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AQUA(アクア)とは、天野こずえの漫画『AQUA』および漫画・アニメ作品『ARIA』に登場する架空の設定の惑星である。
『ARIA』の世界(A.D.2301頃)に出てくる火星は、惑星地球化改造(テラフォーミング)から約150年が経過した頃にあたる。火星はテラフォーミングの際、極冠部の氷の予想以上の融解で地表の9割以上が海に覆われた水の惑星となっており、「アクア」と呼ばれている。
『ARIA』の舞台となる町、ネオ・ヴェネツィアはネオ・アドリア海に浮かぶ多数の島の1つに地球(マンホーム)のヴェネツィアを移転したもので、歴史的建造物も多い。またそれに伴い、イタリアやヴェネツィアの風習や伝統行事も受け継がれている。なお、チラシやポスターに日本語が書かれていたり、郵便局が日本と同一の「〒」マークを用い、住民に姓と名の片方、もしくは両方に日本風の名前を使う者がいるなど、日本文化の影響も見られる。
現在のヴェネツィア同様、自動車の乗り入れは全面禁止とされている。玄関口となるのはマルコ・ポーロ国際宇宙港と鉄道[1]のサンタ・ルチア駅である。市内交通はヴァポレット(Vaporetto=水上バス)、モトスカーフィ(Motoscafi=水上タクシー。作中では「TAXI」と表記)、そしてトラゲット(後述)で賄われている。また沖合いには空中ロープウェイの駅があり、上空の浮き島「AFI-0078」と結んでいる。
ネオ・アドリア海に浮かぶ島々にはアクア入植時に入植者の出身国ごとに島が1つずつ割り当てられ、それぞれの島にそれぞれの国の伝統を活かした文化村が作られている(ネオ・ヴェネツィアもその1つ)。国境などの境界線が存在しないため、近隣の島にはゴンドラなどの移動手段を用いて、自由に出入りが可能。中でも日本村はネオ・ヴェネツィアから近い場所にあるようで、ここが話の舞台になることもしばしばある。
マンホームのヴェネツィアは21世紀前半に大規模なアクア・アルタにより水没してしまっているが、カフェ・フロリアンやマルコ・ポーロ国際宇宙港ターミナルビル(いずれも後述)、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂等、いくつかの建物はアクアへと移築されている。
アクアの自転周期は約24時間、公転周期はマンホームの約2倍の24か月である。そのためアクアの暦は24か月で1年となる。
水先案内業界ではマンホームからの観光客が多いため、客が混乱しないようにと各水先案内人(ウンディーネ)の誕生日はマンホーム暦(A.D.、地球暦)で公表されている。また、明らかになっている他のキャラクターの誕生日も全て1〜12月の範囲内になっているため、行政などの正式な場でも地球暦が使われていることがうかがえる。
アクアでは誕生日は1年(24か月)に1度しかないが、マンホームに合わせて1年で2歳分歳をとるようになっている。正式な誕生日の12か月後(マンホームで言うところの1年後。つまり、アクアで言うところの2度目の誕生日)は「裏誕生日」と呼ばれ、その日にまた誕生日を祝うこともある。
『ARIA』第46話にて公表された換算カレンダーではアクア暦(A.C.)0075年=地球暦2301〜2302年となっており、単行本のカバーにはどの巻も「A.D.2301 The voyage from Neo-VENEZIA」と書かれている。
なお、作中での時間の経過に関しては、『AQUA』及び『ARIA』第11話までと最終話では具体的な明示がされている[2]が、それ以外は曖昧になっている。また『AQUA』第2話(時間設定は第1話の翌日)では地球暦2301年4月=アクア暦(0075年)8月となっている一方、先述した換算カレンダーでは地球暦2301年4月=アクア暦0075年4月となっているなどの錯誤が見られる。
アクアに対して地球はマンホームと呼ばれている。なお、地球の衛星である月を「ルナワン」、火星の衛星であるフォボス、ダイモスをそれぞれ「ルナツー」「ルナスリー」と呼んでおり、ルナワンには月面都市が存在する。
『ARIA』の世界でのマンホームは美観化と合理化が進み、買い物や仕事を自宅で済ませることが可能。気候制御装置も用いられ、アクアの手動制御と違いこちらは自動機械制御。合理化の影響か、風鈴や花火といった風物詩的なものも幾つか廃れてしまったようである(花火は擬似映像=ホログラムとして存在)。『ARIA』第16話でのアリシア・フローレンスの言葉によれば「自然の海ではもう泳ぐことが出来ない環境になっている」とのことだが、『月刊ウンディーネ』第2巻(2302年13月号)のゴンドラ協会報には「マンホームでは特定地域外での遊泳が禁止されている」と記載されているのでごく僅かな浜辺では遊泳可能である。
アクアには特徴的な4つの職業があり、四精霊の名前で呼ばれている。このうち水先案内人(ウンディーネ)についてはこちらの項目も参照。
水先案内店という業種が誕生したのは起源店(「オリジン」と呼ばれる)である姫屋の創業時期から見て2180年前後と思われる。初期の頃は約30人しかウンディーネがいなかったが、ネオ・ヴェネツィアが観光都市として人気が出てくるにつれて業界も発展し、物語の時点で約300人のウンディーネがいる。なお、初め3社あったオリジンで現在も営業を続けているのは姫屋のみである。
ウンディーネは全て会社組織に所属し、個人営業は行われていない。たとえ所属ウンディーネが1名であっても、必ず会社組織になっている。全ての会社には“社長”と呼ばれる、青い眼をした猫がいるが、もちろんこれはお飾りで、(理由は各種用語の“アクアマリンの瞳”を参照のこと)実質的な経営は人間が行っている。
水先案内店は姫屋(創業2180年)、MAGA(創業2261年頃)、ARIAカンパニー(創業2281年)、オレンジぷらねっと(創業2291年)、奇想館、エンプレス、天神遊船、スクロッコ(4社とも創業年不明)などがある。そのうち姫屋とオレンジぷらねっとは、双方合わせてウンディーネ全体の約半分を占める大店である。なおA.D.2240年代のいわゆる“ロッソの時代”に姫屋と鎬を削り敗れたバーミリオンは現存しているのか否かは不明である。
行事の時期/季節順に記載。
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