セガガガ
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『SGGG』(セガガガ)は、2001年3月29日に株式会社セガより発売されたドリームキャスト用のコンピュータゲーム。当初はドリームキャストダイレクト(後のセガダイレクト)専売ソフトだったが、同年5月31日に一般店舗での販売が開始された。
西暦2025年を舞台に、プレイヤーはセガの陣頭指揮を取り、セガによるゲーム業界制圧を目指していく[注釈 1]。
ゲームは大きく分けてRPG[注釈 2]パートとSLGパートに分かれている。
RPGパートでは、プレイヤーはダンジョンと化した開発室を攻略し、開発拠点と開発要員の確保を目指す。SLGパートでは、RPGパートで確保した資源を利用し、スタッフにゲーム制作の指示を与えながらゲームソフト(開発候補として登場するのはセガが過去に出した家庭用ゲームの数々)の発売を目指す。
業界内におけるセガのシェアを100%にすることが、プレイヤーの目標となる。
セガが過去に発表したゲームのタイトルやキャラクターに由来する固有名詞といった内輪ネタが多く含まれていたほか、セガとは全く関係がない過去のアニメやゲームに由来するものも同様に多く含まれている。
ゲーム雑誌のインタビューや発売日に特定の店で行われた記念イベントでは本作の制作担当ディレクターであるゾルゲール哲が、セガガガのロゴの入った仮面を着けて登場した。また、ゲーム雑誌『ユーズド・ゲームズ』にて連載していた漫画『超ゲーム少女ユーゲ』(作:ゾルゲ市蔵)は本作と内容がリンクしており、ゲームのムービーの中にも漫画の主人公であるユーゲが登場している。
作中ではセガ本社が羽田[注釈 3]にある設定である[1][注釈 4]。
RPGパートでは、ゲーム制作に協力してくれるメンバーを集めるため、また開発室を開放してもらうために、プレイヤーはダンジョンと化した開発室に入り込んでいく。
開発室内部でプログラマーやグラフィッカーなどと遭遇した場合、「説得」を試みることとなるが、これが一般的なRPGで言うところの戦闘に該当する。説得コマンド(通常攻撃)とハッタリコマンド(夢ポイントを消費する特殊攻撃)を用いてゲーム開発者を説得する。
説得という単語が示すように、このゲームにおける戦闘は武器による殴り合いではない(ただしハリセンなどの武器・防具はゲームシステム上存在する)。実際には一種の口げんかのような様相を呈する。プレイヤー側は「礼儀知らずですね」「ジャンクフードばっかり食べてるんですか」や『シェンムー』を風刺した「70億って本当ですか?」などの言葉を投げかけ、対するゲーム開発者も「俺の作りたいように作るんだ」、「残業400時間オーバーだ」といった言葉を返してくる。先に消耗し、心が折れた方が負けということである。その口げんかのバリエーションは非常に豊富であり、内容によってまちまちではあるものの、その大半が罵声に近い。
SLGパートでは、RPGパートで仲間にしたディレクター、プログラマー、グラフィッカーにチームを組ませることでゲーム開発を行わせる。
開発メンバーが(半自動で)ゲームを制作している最中にも、プレイヤーには様々な気配りが求められる。開発メンバーの士気を把握して適度にガス抜きを行う、備品に予算を割いてハイエンドマシンを導入し開発のペースを上げる、広告費を多めに用意してCMを打つ等々、采配を振ることが求められる。こき使い過ぎるとメンバーが逃げ出し秋葉原に行ってしまう。
ゲームの出来映えは、ゲームそのものの完成度を表す「開発状況」と、ユーザーからの「期待度」という2つの数字で表される。これらの数字は、月当たりの開発費およびスタッフの給料を予算から支払い、チームを維持することで少しずつ上昇していく(上昇率は開発室の設備とスタッフの能力による)。開発状況は7割強になった時点で「β版完成」として発売可能になる。売上には市場の空気も密接に関連しており、需要が高まる8月・12月に発売された商品は売上が伸びる。一方ピークの直後である9月・1月には市場が低迷し、この時期に発売しても売上が振るわない。
また、通常の開発とは別に予算を投じ、「外注」「宣伝」などの指示を出すことで開発状況や期待度を躍進させることもできる。また、能動的な宣伝とは別に「ゲーム雑誌に発売予定日を公開する」というイベントも存在し、予定通りに発売することで売上が上昇する。ただし、いかなる理由であれ発売日が予定より遅れた場合、それがマイナス要因となって売上が下がるというリスクも負う。
一度ストーリーをクリアしたセーブデータを用いてゲームを再開すると、「もっかいセガガガ」「とことんセガガガ」という二つの新モードが出現する。「もっかい」は、スタート時の予算が初プレイ時よりも高い状態でストーリーを最初からたどれるというもので、より経営成績の高いエンディングを目指すのに都合が良い。「とことん」は、ストーリーイベントを排し、自由に経営SLG部分をプレイできるモードで、ゲーム中のデータ収集に適している。また「とことん」モードでは、プログラマーやデザイナーがディレクターに「クラスチェンジ」するケースが頻出し、開発できるソフトの種類が大幅に増える。
ドリームキャストの人気が高じ、1日100万台の生産でも間に合わなくなっていた時代を経て、西暦2025年、セガのゲーム業界におけるシェアはついに3%にまで落ち込んでいた。セガは発売から30年近く経ってもまだドリームキャストを販売していたが、ライバル・ドグマ社にはとても太刀打ちできず。そこでセガ社長は、ゲーム業界のトップシェア奪回を狙い「プロジェクトセガガガ」を実行に移す。
セガ本社に設置されているスーパーコンピュータ・テラドライブは2人の若者、瀬賀太郎と羽田弥生に白羽の矢を立てた。それによってセガはその2人をプロジェクトセガガガの責任者として迎え入れ、社運を託すこととなる。
ストーリー上で最初に接触することになる開発部門。部長が部下の野心や向上心を助長した結果、プログラマーとデザイナーの派閥対立が激化し、ソフト開発が滞っている。
有名クリエイターを部長に据え、そのカリスマによって団結していた開発部門。しかし、部長の意思伝達が混乱した結果、部内が三つの派閥に分かれ冷戦状態に陥っている。モデルはシェンムーやバーチャファイターシリーズで知られるセガAM2研。『セガガガ』と同様に沖方がシナリオを書いた『シェンムー』の開発時の様子を風刺している。
かつては「萌え」を原動力に多数のヒットを生み出し、「萌え研」と称された開発部門。しかし現在は、「萌え」を異端として弾圧し、厳格な身分制度を強いたディストピア的運営がなされている。
セガのライバル企業で、ゲーム開始時点におけるゲーム業界のシェア97%を誇る。キャッチコピーは「ドグマ社はいつもあなたを見ています」。
アニメーション内に登場するセガのゲームキャラクターを掲載(声はなし)。
当初発売された通販版では、RPGパートの敵として「アダルトチルドレン」と言うキャラクターが登場していたのだが、「日本アダルトチルドレン協会」、「アルコール薬物問題全国市民協会」、「アディクション問題を考える会」より、意味を誤用した表現であるという指摘があったため、セガは2001年(平成13年)5月1日に本作の発売延期を発表。問題のキャラクターの名前を「スパイおじさん」に修正した上で販売することになり、当初2001年(平成13年)5月17日の予定だった店舗版の発売が5月31日に延期された[5]。
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