「KONAMI CUP アジアシリーズ 2007」(コナミカップ アジアシリーズ2007)は、2007年11月8日から11月11日まで日本の東京ドームで行われたプロ野球のアジアチャンピオン決定戦の大会である。落合博満監督が率いる日本代表の中日ドラゴンズが優勝し、日本代表チームが3年連続でアジアシリーズを制覇した。最優秀選手(MVP)には井端弘和内野手が選ばれた。
なお、コナミがこの大会を最後に特別協賛から撤退した。
予選リーグ
予選リーグは、Game 2で中日ドラゴンズが日本代表として初の敗戦を喫する波乱の展開となった。中日を破ったSKワイバーンズは残り2戦をコールド勝ちし、3連勝で決勝進出を決めた。これにより、残り2戦を勝った中日が2位で決勝進出となった。
※緑枠が決勝進出
Game 1(第1日)
- 11月8日 ●チャイナスターズ 5-9 統一ライオンズ○
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- 勝利:フィゲロア(1勝)
- 敗戦:徐錚(1敗)
- 本塁打
統一:陳連宏1号、陽森1号、陳連宏2号
- *開始 12時02分 観衆 2,978人 時間 3時間40分
[統一]
- 1(捕)高志綱
- 2(左)潘武雄
- 3(三)ブリトー
- 4(一)高國慶
- 5(右)劉芙豪
- 6(指)陳連宏
- 7(二)陽森
- 8(遊)許聖杰
- 9(中)楊松弦
[チャイナ]
- 1(中)孫嶺峰
- 2(指)侯鳳連
- 3(左)張洪波
- 4(一)賈昱冰
- 5(遊)張玉峰
- 6(右)馮飛
- 7(三)孫煒
- 8(二)劉広標
- 9(捕)張振旺
- 投手
- 統一: ○フィゲロア-蔡士勤-曾翊誠
- チャイナ: 卜濤-陳坤-●徐錚-王培-于磊-郭有華
- 試合経過
- 7回表、統一は3点ビハインドから1点を返した後、陳連宏の逆転満塁本塁打で一気に流れを引き寄せ、続く陽森にも二者連続となるソロ本塁打が飛び出し、一挙6点を奪う猛攻。9回にも陳連宏が2打席連続となる2ランを放ち、試合を決定付けた。チャイナは統一を上回る16安打を放ち、打線に繋がりを見せたものの、継投策に失敗。3番手の徐錚が打ち込まれ、リードを守れなかった。両チーム合わせた塁打数は30でこれはアジアシリーズ記録である。
Game 2(第1日)
- 11月8日 ●中日ドラゴンズ 3-6 SKワイバーンズ○
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- 勝利:金廣鉉(1勝)
- 敗戦:中田(1敗)
- 本塁打
中日:井上1号 - *開始 18時05分 観衆 19,095人 時間 3時間34分
- 審判 球審=張展栄(CPBL) 塁審=陳明高(CBL)、蘇建文(CPBL)、劉志鋼(CBL)
[SK]
- 1(遊)二 鄭根宇
- 2(左)趙東和
- 3(指)金宰炫
- 4(一)李昊俊
- 5(右)李晋暎
- 6(中)朴栽弘
- 7(二)鄭慶培
- 8(捕)朴勁完
- 9(三)崔廷
[中日]
- 1(二)荒木
- 2(遊)井端
- 3(三)森野
- 4(指)中村紀
- 5(右)李炳圭
- 6(一)新井
- 7(捕)谷繁
- 8(左)中村公
- 9(中)平田
- 投手
- SK: ○金廣鉉-曺雄天-賈得焔-鄭大炫
- 中日: ●中田-鈴木-高橋-石井
- 試合経過
- SKは4回表、一死二塁から新井のタイムリー失策で先制し、6回表には森野の失策をきっかけに、2安打で2得点。7回表には二死二塁から内野送球がそれる間に4点目を奪い、さらに捕逸も絡んで、ダメ押しとなる合計3得点を挙げた。中日打線は、SK先発の金廣鉉に沈黙。初回、一死一・三塁の先制機を併殺打で潰すと、6回まで僅か3安打。7回裏に金廣鉉がマメを潰して降板した後、2番手の曺雄天から井上の2ラン、8回裏には井端の犠飛で3点目を返したが、反撃もここまでだった。アジアシリーズでの日本代表チームの敗戦はこれが初である。
Game 3(第2日)
- 11月9日 ○SKワイバーンズ 13-0 チャイナスターズ●
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- (大会規定により7回コールド)
- 勝利:ロマノ(1勝)
- 敗戦:陳俊毅(1敗)
- *開始 12時31分 観衆 2,547人 時間 2時間28分
- 審判 球審=真鍋(NPB) 塁審=蘇建文(CPBL)、丹波(NPB)、江春緯(CPBL)
[チャイナ]
- 1(中)孫嶺峰
- 2(指)侯鳳連
- 3(左)張洪波
- 4(一)賈昱冰
- 5(遊)張玉峰
- 6(右)馮飛
- 7(三)孫煒
- 8(二)劉広標
- 9(捕)張振旺
[SK]
- 1(遊)二 鄭根宇
- 2(左)右 趙東和
- 3(指)金宰炫
- 4(一)李昊俊
- 5(右)李晋映
- 6(中)朴栽弘
- 7(二)鄭慶培
- 8(捕)朴勁完
- 9(三)崔廷
- 投手
- チャイナ: ●陳俊毅-張雲峰-劉凱-張力
- SK: ○ロマノ-金京泰-金圓衡
- 試合経過
- SKが2回裏に1点を先制すると、3回裏には李昊俊のタイムリー安打などで一挙4点を奪い、その後も毎回得点を重ねた。SK先発のロマノは5回を被安打3・無失点の好投、後続のリリーフ陣も無失点で繋ぐ完封リレーでチャイナ打線を抑え込んだ。
Game 4(第2日)
- 11月9日 ●統一ライオンズ 2-4 中日ドラゴンズ○
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- 勝利:朝倉(1勝)
- セーブ:岩瀬(1S)
- 敗戦:潘威倫(1敗)
- *開始 18時32分 観衆 11,167人 時間 3時間28分
- 審判 球審=文勝勳(KBO) 塁審=劉志鋼(CBL)、金豊気(KBO)、王衛武(CBL)
[中日]
- 1(二)荒木
- 2(遊)井端
- 3(三)森野
- 4(一)中村紀
- 5(右)李炳圭
- 6(指)井上
- 7(左)中村公
- 8(捕)谷繁
- 9(中)藤井
[統一]
- 1(二)陽森
- 2(中)潘武雄
- 3(三)ブリトー
- 4(一)高國慶
- 5(右)劉芙豪
- 6(指)陳連宏
- 7(左)郭岱琦
- 8(捕)高志綱
- 9(遊)許聖杰
- 投手
- 中日: ○朝倉-久本-平井-岡本-S岩瀬
- 統一: ●潘威倫-マンロー-林岳平-潘俊榮
- 試合経過
- 。1-1で迎えた5回表、中日は一死満塁の好機から井端の犠飛で勝ち越しに成功。7回表には井端の内野安打の間に、荒木が好走塁で本塁を陥れて貴重な追加点。9回表にも井端がこの試合2本目の犠飛で突き放した。中日先発の朝倉は制球に苦しみながらも要所を締め、6回を1失点に抑える。7回からはお家芸の継投策で、統一の反撃を7回裏の1点に抑えた。統一先発の潘威倫は6回を2失点に抑えたが、中継ぎ陣が踏ん張りきれず、打線も中日を上回る9安打を放ちながら、決定打が出なかった。
Game 5(第3日)
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- 勝利:小笠原(1勝)
- 敗戦:呂建剛(1敗)
- 本塁打
中日:井上2号、荒木1号 - *開始 12時01分 観衆 12,633人 時間 2時間42分
- 審判 球審=江春緯(CPBL) 塁審=金豊気(KBO)、張展栄(CPBL)、金炳柱(KBO)
[チャイナ]
- 1(中)孫嶺峰
- 2(指)候鳳連
- 3(左)張洪波
- 4(一)賈昱冰
- 5(遊)張玉峰
- 6(右)馮飛
- 7(三)孫煒
- 8(二)劉広標
- 9(捕)張振旺
[中日]
- 1(二)荒木
- 2(遊)井端
- 3(三)森野
- 4(一)中村紀
- 5(右)李炳圭
- 6(指)井上
- 7(左)中村公
- 8(捕)小田
- 9(中)藤井
- 投手
- チャイナ: ●呂建剛-陳坤-王培-張力
- 中日: ○小笠原-鈴木-高橋
- 試合経過
- 中日は0-1で迎えた5回裏に井上のソロ本塁打で追いつき、6回裏には荒木のソロ本塁打などで勝ち越しに成功。7回裏には打者11人・7本の長短打を集中させて6点を奪い、一気に突き放した。先発・小笠原は2回からは本来の制球を取り戻し、7回を被安打3・1失点の好投を見せた。中日は終盤の猛攻で勝利し、2勝1敗で予選リーグを終えた。
- チャイナは初回、賈昱冰の犠飛で先制し、先発の呂建剛も5回途中まで、古巣・中日をノーヒット1与四球に抑える投球を見せたが、中盤に3点を失って7回裏一死で降板すると、後続のリリーフ陣が打ち込まれた。チャイナは0勝3敗で予選リーグ敗退。念願のアジアシリーズ初勝利は、またしても成し遂げられなかった。
- 「2007年日中文化・スポーツ交流年」の公式行事の一環として開催された。
Game 6(第3日)
- 11月10日 ○SKワイバーンズ 13-1 統一ライオンズ●
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- (大会規定により7回コールド)
- 勝利:蔡秉龍(1勝)
- 敗戦:マンロー(1敗)
- 本塁打
統一:楊松弦1号
SK:朴勁完1号 - *開始 18時01分 観衆 7,290人 時間 2時間31分
- 審判 球審=陳明高(CBL) 塁審=丹波(NPB)、王衛武(CBL)、津川(NPB)
[統一]
- 1(中)楊松弦
- 2(左)潘武雄
- 3(二)陽森
- 4(一)高國慶
- 5(右)劉芙豪
- 6(指)陳連宏
- 7(三)施金典
- 8(捕)高志綱
- 9(遊)王子菘
[SK]
- 1(遊)鄭根宇
- 2(中)左 趙東和
- 3(指)金宰炫
- 4(一)李昊俊
- 5(右)朴栽弘
- 6(左)朴哉相
- 7(二)鄭慶培
- 8(捕)朴勁完
- 9(三)崔廷
- 投手
- 統一: ●マンロー-林正豐-顔淳浩-曹竣揚-沈柏蒼
- SK: ○蔡秉龍-宋恩範-尹吉鉉
- 試合経過
- SKは初回に李昊俊のタイムリー安打などで2点を先制すると、2回裏には打者10人の猛攻、朴勁完の本塁打など5本の長短打に四死球やバッテリーエラーも絡んで一挙6点を奪い、この時点で勝負の行方は決まったも同然だった。SKはなおも攻撃の手を緩めず、3回裏・4回裏にも追加点を挙げ、結局13点を奪って7回コールド、統一を圧倒した。統一は先発のマンローが大誤算。1回0/3で被安打8・8失点でKO。打線も5回表に楊松弦の本塁打で1点を返すにとどまった。
決勝戦
- 11月11日 ●SKワイバーンズ 5-6 中日ドラゴンズ○
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- 勝利:鈴木(1勝)
- セーブ:岩瀬(2S)
- 敗戦:ロマノ(1勝1敗)
- 本塁打
中日:井上3号、李炳圭1号
SK:金宰炫1号、李晋暎1号 - *開始 18時14分 観衆 21,091人 時間 3時間51分
- 審判 球審=蘇建文(CPBL) 塁審=陳明高(CBL)、張展栄(CPBL)、劉志鋼(CBL)
[中日]
- 1(二)荒木
- 2(遊)井端
- 3(三)森野
- 4(一)中村紀
- 5(右)李炳圭
- 6(指)井上
- 7(捕)谷繁
- 8(左)中村公
- 9(中)藤井
[SK]
- 1(遊)鄭根宇
- 2(左)趙東和
- 3(指)金宰炫
- 4(一)李昊俊
- 5(右)李晋暎
- 6(中)朴栽弘
- 7(二)鄭慶培
- 8(捕)朴勁完
- 9(三)崔廷
- 投手
- 中日: 山井-岡本-○鈴木-S岩瀬
- SK: レイボーン-金廣鉉-曺雄天-宋恩範-賈得焔-●ロマノ
- 試合経過
- 中日は初回に2点を先制された直後の2回表、井上のソロ本塁打で1点を返し、5回表には藤井のタイムリー安打などで2点を奪い逆転に成功。6回表には李炳圭の2ランが出て、試合の主導権を握ったかに見えた。先発の山井は7回を3失点にまとめて役割を果たすも、2点リードで迎えた8回裏に登板した2番手・岡本が二死から四球を与えると、次打者の李晋暎に同点2ランを浴びる誤算。9回表に、SK6番手のロマノから井端がタイムリー安打を放って勝ち越した中日は、その裏を守護神・岩瀬が3人で締めて、日本勢によるアジアシリーズ・3連覇を達成した。予選リーグ2位のチームが優勝するのは初めて。
- SKは先発レイボーンが5回表に突如制球を乱し、この回途中で降板。その後は小刻みな継投策で中盤を乗り切り、打線も5番でスタメン起用の李晋暎が先制タイムリー安打と土壇場での同点本塁打を放つなど、随所で勢いを見せたが、最後に力尽きた。
- 日本戦は地上波で中継。また、J SPORTS(スカイパーフェクTV!・ケーブルテレビ)では全試合をJ sports Plusにて生中継した(後日、J sports 1・2・plus・ESPN全チャンネルにて再放送)。
- 11月8日(木曜日)
- GAME1 チャイナスターズvs統一ライオンズ
- GAME2 中日ドラゴンズvsSKワイバーンズ
- 視聴率は関東は9.4%、名古屋は18.7%。
- 11月9日(金曜日)
- GAME3 SKワイバーンズvsチャイナスターズ
- J SPORTS 実況:谷口広明 解説:松沼博久 ゲスト:木村公一 リポーター:石原敬士
- GAME4 中日ドラゴンズvs統一ライオンズ
- 視聴率は関東は8.4%、名古屋は19.2%。
- J SPORTS 実況:大前一樹 解説:新浦壽夫(1984-86の3年間韓国三星に在籍) リポーター:加藤暁
- 11月10日(土曜日)
- GAME5 中日ドラゴンズvsチャイナスターズ
- 視聴率は関東は7.4%、名古屋は13.6%
- J SPORTS 実況:石原敬士 解説:大塚光二 リポーター:谷口広明、大前一樹
- GAME6 SKワイバーンズvs統一ライオンズ
- J SPORTS 実況:大前一樹 解説:新浦壽夫 ゲスト:木村公一 リポーター:節丸裕一
- 11月11日(日曜日)
- GAME7 優勝決定戦 SKワイバーンズvs中日ドラゴンズ
- J SPORTS 実況:節丸裕一 解説:伊東勤 ゲスト:木村公一 リポーター:大前一樹
- 日本テレビ系列 実況:平川健太郎<NTV> 解説:水野雄仁、野村謙二郎 リポーター:上重聡<NTV>、佐藤啓<CTV>
- 視聴率は関東は10.2%、名古屋は24.9%。
備考
- この年も3年続けて日本テレビ系列、テレビ朝日系列、TBS系列、J SPORTSの4局が中継を担当。
- 地上波では、前年に引き続き、日本テレビが2年連続で決勝戦の中継を担当した。
- また、2005年以降毎年中継してきた地上波各局はこの年を最後に中継から撤退(同じくして大会オフィシャルスポンサーのコナミも撤退)した。
ラジオ中継
- 11月11日 Game7 優勝決定戦 SKワイバーンズvs中日ドラゴンズ