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中華人民共和国の自治州 ウィキペディアから
シーサンパンナ(西双版納)タイ族自治州(シーサンパンナ・タイぞく-じちしゅう)は中華人民共和国雲南省最南端に位置する自治州。名称に含まれているタイ族はタイ族(泰)ではなく、傣族(雲南省に住むタイ族系ルー族)である。
中華人民共和国 雲南省 西双版納傣族自治州 | |
---|---|
勐海県の曼短仏寺 | |
旧称:車里、允景洪 | |
雲南省中の西双版納州の位置 | |
中心座標 北緯22度00分 東経100度48分 | |
簡体字 | 西双版纳 |
繁体字 | 西雙版納 |
拼音 | Xīshuāngbǎnnà |
カタカナ転写 | シーシュアンバンナー |
タイ・ルー語 | ᦋᦲᧁᧈᦘᦱᦉᦱᦺᦑ᧑᧒ |
タイ語 | สิบสองปันนา |
ハニ語 | Xisual banaq |
アカ語 | Sǐsǎwpâna |
国家 | 中華人民共和国 |
省 | 雲南 |
行政級別 | 自治州 |
建置 | 1955年 |
面積 | |
総面積 | 19,700 km² |
人口 | |
総人口(2000) | 99.3397 万人 |
人口密度 | 50,43 人/km² |
経済 | |
電話番号 | 691 |
ナンバープレート | 雲K |
行政区画代碼 | 532800 |
公式ウェブサイト: http://www.xsbn.gov.cn/ |
漢字表現は12の千の田を意味するタイ語「シップソーンパンナー(สิบสองปันนา)」を標準語で音写した表記である。日本では「西双版納」の雲南方言を経由したシーサンパンナまたはシーサパンナなどが広く用いられている。
首府は景洪市であり、古より少数民族タイ族(ルー族)が住居し、象が生息、上座部仏教が盛んであるなど東南アジアのような光景が見られるため、近年観光地として発展している。
先秦時代は哀牢国の版図に含まれ、南詔の時代になると茫乃(ムアン・ナイ)道を設置した。シップソーンパンナー(西双版納)の建国は、1180年にパヤー・スンカムンがムアン・チエンフン(景洪)で王を称したこと始まる。13世紀にはモンゴル帝国の侵攻があり、元朝へ帰順し、さらに明朝が興ると1382年には明に服属している。16世紀にタウングー王朝が成立すると東方への攻勢を強め、周辺のタイ族による諸国家を支配下に置くことに成功し、この過程で上座部仏教やビルマ文字を吸収した。
19世紀、列強諸国が東南アジアに勢力圏を設定した際、シップソーンパンナーは中国の領土とされたが、その後も内政は従前の通り歴代王が清朝、中華民国より土司の称号を受けて名目上中国に属するという状態が継続していた。1950年、中国人民政府のもとで行われた社会改造により、従来の国家組織が解体、王国は滅亡し、タイ族の自治州が設定されることとなった。
1980年に初めて外国人観光客に開放された[1]。1982年に「西双版納風景名勝区」が中華人民共和国国家重点風景名勝区に認定された[2]。
1県級市・2県を管轄する。
この節の出典[3]
南はラオス、ミャンマーと 966 キロメートルに及ぶ国境線を接する。上流ではザチュ(雑曲)河、地元では瀾滄江(百万の象を意味するランサーンに由来する)と呼ばれるメコン川が南流し、メコン水運でラオスやタイと繋がる。
州内に中国最大規模の熱帯雨林があり、1982年に中華人民共和国国家重点風景名勝区に認定された「西双版納風景名勝区」のセールスポイントは州内の原生林、熱帯雨林と多種多様の生物種である[2]。「西双版納国家級自然保護区」は1993年にユネスコの生物圏保護区に指定され、その下部には勐養、勐崙、勐臘、尚勇、曼稿(曼搞とも表記[4])の5つの保護区域がある[5]。州内には熱帯雨林、熱帯モンスーン林、亜熱帯常緑広葉樹林、落葉広葉樹林、温帯針葉樹林、竹林、低木林、草地の8種類の植生があり、望天樹(Parashorea chinensis)、シャムソテツ、テトラメレス・ヌディフローラ、イズセンリョウ、アクイラリア・シネンシスなどの種が生える[5]。また、中国最大のインドゾウの群れがあり、中国の野生個体数の90%以上は州内に分布する[6]。他にヒメマメジカ、ガウル、スマトラカモシカ、ヒョウ、ロリス、ファイヤールトン、マクジャク、ハッカン、サイチョウなどの動物も生息している[5]。
赤米、なれずし、納豆など漢民族地域にはない日本と共通する食品が今も作られ、米作中心の田園風景なども「日本人の原郷」を感じさせる。このため、日本人観光客にも人気がある。
など
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