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『ちょっと思い出しただけ』(ちょっとおもいだしただけ)は、2022年2月11日に公開された日本映画。監督は松居大悟、主演は池松壮亮と伊藤沙莉[1][2]。怪我で夢を諦めた元ダンサーの男とタクシードライバーの女の6年間に及ぶ恋愛模様を、7月26日の1日を通して描く[1][2]。
第34回東京国際映画祭で観客賞を受賞した[3]。
クリープハイプの尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げている映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』から着想して作曲した「ナイトオンザプラネット」に監督の松居が触発され、自身初の完全オリジナルラブストーリーとして執筆した[1][2]。また、クリープハイプも主題歌を手掛けるのみならず、劇中バンドとしても出演する[4]。
7月の佐伯照生の誕生日、その1日が遡って描かれる。
2021年。34歳の照生は一人暮らしで、劇場の照明助手をしている。その日の仕事は舞踊公演で、舞台では泉美が踊っている。公演終了後、照生は誰もいない舞台に立ち一人で踊り始めた。その頃、タクシードライバーの野原葉は一人の客を乗せていて、トイレに寄りたいという彼を劇場で降ろし、待つ間に舞台で踊る照生を見る。
2020年。コロナ禍に見舞われ、生活の変化を余儀なくされる。
2019年。照生のその夜の仕事はライブハウスで、終えてから商店街を歩くと後輩の泉美に声を掛けられ、照生はケガでダンサーの夢を諦め照明の仕事をしていると打ち明ける。 その頃、居酒屋の合コンに参加していた葉はそのノリについていけず、店先で行きずりの男・康太に話しかけられ、その勢いに押されるまま、気がつくと康太と一夜を共にしていた。康太は「一生幸せにするんで」と言う。
2018年。照生は足をケガしたばかりで、リハビリの日々を過ごし、ダンスができないことに苦しんでいる。そんな照生を葉がタクシーで迎えに行く。辛い時こそ照生を支えたいと願う葉と、葉に会うと傷つけてしまいそうで距離を置いている照生の会話は噛み合わず、言い合いはエスカレートして喧嘩別れになる。
2017年。恋人として結ばれた照生と葉は、照生のバイト先である水族館の休館日に、二人で忍び込んで秘密のデートをする。 その夜、二人はナイト・オン・ザ・プラネットを観る。互いに相手を思っているのだが、現実の暮らしの中で愛を成就させたい葉と、夢と現実の狭間で結婚に踏み切れない照生のわずかなすれ違いが見える。
2016年。花束を持ってダンススタジオを訪れた葉は、泉美からプレゼントを渡され親しげに話す姿を見かけ、嫉妬にかられる。その夜、葉は照生のバイト先に行って自分の気持ちをぶつけ、照生もそれに応える。
2015年。葉は、友人の舞台を観に行き、群舞を踊り振付を担当する照生に出会う。ダンスの話をし、帰りも一緒になった二人は飲みながら歩くうちに意気投合して、ほろ酔いに任せ深夜の街中で踊り出す。
再び2021年。葉は客を乗せてタクシーを走らせる。照生は行きつけのバーで誕生日を祝ってもらう。明け方、葉は仕事を終えて帰宅し、それを迎えたのは赤ん坊と、今はパートナーになった康太だった。
キネマ旬報社が運営するKINENOTEの「キネ旬Review」では、映画ジャーナリストの宇野維正は「作品が丸ごと自分(たち)が好きな特定の映画のオマージュというコンセプトそのものが、2020年代のポップカルチャーにおけるレファレンスの扱い方として貧しすぎる」と評し、ライターの北川れい子は「伊藤沙莉の夢見るリアリストぶりはかなり痛快で、キャラ的にも後を引く」とコメントし、ライターの千浦僚は「マスクやディスタンス、とコロナ感染下の世界をきっちり描写。この点で本作は残るべき映画と思う」と評した[5]。
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