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日本のゲームタイトル ウィキペディアから
『アフターバーナー クライマックス』(AFTER BURNER CLIMAX)は、2006年にセガが発売した体感型アーケードゲームである。
20年振りに製作された、『アフターバーナーII』の正式な続編である。開発はAM2研。スプライトを駆使した擬似3D表示だった前作に対し、今作ではセガのアーケード用ゲーム基板「LINDBERGH」を使用しにより、リアルな3D表現が行われるようになった。アフターバーナー使用時の圧倒的なスピード感や、画面を埋め尽くすミサイルや敵機の迫力は、前作と同様である。
使っている技術は大きく進化している一方、ゲーム性そのものは前作のままで、それに今風の追加要素がいくつか付け加えられている。前作同様、敵配置・攻撃を把握しないとゲームを先に進めることは難しく、また一旦覚えてしまいさえすればクリアのみなら比較的難しくはないため、いわゆる覚えゲーとしての傾向が強い。
追加要素は主に以下のものである。
操作系は前作とほぼ変わり無く、残機制であることも同様である。しかし前作は敵の攻撃を受けると一発死だったのが今作ではダメージ制となった。
新システムとしてクライマックスモードが追加された。クライマックスモードを発動すると一定の間だけ時間の進み方を遅くでき、その間に敵からの攻撃を回避したり、敵をまとめてロックオンして撃墜できたりする。このクライマックスモードが、今作でのスコア稼ぎおよびゲームをクリアする上での重要なポイントである。
また、前作はボーナスステージを除くと空中ステージのみだったのに対し、今作では地形のあるステージが追加された。そのため、地形の間をすり抜けるスリリングな体験もできる。ただし、地形に衝突するとダメージを受けてしまうので、慎重な操作が要求される。
2010年4月21日にPS3版(PlayStation Network)とXbox 360版(Xbox Live Arcade)が共に販売・配信開始され、PS3版は2013年12月24日に販売終了(購入者への再配信は継続)、Xbox 360版も翌年2014年内に販売終了(購入者への再配信は継続)している。
『アフターバーナーII』の世界(199X年)から、4X年が経過した時点(203X年)での物語となる。
Z国の衰退により、A国とZ国を中心とした世界の冷戦構造は消滅した。その後、Z国でクーデターにより誕生した軍事政権が周辺国への侵攻準備を開始したが、それに対しA国はZ国の1ヶ月以内の武装解除と国民投票の実施を要求した。これにより、A国とZ国の軍事的緊張状態が再燃した。
国連を介し二国間の調整が行われたが、A国の強大な軍事力を背景とした要求に対し、Z国は保有している核兵器の使用をちらつかせたため、調整は失敗。
A国が設定した要求期限まで残り48時間、全面核戦争への突入を防止するため、国連組織「G.H.O.S.T.」所属の特殊航空部隊、通称「Brave Fangs」に出動命令が下った。
各ボタン・レバー・敵等の名称は、公式WEBページで述べられているものに準拠している。
武装(ガンとミサイルの2つ)およびスピード調整を駆使し、ステージ内の敵を倒しつつステージエンドまで到達すればステージクリア。敵の攻撃を受けたり地形に接触すると自機の耐久力ゲージが減少し、耐久力ゲージの残量が0になると残機が1つ減る。残機を全て失うとゲームオーバーとなる。ゲームオーバー時にはコンティニュー可能である。
実在する3種類の機体(F-14D スーパートムキャット、F/A-18E スーパーホーネット、F-15E ストライクイーグル)のいずれかを自機として選べる。これらの機種の他にも、ゲーム中で使用されている全ての航空機は、ボーイング社とノースロップ・グラマン社のライセンスおよび監修を受けている。
各機体には若干の特徴付け(旋回性能の差別化など)が行われているようだが、ゲームをプレイする上ではあまり違いはなく、好みで選んでも構わない程度である。機体の違いにこだわるよりも、敵配置を覚える方がゲームクリアには近道である。
各機体には4色のカラーバリエーション(スタンダード・カモフラージュ・スペシャルペイント・ロービジビリティ)があり、ゲーム開始時に選択する。なお、各カラーには性能差はない。
アナログ入力式の操縦桿・スロットルレバーを用いて、自機の操作を行う。
操縦桿を動かすことで自機を画面内で移動させる。上に傾けると下降、下に傾けると上昇、左右に傾けるとそれぞれの方向へ移動する。
操縦桿を急激に反対方向へ入れると自機がローリングする。前作よりも攻撃回避に有効で、また暴発しにくくもなってはいる。しかし、やはり急に操縦桿を動かすと発生しやすい。ニュートラルを通すようにゆっくり操縦桿を動かしたり、コの字型に操縦桿を動かしたりするとローリングしにくい。
操縦桿にはガントリガーとミサイルトリガーの二つのボタンがある。
スロットルレバーの位置には、SLOW・ニュートラル・FASTがあるのも前作同様である。スロットルレバーを触っていない状態では、レバーは常にニュートラルに位置するようになっている。FASTの位置にレバーを動かすとアフターバーナーが発動する(発動中は速度ゲージのランプが赤く点灯する)。アフターバーナーは一定時間継続するが、スロットルをSLOWに入れると途中でキャンセルすることができる。前作と違い、スロットルを手前に倒すとSLOW、前方へ押し込むとFASTである(実際の機体のスロットルと同じ)。
今作ではFASTの位置から先がある。FASTの位置から少し力を入れるとさらに先に押し込めるようになっており、その際クライマックスゲージがフル状態だと、後述のクライマックスモードが発動する。
アフターバーナー作動後、FAST状態を維持したままだとアフターバーナーが使用できないが、その状態で一旦SLOWに入れてFASTに入れ直すとアフターバーナーを再点火できる。
近距離用の武装であるガンは、操縦桿のガントリガーを引くことで発射でき、引き続けることで自動連射できる。前作同様に残弾制限は無い。ガンで地上物を破壊することはできないようになっている。
遠距離向けの武装であるミサイルの使い方も前作同様で、自機前方に表示されているロックオンカーソルを敵に合わせるとロックオンし、その状態でミサイルトリガーを押すとミサイルが発射され、敵に誘導されて着弾する。
前作と同様にミサイルは残弾制で、今作では最大50発までストックできる。今作ではミサイルは自動で補充されるが、補充速度はあまり速くない(1秒間に2発程度)ので、乱発は控えたほうが良い。なお、クライマックスモードを併用することで、消費量を抑えることができる。
今作では敵に耐久力の概念があり、通常の敵へはそれぞれミサイル1~3発分の耐久力が設定されている。2以上の耐久力がある敵でも、一旦ロックオンすれば再度ロックオンする必要はなく、ロックオン状態で連続してミサイルトリガーを押すことで、連続してダメージを与えられる。
また、一定の時間間隔内で連続して敵に攻撃を当てるとコンボとなる。コンボ数は画面左上に表示され、その数字が消える前に敵へ攻撃を当てればコンボを継続できる。高いコンボ数を得るためには、ステージ全体での敵配置の完全な把握と攻撃のパターン化、クライマックスモードによるコンボ数上乗せが必要となる。
前述の通り、スロットルレバーをFASTの位置からさらに先へ押し込むことで、クライマックスモードが発動する。ただし、クライマックスモード発動のためには、画面左下にあるクライマックスゲージがフルの状態でなければならない。
クライマックスモード発動中はクライマックスゲージが減少し続け、ゲージの残量がなくなると強制的に発動が終了する。発動中はスロットルレバーの押し込みをやめることで、任意のタイミングでゲージを残しつつ発動を終了できる。
クライマックスゲージは、時間経過と敵破壊で溜まる。自機速度が速いほど速く溜まる。なお、ステージデモの間でも溜まるので、その間にアフターバーナーを使用してゲージを稼ぐこともできる。
クライマックスモードの発動を行うとコンボ継続時間がリセットされるため、攻略パターンへ組み込むことでも有効活用できる。またクライマックスモード発動終了後は常にアフターバーナー動作状態となる。
クライマックスモード発動中は、以下の効果が発生する。
自機の被ダメージ量は、画面右下の耐久力ゲージにより表現されている。ダメージなしの状態が耐久力100%で、攻撃を受けると次第に減少し、0%になると自機が撃墜されたこととなり残機が1機減る。
敵からの攻撃やダメージ原因となるものには以下のものがあり、それぞれダメージ量が設定されている。
当ゲームは難易度調整にランク制を採用している。破壊率が高かったり、緊急指令をクリアしていくとランクが高くなる。ランクの違いによりかなり大きく難易度が変化し、ランクが高くなると敵の数が増え、また攻撃も激しくなる。ミスをしたり破壊数が著しく低かったりすると1段階ランクが下がり、敵撃墜を控えめにしておくとランクが上がりにくい。 コンティニューをするとランクは最低になる。
ランクは画面右上のスターの数で表現される。スターの数は最小0、最大5つ。5つの時にスターが輝くと最高ランクであるので、ランクは7段階である(0、1、2、3、4、5、輝き)。
当ゲームのスコア源は、敵機破壊時に得られるものと、スロットルレバーがニュートラル以上の場合に加算される飛行得点、作戦成功ボーナス及びコンボ点の4つである。飛行得点は、自機の速度が速いほど高得点が得られる。 作戦は6~7面、8面、11面、13面及び14~15面で与えられるノルマに対して成功時に3~5万点が与えられる。 たとえば8B面では10機以上の偵察機を打ち落とせば3万点、13機全てを落とせば5万点である。 コンボ点は、10コンボごとに5000点が与えられ、60コンボ以上は20コンボごとに1万点が与えられる。 そのため、他の多くのゲームとは異なり、コンボ数とスコアは二乗関数的には増加しないため多ければ多いほど良いというものではなく、70コンボを取るくらいなら60と10で切ったほうが効率が良いということになる。
プレイの評価は、敵ダウン数と最大コンボ数、経過時間であらわされ、ゲーム中に2回ある状況報告デモ時とゲームクリア時に表示される。それぞれAAA~Cまでの段階があり、ダウン数とコンボ数は数値が多いこと、経過時間は少ないことが高評価である。評価そのものはゲーム進行には影響しないが、高評価を得ることはゲームランクの上昇と同義となっている。
2つの筐体が接続されている場合は、2人同時プレイが行える。ゲーム開始時に1人プレイモードと2人プレイモードを選択でき、途中参加の場合も同様である。
今作でのスタイルは協力プレイで、お互いを撃墜することはできない。
1Pと2Pではミサイルの色が異なり(1P赤、2P青)、どちらのミサイルで敵機が撃墜されたか分かるようになっている。ステージクリア時には、互いの敵機撃墜数等により勝敗が判定される。ただし、この勝敗はゲーム進行には影響しない。
通常ステージ13、隠しステージ2の全15ステージで構成される。ステージには空中ステージと地上ステージの区別があり、地上ステージには地形・地上物が出現し、またローリングが行えないようになっている。さらに当ゲームにはステージ分岐があり、プレーヤーが選択するものと、ゲーム成績により自動で分岐するものがある。なお、前作までに存在したボーナスステージは、当ゲームでは存在しない。
分岐先を選ぶタイプのステージ分岐があるのはステージ4・8・9・13で、分岐先はそれぞれA・Bと区分される(例:ステージ4(A)、ステージ13(B))。ステージ9の分岐先は、ステージ8の分岐で選んだものと同じになる(ステージ8(A)→ステージ9(A)、ステージ8(B)→ステージ9(B))。
成績による分岐はステージ6とステージ10で、成績が良い方はSと区分される(例:ステージ6(S))。 6Sは6面と比べ敵が多く攻撃が激しくなるが、10Sは10面と比べて敵は多くなるが攻撃は易しい。
ステージによっては緊急指令が伝達されることがある。その場合、画面下部に緊急指令サインが表示され、指令を達成するとサインが輝き、失敗すると砕け散るという演出がある。緊急指令の達成は、隠しステージへの到達とエンディング分岐の条件となっている。
全て実在の軍用機が採用されている。
全て架空の機体である。
体感ゲームである当ゲームには、DX筐体とSDX筐体の2つの筐体の種類がある。
当ゲームのサウンドトラックが販売されている。セガダイレクトおよび一部のセガ直営店でのみ販売され、一般小売店では販売されていない。
当ゲームオリジナルの曲の他に、アフターバーナーIIの曲も収められている。これらの曲は、メロディラインが入っていないバージョンである。
曲名リスト
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