ウィリナカケ

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ウィリナカケ

ウィリナカケ Willinakaqe は、白亜紀後期カンパニアンアルゼンチン南部リオネグロに生息していたサウロロフス亜科に属するハドロサウルス類疑問名。唯一の種であるウィリナカケ・サリトラレンシス Willinakaqe salitralensis南米大陸で2種しか知られていないハドロサウルス類のうちの一つである。

概要 ウィリナカケ, 地質時代 ...
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発見と種

ウィリナカケはいくつかの固有派生形質をもつ標本から知られている。それは幼年の個体で、アレン累層下部のサリトラルモレノ発掘地で見つかった。ホロタイプは MPCA-Pv SM 8。これは右の前上顎骨だけで構成される。二つ目の標本はマルビナスアルゼンティナスパルティード Marvinas Argentinas Partido で発見された。これらの標本を合わせて頭骨が復元された[1] 。いくつかの化石は潜在的にパタゴニアにおけるランベオサウルス亜科の代わりとなるような恐竜として以前議論されていたものである[2][1]

ウィリナカケは2010年にバリエリ Valieriらによって命名された。模式種はウィリナカケ・サリトラレンシス Willinakaqe salitralensis。属名はマプチェ族の言葉で「南のアヒルもどき」、種小名はサリトラルモレノ発掘地に因む[1]

最大の個体は約9mの全長である。骨盤上部と尾の付け根に長い棘をもつことが大きな特徴である[1]

ウィリナカケ・サリトラレンシスと本種の化石要素の属性に関する原記載の改訂が2016年に、カバレロとロドルフォ・コーリアによって行われた。彼らは、ウィリナカケとされた化石はハドロサウルス類の複数のタクソンの組み合わせであり、元記載のすべての内容は無効であると主張し、ホロタイプ自体もあまりにも風化しており、同定の参考とするには不完全すぎるとした。したがって、ウィリナカケというタクソンは疑問名とすべきだと結論づけた[3]

系統発生

ウィリナカケは記載論文ではハドロサウルス類のサウロロフス亜科とされた[1]

2010年のマルケスによる分岐分析でも南米で知られるたった二属二種のハドロサウルス類、ウィリナカケとセケルノサウルスはサウロロフス亜科とされた[4]。同年、マルケスとサリナスはクリトサウルス・アウストラリス "Kritosaurus" australis をセケルノサウルス属として再記載した[1][4]

以下はマルケスによる2010年のクラドグラム[4]

サウロロフス亜科

未命名のツーメディスン累層のサウロロフス類

マイアサウラ

ブラキロフォサウルス

シャントゥンゴサウルス

エドモントサウルス・アンネクテンス

E. レガリス

サビナの未命名の新種

ケルベロサウルス

プロサウロロフス

サウロロフス・オスボルニ

S. アングスティロストリス

ウラガサウルス

クリトサウルス

グリポサウルス・ラティデンス

G. ノタビリス

G. モヌメンテンシス

ビッグ・ベンド国立公園の未命名の新種

セケルノサウルス

ウィリナカケ

出典

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