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コゴメウツギ(小米空木[6]、学名: Stephanandra incisa)は、バラ科コゴメウツギ属の落葉低木。生垣などに利用される[7]。
和名「コゴメウツギ」の由来は、アジサイ科のウツギに似た花をつけ[7]、小さな白い花を米粒に見立てたことによる[6]。中国名は、「冠蕊木」(小米空木、深裂野珠蘭)[1]。
日本、朝鮮半島[7]、中国[7]、台湾の東アジア地域に分布する。日本では、北海道(日高地方)、本州、四国、九州に分布する[6]。低山地や丘陵地に生え、林縁などでふつうに見られる[7][6][8]。
落葉広葉樹の低木で、高さは1 - 2メートル (m) になる[6]。樹形は株立ちになり、細い枝をよく分枝して[6]、主幹の先端は下に垂れる。若い枝は紅褐色を帯びて軟毛があり、細くて折れやすい[6]。樹皮は淡灰褐色で薄くはがれる[8]。一年枝は茶褐色で毛があり、ごく細くてジグザグに曲がり、2本平行して出ることがある[8]。
葉は、長さ3 - 7ミリメートル (mm) の葉柄をもって枝に互生し、形は三角状広卵形[6]。葉の先端は尾状に伸びて尖り[6]、基部は心形または切形になり、葉身は長さ2 - 4センチメートル (cm) [7]、幅1.5 - 3.5 cmになる。葉の両面に軟毛があり[7]、裏面に5 - 7対の側脈がある。葉縁は羽状に中裂または浅裂し、裂片は重鋸歯になる[6]。
花期は5 - 6月[6]。今年枝の先端や葉腋から、花序軸を伸ばして総状花序を出し、径4 - 5 mmの黄白色の5弁花を多数咲かせる[7][6]。萼裂片は長さ2 mmで5個、花弁は萼裂片より長い。雄蕊は10本あり、花弁より短く、雌蕊は1個で直立する[6]。果実は球形で[6]、長さ2 - 3 mmの袋果となり、基部には萼が残る[7]。冬に果実が残っていることも多い[8]。
冬越しの際に小枝の先端が枯れて、卵型で紅紫色の冬芽が枝に互生する[8]。冬芽は芽鱗5 - 8枚に包まれており、葉痕との間に副芽をつけることが多い[8]。葉痕は三角形で托葉痕があり、維管束痕が3個見られる[8]。
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