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ですかは、高知県内の路面電車・バス等で使用できる乗車カードの名称、および同カードの運営会社である株式会社ですかの商号[1]。
2009年1月25日サービス開始。2008年9月23日に開催されたイベント「交通安全ひろば」(四国統一公共交通利用促進イベントと同時開催)の体験イベントで、市民に初めてお披露目された。
カードの名称は、電車の「で」、バスの「す」、カードの「か」に由来し、「電車でもバスでも利用できるカード」を意味する。また「ですか」の導入は、環境省の「省CO2型都市づくりのための面的対策推進事業」による採択事業の一環となっている。ウェブサイトやパンフレットなどに登場するキャラクターは公募により「ですかちゃん」と命名された。
「ですか」発行に伴い、導入前日の2009年1月24日をもって紙式回数乗車券の販売を終了した。発行済の紙式回数券は無期限で使用できるが、土佐電気鉄道(当時)の電車・バスと高知県交通(当時)のバスの回数券共通利用は2009年12月31日をもって終了された。さらに土佐電気鉄道の路面電車市内線で定期運転されていた外国製車両は全車が「ですか」非対応のため、「ですか」導入と同時に定期運用が消滅した。さらに、土佐電気鉄道が高齢者向けに発行していた「よさこいいきいきフリーパス」も利用者低迷により廃止された(ただし有効期限までの間は利用可能)。
日本の交通系ICカードでは珍しく、インターネットでも購入可能だったが、2024年7月時点では購入できない。
高速バスについては、とさでん交通が共同運行する高速バスの乗車券を、一部窓口にてSF機能によるチャージ額から差し引きによる支払いで購入可能(高速バス車内での精算は不可)。また、電車・バス乗車時に1枚のカードで複数人の運賃の支払い、複数枚のカード残額を合算しての支払い、カード残額と現金を組み合わせての支払いはできない。
「ですか」には、無記名式(大人用カードのみ)・記名式の2種類あり、記名式には定期券機能も付加できるようになっている。また、年齢別に3つのタイプがラインナップされている。
無記名式及び記名式(定期券機能付きを除く)「ですか」の発売額は2,000円(うちデポジット500円)で、払い戻し時には200円の手数料が必要。当初は残高が0円で返却すると「ですか」はデポジットから手数料200円を引いた300円が払い戻される仕様だった、のちに残高0円で返却する場合の手数料が不要となり、他社の交通系ICカードと同様にデポジットの500円が払い戻されるよう変更された。
「ですか」のSF機能による1カ月ごとの利用額に応じて「ですかポイント」を5%(ナイスエイジでは10%)貯めることができる。1ポイント=1円相当として換算される。翌月5日にはポイントが確定され、貯めたポイントが最低1,000ポイント単位で「ですか」へのチャージが可能となる。ただしポイントの有効期限は、月ごとのポイント蓄積の末日から2年間となり、それを過ぎると失効する。1000ポイント以上貯まっても自動還元されないため、有効期限内に「ですか」窓口での手続きが必要となる。
2002年2月、土佐電気鉄道とJR四国・高松琴平電気鉄道・伊予鉄道の4社は、2014年を目処に共通利用できるカード乗車券を導入することで合意していた[8]。
「ですか」のサービス開始により、JRを除く3社は交通系ICカードの導入を完了したが、JR四国は2010年時点でも投資効果などから当面交通系ICカード乗車券の導入予定はないと自社ウェブサイトに記載していた[9]。
2010年に就任したJR四国の泉雅文社長は、就任決定時の記者会見で、将来的に交通系ICカード乗車券の導入を進める考えを示し「4- 5年程度でセットしないといけない」と述べたが、共通カード構想については言及しなかった[10]。その後、2012年7月30日にJR四国はJR西日本とともに、2014年春以降、予讃線の一部と瀬戸大橋線へICOCAを導入する予定であると発表し[11]、2014年3月より香川県内で運用が開始された。また、JR四国として独自のICカードは導入しない予定であるとした[12]。JR四国のICOCA導入発表後に、四国の他のICカード乗車券との相互利用についての見解は後述のIruCaを除いて表明されていない。このため、共通利用が実現するかどうかは不透明な情勢となっている。なお、IruCa(およびICOCA)が日本鉄道サイバネティクス協議会策定の「サイバネ規格」を採用しているのに対し「ですか」やICい〜カードは非サイバネ規格であるため、現在のカードでは短期的な共通化は困難との指摘がある[13]。
国土交通省は、2015年7月15日に公表した「交通系ICカードの普及・利便性拡大に向けた検討会 とりまとめ」の中で、「ですか」を含む交通系ICカード全国相互利用サービス対象外となっている「地域独自カード」について、全国相互利用可能10カードの「片利用共通接続システム」を構築することで、全国相互利用可能10カードを独自カード導入交通機関で利用可能にすることを検討するとした[14]。この方針に沿って、サイバネ規格のIruCaについては、2018年3月3日より「片乗り入れ」の形で、全国相互利用サービス対象の交通系ICカードが高松琴平電気鉄道の電車路線で利用可能となり[15]、1年後の2019年3月2日からはことでんバスでも同様の利用が可能となった[16]。
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