Loading AI tools
ウィキペディアから
韓国人の作曲家・久我山明[1]が、自作の曲を作詞家の大高ひさを邸を訪れて持ち込み、その曲を聴いた大高が「日本の演歌では単なるモノマネになる」と思い、外国(アルジェのカスバ)を舞台にして詩を書いた作品であるという[2]。
当初、芸術プロ製作映画『深夜の女』の主題歌として制作され、レコーディングを終了して発売したものの、肝心の映画が製作中止となり、発売元のテイチクレコードも熱心にキャンペーンすることなく曲は自然消滅の形となり、歌唱したエト邦枝は芸能界を去ることとなった[2]。作詞した大高ひさをによると1766枚しか売れなかったという[3]。その後、1967年(昭和42年)になって緑川アコがカバーして日本クラウンから発売するとこれがヒットとなり、以後は竹越ひろ子、沢たまき、扇ひろ子らがこぞってカバーして知られるようになる。これを受けて本家本元のエト邦枝も表舞台に復帰して思い出のメロディー(NHK総合テレビジョン、1976年8月7日放送)を始めとする“懐かしのメロディー”番組に出演して本曲を歌唱している。
1968年の末、藤圭子が若手作詞家の石坂まさをの前で「星の流れに」と「カスバの女」を歌いドスの効いた声と人生の哀愁をにじませた退廃的な歌い方に圧倒されスカウト。その後1969年春RCAレコードディレクターの榎本襄も同曲を聴き圧倒され他社からのデビューを自社に変更させ藤圭子が誕生した。
薬師丸ひろ子主演の映画「セーラー服と機関銃」で、薬師丸ひろ子演じる星泉が、劇中でこの曲を口ずさむシーンがある。また、ドラマ「とんぼ」で長渕剛演じる小川英二が、ベンツのカーステレオから流れるサザンオールスターズの曲を「消せ!こんな日本人をなめ腐ったような歌」と罵った後に、この曲を口ずさむシーンがある。
作詞した大高ひさをは、『カスバの女』を書くにあたって第二次世界大戦前に日本で公開されたジュリアン・デュヴィヴィエ監督作品で、ジャン・ギャバン主演のフランス映画『望郷』を下敷きにし、自身は「一度もアルジェリアへ行ったことがなかった」と語った[1]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.