガポール共和国に所在。2017年にソニー生命保険の子会社として設立。
- Sony Life Financial Advisers Pte. Ltd.(74%) - 2017年にSony Life Singapore Pte. Ltd.及びスターツ証券の合弁会社として設立。
- ソニー生命ビジネスパートナーズ株式会社(100%) - 特例子会社。2019年にソニー生命保険の子会社として設立。
- SmartLink Network Europe B.V. - オランダに所在。2019年にソニーペイメントサービスの子会社として設立。
過去の関連企業・団体
- Sony Life Insurance (Philippines) Corporation - フィリピン共和国のマニラ市に所在。1998年にソニー生命保険の完全子会社として設立。2012年にUISC (HOLDINGS) LIMITEDの完全子会社となった。
- ソニーバンク証券株式会社 - 証券会社。2007年にソニー銀行の完全子会社として設立。2012年にマネックスグループに株式を譲渡。2013年にマネックス証券に吸収合併され解散。
- 株式会社リプラ - 2010年にソニー生命保険の完全子会社として設立。2013年に東急保険コンサルティングに事業譲渡した。
- 株式会社ゆうあい - 2002年に設立。2012年にゆうあいホールディングスの子会社となる。2017年にプラウドライフに吸収合併され解散。
- 株式会社ゆうあいホールディングス - 2012年に設立。2017年にソニー・ライフケアの完全子会社となった後、プラウドライフに吸収合併され解散。
- ソニーライフ・ウィズ生命保険株式会社 - 2007年にソニー生命保険及びエイゴンの共同出資により、ソニーライフ・エイゴン生命保険株式会社として設立。2020年にソニー生命保険の完全子会社となる。2021年にソニー生命保険に吸収合併され解散。
- SA Reinsurance Ltd. - 2008年にソニー生命保険及びエイゴン・インターナショナルの共同出資により設立。2020年にソニー生命保険の完全子会社となる。2021年に解散。
- 株式会社IBJライフデザインサポート(30%) - 2017年にIBJ及びソニー生命保険の合弁会社として設立。2021年にIBJの完全子会社となった後、2023年に同社に吸収合併され解散。
- SmartLink Network Hong Kong Limited - 中華人民共和国の香港特別行政区に所在。2013年にソニーペイメントサービスの完全子会社として設立。2023年に解散。
脚注
外部リンク
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