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イタリック語派の祖語 ウィキペディアから
イタリック祖語(イタリックそご、英語: Proto-Italic language)はとりわけラテン語及びその子孫言語であるロマンス諸語からなる、イタリック諸語の祖先である。これは直截的に資料に文証されていないが、比較手法を通していくぶんか再構されている。イタリック祖語は早い段階のインド・ヨーロッパ祖語に遡る。[1]
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言語年代学的証拠に基づいて、イタリック祖語は紀元前2500年以前のある時期に、古代の西部インド・ヨーロッパ祖語の方言から分離したものであると信じられている[2][3]。これは最初、紀元前2千年紀の後半頃にイタリア半島に移動する前は、アルプス北部のイタリック人の部族によって話されていた。言語学的証拠によって、更にケルト人の部族とゲルマン祖語の話者との接触も指摘される[4]。
考古学的証拠と言語学的証拠の間の同等さは確信を持って確立することができないが、イタリック祖語は一般にテラマーレ文化(1700~1500BCE)とビラノーバ文化(900~700 BCE)に関連付けて考えられる。[4]
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イタリック祖語は以下の二重母音があった。
Osthoffの法則はイタリック祖語においても生産的な形で残っていた。これは同じ音節内で長母音に共鳴音と他の子音が後続するときに短母音化される法則である。(VːRC > VRC)
長二重母音も VːR の連結であるから、これは語末にのみ出現することができ、他の場所では短音化された。長母音は語末の *-m の前でも短母音化された。
これは例えばā語幹やā動詞の語末のような多くの短い *-a- の発生の要因であった。
イタリック祖語の単語には第一音節に固定された強勢があった。この強勢のパターンは特に殆どの子孫言語に残っている。ラテン語においては、これが古ラテン語の時代には残されており、その後「古典的な(“classical”)」最後から二番目の音節の強勢パタンに置き換えられた。
名詞には三つの性(女性・男性・中性)があった。名詞に格が八つあったインド・ヨーロッパ祖語時代よりは衰退し、七つ(主格・呼格・対格・属格・与格・奪格・位格)になっていた。具格は失われていた。数も単数・複数のみになっていた。幾つかの双数の屈折を継承する少しの残滓(ラテン語の duo, ambō のような)が保存されていたが、双数はもはや区別されていなかった。
この屈折類はラテン語の第二変化に対応する。これはインド・ヨーロッパ祖語の有幹母音語形変化(英語: Thematic declension、定訳を知らない)に遡る。この屈折類の殆どの名詞は男性あるいは中性であるがいくつかの女性名詞も同様に存在した可能性がある。
男性名詞 *agros [6] 「野(field)」 |
中性名詞 *jugom [6] 「くびき(yoke)」 | |||
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単数 | 複数 | 単数 | 複数 | |
主格 | *agros | *agrōs
( *agroi) |
*jugom | *jugā |
呼格 | *agre | *agrōs
( *agroi) |
*jugom | *jugā |
対格 | *agrom | *agrons | *jugom | *jugā |
属格 | *agrosjo
*agrī |
*agrom | *jugosjo
*jugī |
*jugom |
与格 | *agrōi | *agrois | *jugōi | *jugois |
奪格 | *agrōd | *agrois | *jugōd | *jugois |
位格 | *agroi?
*agrei? |
*agrois | *jugoi?
*jugei? |
*jugois |
インド・ヨーロッパ祖語からイタリック祖語にかけての一般的な音韻変化の一覧は以下である。唯一のよく文証されたイタリック語であるため、ラテン語はイタリック祖語を再構する主要な材料である。その故の決定的な証拠の欠如から、イタリック祖語に適用できる確実な変化なのか(あるいはイタリック祖語前の変化なのか)、あるいはラテン語のみでの変化(イタリック祖語後の変化)なのかは常に明らかなわけではない。
喉音は仮説的なPIE(インド・ヨーロッパ祖語)の音であり、一般に後期PIEにおいて隣接する母音への音変化の効果を残し消失している *h₁, *h₂, *h₃ の子音クラスである。これらの消失によって、一部の対立的なイタリック祖語での音連結が残された。以下の変化において、# 標準的な語境界の表記に従っており、最初にある ⟨#⟩ は語の開始を表している。H は三つの喉音のどれかを指す。
より単純なイタリック祖語の喉音の発展は他の多くのインド・ヨーロッパ祖語の語派と共有されている。
さらに特徴的なイタリック祖語での発展は共鳴音との喉音の相互作用である。ここではRは共鳴音を表し、Cは子音を表す。
イタリック諸語の個別の言語への展開のあいだにさらなる変化が発生した。本章ではもっとも注目すべき変化の概観をあつかう。完全な一覧に関しては、ラテン語の歴史(英語版)と個別の言語に関係した記事を参照。
イタリック祖語(PItal) | 前オスク・ウンブリア語 | オスク語 | ウンブリア語 | 前ラテン語 | ラテン語 |
---|---|---|---|---|---|
*-ns | *-ns | -ss | -f | *-ns | -s |
*-nts | *-nts | -ns | |||
*-nt | *-nts | -ns | — |
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