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ニュージーランドのオペラ歌手 (1944 - ) ウィキペディアから
デイム・キリ・ジャネット・テ・カナワ(Dame Kiri Janette Te Kanawa, ONZ CH DBE AC, 1944年3月6日 - )は、ニュージーランド出身のオペラ歌手、声楽家。
ギズボーン生まれ。誕生名はクレア・メアリー・テリサ・ローストロン(Claire Mary Teresa Rawstron)で、ヨーロッパ人とマオリ族の血を引いているが、生みの親は不明である。ごく幼いころにアイルランド人のネル(Nell)とマオリのトーマス・テ・カナワ夫妻の養女となる。
オークランドのセント・メアリーズ・カレッジにてオペラ指導者のデイム・シスター・メアリー・レオの指導を受ける。メゾソプラノ歌手として活動を始め、その後、ソプラノ歌手へ転身する。
モービル・ソング・クエストでジョン・コート・アリア賞を受賞。1965年に奨学金を得てロンドン・オペラ・センター(現在は廃校)へ留学し、ジェームス・ロバートソン、ヴェラ・ローサに師事。
1968年の『魔笛』(サドラーズウェルズ劇場)でデビュー。1969年のカムデン音楽祭でロッシーニの『湖上の美人』を歌い劇場デビューする。1971年の『フィガロの結婚』の伯爵夫人役にて成功をおさめ、以後、サンフランシスコ歌劇場、メトロポリタン歌劇場、スカラ座に出演。『オテロ』のデスデモーナ役でウィーン国立歌劇場デビューする。1981年に、チャールズ3世(当時皇太子)とダイアナ・スペンサーの結婚式に出席、祝いの歌を披露する。1984年にグラミー賞・最優秀オペラ録音賞を受賞。オペラ歌手としてパリ国立オペラ、シドニーオペラハウス、ミュンヘン歌劇場、ケルン歌劇場ほかに出演。
男性でいう勲位(ナイト)の女性版である大英帝国勲章(デイム・コマンダー)を授けられ[1]、ニュージーランド勲章、オーストラリア勲章も授与されている。2006年にヴィクトリア大学ウェリントンより名誉博士号(音楽学)を授与されている。
1991年、ラグビーワールドカップのテーマ曲である『ワールド・イン・ユニオン』(World In Union)を歌う。この曲はグスターヴ・ホルストの組曲『惑星』第4曲「木星-快楽をもたらすもの」の中間部[Andante Maestso]に独自の歌詞をつけたもの。
2004年にサミュエル・バーバーの歌劇『ヴァネッサ』を最後にオペラ歌手を引退する。オペラ歌手引退後も引き続きイギリスを中心に、リサイタル、コンサートへ出演をしている。オペラのほか、オーケストラとの共演、収録CDを多数発表している。
2013年9月に来日し、東京都中野区のなかのZERO大ホールで、9月10日に開催された東京国際コンサートに出演した[2]。
2013年放送の『ダウントン・アビー』シーズン4に、オーストラリア出身の歌手ネリー・メルバ役で出演した。
2017年9月に引退を表明。
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