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現代陶芸のうち、実用的な機能とは異なる造形表現をもつ、現代美術の一ジャンル。 ウィキペディアから
クレイワークは、現代美術の表現方法の一種で、土を素材とする立体造形のうち、機能的に実用性を有する従来の陶芸とは一線を画した部分をもつ表現様式とされる。クレイワークという呼称は、1960年代に生まれ、1980年代には展覧会の名称にも採用されるようになり、現代美術の分野における一ジャンルとしての地位を確立した[1]。
広義では、現代の陶芸全般を「クレイワーク」と称する場合もある[1]。
現代陶芸の傾向のひとつであり、美術史家の乾由明によれば「実用的な用途をもつ器物から区別された、彫刻的あるいは造形的な土の作品」と定義されている[2][注 1]。広義では陶を意味するが、土を素材として表現、制作された作品がすべてクレイワークとは見做されず、従来の陶芸の枠には収まらない作品を示す[1]。前衛のような芸術運動ではない[1]。
従来の陶芸と異なり、実用的な機能を持たない独創的で多様な造形的な陶作品に対して「クレイワーク」という言葉が使われ始めたのは、1962年の終わり、米国サンフラシスコ・アート・インスティチュートで開催された「Work in Clay by Six Artists(六人の作家によるワーク・イン・クレイ)」展の頃からではないかと推測される[2][3]。1980年代には日本でも展覧会の名称にも使われるようになり、モダンとポストモダンをめぐる陶芸による表現の探求が、現代美術におけるひとつの表現方法として重要な役割を担うようになった段階で、誕生した名称と考えられている[1][4]。
その後、1990年代前半にかけては、現代陶芸全般をクレイワークと称する風潮があった[4]。その後も今日に至るまで、クレイワークは現代陶芸の表現様式として、大きな影響を残している[4]。
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