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TETSUYAのアルバム ウィキペディアから
『STEALTH』(ステルス)は、日本のロックバンド・L'Arc〜en〜Cielのベーシスト、tetsuyaがTETSUYA名義で発表した通算3作目となるアルバム。2021年10月6日発売。発売元はEMI Records。
『STEALTH』 | ||||
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TETSUYA の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル |
ポップス ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | EMI Records | |||
プロデュース | TETSUYA | |||
チャート最高順位 | ||||
TETSUYA アルバム 年表 | ||||
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『STEALTH』収録のシングル | ||||
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前作『COME ON!』から約10年9ヶ月ぶりとなる3作目のスタジオ・アルバム。
本作には、2016年に発表した「Make a Wish」「Time goes on 〜泡のように〜」や、2017年に発表した「愛されんだぁ I Surrender」といったシングル表題曲に加え、EP盤「I WANNA BE WITH YOU」に収録された4曲を含めた11曲が収められている。なお、本作に収録されたほとんどの楽曲は、リリース年の2021年に書き下ろしたものではなく、数年前から制作していた曲だという[6]。TETSUYAは、本作の収録曲について「計画的にやらないとこうなるなっていう(笑)。だから、タイトルにも表れているように"密かに、そっと"出そうと[6]」と述べている。
また、ストックしていた楽曲の中から「REGRET」「誰がために鐘は鳴る」「白いチューリップ」「ARIGATO」の4曲が今回初めて音源化されているが、TETSUYAはこの4曲について「シングルやEPとして出してきた曲たちが明るく光っているので、新曲はそことのバランスを取るための4曲[6]」と述べている。ちなみに、2015年以降に開催したソロライヴで披露しながらも音源化されていなかった楽曲「何があっても」は、本作への収録が見送られている。
なお、前述の初音源化楽曲の4曲のうち「白いチューリップ」と「ARIGATO」の2曲は、アルバム発表前からライヴで先行披露されていた楽曲となっている。アルバム発売から4日後にシングルカットされた本作の4曲目収録の「白いチューリップ」は、2019年10月開催のソロライヴ「TETSUYA LIVE 2019 "THANK YOU" 4950」において、アコースティックバージョンで先行披露されており[7]、本作収録にあたりバンドアレンジが施されている[8]。なお、この曲のタイトルは、TETSUYAが好んで観ていた海外ドラマ『FRINGE/フリンジ』(シーズン2の第17話)の副題から拝借されている[9]。
また、本作の9曲目に収録された「ARIGATO」は、2012年10月開催のソロライヴ「TETSUYA LIVE 2012 "THANK YOU"」で初披露された楽曲[10]で、約9年越しで音源化されることになった。なお、この曲のデモ音源は、2015年にイヤホンプラグ型スマートフォンガジェット、PlugAirで先行配信されていた[11]。さらにこの曲は当時、ライヴタイトルに合わせ「THANK YOU」というタイトルが付けられていたが、今回アルバムに収録されるにあたって曲名が変更されている[8]。タイトルを変更した理由について、TETSUYAは本作発売当時に受けたインタビューで「「THANK YOU」というタイトルは既にいろいろなところで使っていたので、"変えたいな"とは思っていたんですね。そのタイミングでオリンピック閉会式の映像を観て、"あ、ARIGATOにしよう"って。(中略)ちょうど考えている時にそういうものを偶然見るというのは、意味があると僕は思っていて。"あ、これは「ARIGATO」にしろというサインだ"と感じたんです[12]」と述べている。なお、この曲の歌詞は、約10年前ごろに手掛けられており、TETSUYA曰く、音楽活動をリタイアしようと思っていた当時の思いが反映されているという[12]。ただ、今回アルバムに収録するにあたり、心境の変化があってか一部の歌詞を変更している。
そして、本作に収録されたライヴ未演奏の初音源化楽曲は、1曲目の「REGRET」と4曲目の「誰がために鐘は鳴る」の2曲のみとなっている。なお、この2曲ではシンセベースを使った楽曲制作が行われている[13]。本作の1曲目に収録された「REGRET」では、TETSUYAが弾いた生のベースとシンセベースが場面によって交互に鳴らされている[13]。この曲のベースについて、TETSUYAは「シンセベースも混ざっていますね。一緒に鳴っているということではなくて、生ベースとシンベが切り替わっています。最初は、全部シンベでもいいかなくらいに思っていたんですけど。僕はそういう楽曲が数曲あって。もともとデペッシュ・モードとかが好きなので、生ベースが入っていなくてもいいというか[13]」と述べている。
また、本作の4曲目に収録された「誰がために鐘は鳴る」では、TETSUYAの弾いた生ベースは一切入っておらず、シンセベースのみで構成されている[13]。この曲の制作を振り返り、TETSUYAは「最初から生でベースを入れるつもりはなかった[13]」と述べている。なお、この曲の原型は、2018年に韓国のボーイズグループ、SHINeeのメンバーであるKEYへの楽曲提供依頼があった際に制作した候補曲の一つだったという[9]。結果的に「POWER」という楽曲を提供することになったため、一旦この曲はお蔵入りとなったが、本作を制作するにあたり「自分で歌おう[9]」と思い、日の目を見ることになった。こういった経緯もあってか、この曲ではヴォコーダーによる声の加工を施したり[9]、K-POPのテイストを感じられるアレンジで仕上げられている[9]。TETSUYAは、この曲のサウンド面について「使ったマイクも、普段はあまり使わないマイクを使っているので、これまでの曲と比べると一番サウンド面での変化がありますね[14]」と述べている。ちなみに、この曲の歌詞は「力を持った国が白を黒に変えてしまう、勝ったものが正義になる[9]」といったイメージをもとに手掛けられており、TETSUYAは「大きく言うとテーマ的には「REGRET」と重なるところはありますね[9]」と述べている。また、TETSUYAは歌詞について「あくまでも歌詞なので、自由に取れるようには書いています。例えば、大きな会社と下請けの関係、とかにも取れる[9]」と語っている。なお、この曲のタイトルはアーネスト・ヘミングウェイが執筆した小説『誰がために鐘は鳴る』から拝借されているが[9]、TETSUYA曰く「(内容は)全く関係はない[9]」という。
ちなみに、前作『COME ON!』ではライヴサポートメンバーである室姫深(ex.THE MAD CAPSULE MARKETS、ex.DIE IN CRIES)が11曲中9曲で共同編曲者としてアルバム制作に参加していたが、今回は11曲中8曲で陶山隼がアレンジャーとして参加している。また、前作『COME ON!』ではTETSUYAがほとんどの収録曲でギターを弾いていたが、本作では「Make a Wish」以外でギターを弾いておらず、自身が招聘した外部のギタリストがほぼすべてのギター録りを行っている[15]。なお、今回のアルバム制作には、室姫深、渡辺格、西川進、akkin、久次米真吾、山本陽介、黒田晃年、菰口雄矢の計8名のギタリストが参加している。今回のギターレコーディングについて、TETSUYAは「ギターのフレーズを考えるのが好きですし、楽しいです。だから前のアルバムのときとかはほとんどの曲で僕がギターソロを弾いていました。今回は、いろんなプロのギタリストの方にギターソロを弾いてもらって、それを自分でディレクションしたり、自分でエディットさせてもらえたりするのが楽しかったです[15]」「曲によっては指定のフレーズがあるソロもあります。出だしの8小節はこのまま弾いてくださいとか、後半は全然崩して自由でいいんですけどアタマはここから入ってくださいとか。曲によりますけどね。あんまり動かないでくださいとかのやりとりもあるし。それで何本か弾いてもらって、こっちでエディットしてもいいですか?って、好きなところをつないでいったり。そうすると、通して弾くのとは違う、誰も考えつかなかったようなフレーズになるじゃないですか。そういうのが楽しいですよね[15]」と述べている。また、TETSUYAは「やっぱり限られた時間や予算のなかでやっていて、思いついちゃったらやりたいじゃないですか。ここはやっぱりギターソロにしたいってなったら、その分の小節を違うところから引っ張ってきてエディットしてギターソロのパートを作って、コードができて、リズムもうまくエディットできて、ギターソロのパートができあがったら、あとは"この人に弾いてもらいたい"っていう人に弾いてもらう[15]」と語っている。
アルバムタイトルは、上記の「"密かに、そっと"出そう[6]」という理由に加え、TETSUYAが2019年よりクリエイティブディレクターを務めているアパレルブランド「STEALTH STELL'A」の一部から取られている[6]。なお、本作のタイトルは当初『STELLA』にするつもりだったというが、TETSUYAは本作発売当時に「つくっていくうちに"星"じゃないなって[6]」「実はもう1枚アルバムをつくれるぐらいストック曲があるので、そう考えた時"STELLAはそっちだな"と思ったんです[6]」と述べている。
本作は、初回限定盤(CD+BD)、通常盤(CD)、UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤(CD+DVD)の3形態で発売されている。初回限定盤ならびにUNIVERSAL MUSIC STORE限定盤には、ボーナストラックとして2019年10月に開催したソロライヴ「TETSUYA LIVE 2019 "THANK YOU" 4950」で披露したL'Arc〜en〜Cielの楽曲「瞳の住人」「milky way」「砂時計」「Link」のセルフカバーライヴ音源が収録されている[16]。また、初回限定盤には、収録シングルの表題曲を含む計6曲のミュージック・ビデオと「白いチューリップ」のMVのメイキング映像を収録したBlu-rayが付属されている。さらに、UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤には、2020年12月に開催した配信ライヴ「TETSUYA "Xmas LIVE STREAMING 2020"」の映像を収録したDVDが付属されている。
全作詞・作曲: TETSUYA。 | |||
# | タイトル | 編曲 | 時間 |
---|---|---|---|
1. | 「REGRET」 | 陶山隼・TETSUYA | |
2. | 「Make a Wish」 | 室姫深・TETSUYA | |
3. | 「I WANNA BE WITH YOU」 | 陶山隼・TETSUYA | |
4. | 「誰がために鐘は鳴る」 | 陶山隼・TETSUYA | |
5. | 「白いチューリップ」 | 陶山隼・TETSUYA | |
6. | 「FATE -Album ver.-」 | 陶山隼・TETSUYA | |
7. | 「愛されんだぁ I Surrender」 | 陶山隼・TETSUYA | |
8. | 「READY FOR WARP」 | 陶山隼・TETSUYA | |
9. | 「ARIGATO」 | 室姫深・TETSUYA | |
10. | 「Time goes on 〜泡のように〜」 | 安岡洋一郎・TETSUYA | |
11. | 「Eureka」 | 陶山隼・TETSUYA |
全作詞・作曲: TETSUYA(Bonus Tracksに収録された「Link」「瞳の住人」のみ、作詞:hyde / 作曲:tetsuya)。 | |||
# | タイトル | 編曲 | 時間 |
---|---|---|---|
1. | 「REGRET」 | 陶山隼・TETSUYA | |
2. | 「Make a Wish」 | 室姫深・TETSUYA | |
3. | 「I WANNA BE WITH YOU」 | 陶山隼・TETSUYA | |
4. | 「誰がために鐘は鳴る」 | 陶山隼・TETSUYA | |
5. | 「白いチューリップ」 | 陶山隼・TETSUYA | |
6. | 「FATE -Album ver.-」 | 陶山隼・TETSUYA | |
7. | 「愛されんだぁ I Surrender」 | 陶山隼・TETSUYA | |
8. | 「READY FOR WARP」 | 陶山隼・TETSUYA | |
9. | 「ARIGATO」 | 室姫深・TETSUYA | |
10. | 「Time goes on 〜泡のように〜」 | 安岡洋一郎・TETSUYA | |
11. | 「Eureka」 | 陶山隼・TETSUYA | |
12. | 「milky way〜砂時計〜Link -LIVE 2019 "THANK YOU" 4950-」(Bonus Tracks (限定盤のみ)) | - | |
13. | 「瞳の住人 -LIVE 2019 "THANK YOU" 4950-」(Bonus Tracks (限定盤のみ)) | - |
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[Artwork etc]
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年 | 楽曲 | タイアップ |
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2015年 | Make a Wish | PlayStation 4、PlayStation Vita用ゲーム『イグジストアーカイヴ -The Other Side of the Sky-』オープニングテーマ |
Time goes on〜泡のように〜 | PlayStation 4、PlayStation Vita用ゲーム『イグジストアーカイヴ -The Other Side of the Sky-』エンディングテーマ | |
2017年 | 愛されんだぁ I Surrender | レコチョクCMソング |
2018年 | I WANNA BE WITH YOU | TBS系アニメサタデー630『新幹線変形ロボ シンカリオン(第1期)』第26話 - 第38話 エンディングテーマ |
2021年 | 白いチューリップ | iOS/Android向けゲーム『イケメン革命◆アリスと恋の魔法』5周年記念イメージソング |
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