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2002年のアクション/スパイ映画 ウィキペディアから
『007/ダイ・アナザー・デイ』(原題: Die Another Day)は、リー・タマホリ監督の2002年のスパイアクション映画。映画「ジェームズ・ボンド」シリーズの第20作目。シリーズ40周年通算20作を記念して作られたダブルアニバーサリー作品である。ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドを演じた最後の作品である。
007/ダイ・アナザー・デイ | |
---|---|
Die Another Day | |
監督 | リー・タマホリ |
脚本 |
ニール・パーヴィス ロバート・ウェイド |
原作 | イアン・フレミング |
製作 |
マイケル・G・ウィルソン バーバラ・ブロッコリ |
製作総指揮 | アンソニー・ウェイ |
出演者 |
ピアース・ブロスナン ハル・ベリー トビー・スティーブンス ロザムンド・パイク リック・ユーン マイケル・マドセン ケネス・ツァン ウィル・ユン・リー エミリオ・エチェバリア ミハイル・ゴアヴォイ ローレンス・マコール ジュディ・デンチ ジョン・クリーズ |
音楽 |
デヴィッド・アーノルド サマンサ・ボンド コリン・サーモン |
主題歌 |
「ダイ・アナザー・デイ」 マドンナ |
撮影 | デヴィッド・タッターサル |
編集 |
クリスチャン・ワグナー アンドリュー・マクリッチー |
製作会社 |
イーオン・プロダクションズ ダンジャック メトロ・ゴールドウィン・メイヤー ユナイテッド・アーティスツ |
配給 |
MGM Distribution Co. 20世紀フォックス |
公開 |
2002年11月20日 2002年11月22日 2003年3月8日 |
上映時間 | 133分 |
製作国 |
イギリス アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $142,000,000[1] |
興行収入 |
$431,971,116[1] $59,182,873 $160,942,139 23億5000万円[2] |
前作 | ワールド・イズ・ノット・イナフ |
次作 | 007/カジノ・ロワイヤル |
ボンド(ピアース・ブロスナン)は北朝鮮に侵入し、ダイヤモンド商人ミスター・ヴァン・ビアーク(マーク・ディモンド)に成りすまして非武装地帯にある基地を訪れる。ボンドはアフリカから不正輸出されたダイヤモンドと引き換えに武器の密輸を行っていたタン・サン・ムーン大佐(ウィル・ユン・リー)を抹殺しようとするが、ムーン大佐の側近のタン・リン・ザオ(リック・ユーン)がボンドの顔情報を某所へ照会したことで、彼の正体が暴かれる。ボンドは銃殺されそうになるが、ダイヤモンドのケースに仕掛けておいた爆薬を炸裂させて反撃。ホバークラフトでの追撃戦の末にムーン大佐は滝へ落ち、ボンドは彼の父であるムーン将軍(ケネス・ツァン)に捕らわれ、長きに渡る監禁・拷問を受ける。
14カ月後、中韓の外交交渉の場にテロ攻撃を仕掛け、結果中華人民共和国の諜報員3人を殺して捕まったザオとの捕虜交換が行われ、ようやくM(ジュデイ・デンチ)のもとに戻れたボンドは思いがけない言葉を耳にする。それは00(ダブルオー)ナンバーの剥奪だった。1週間前に北朝鮮内部に潜り込んでいたアメリカの工作員が処刑され、ボンドがいた収容所から情報が発信されたことから、北朝鮮での拷問でボンドが機密事項を洩らしたのが原因だと疑うアメリカはこれ以上の情報漏れを恐れ、ザオとの交換でボンドを連れ戻したのだという。ボンドを疑うMは、ボンドの00ナンバー剥奪という決断に至ったのだ。
この結果に納得のいかないボンドは、香港に停泊するイギリス工作船に拘束されるが、裏切り者を突き止め、自らのプライドと00ナンバーを取り戻すべく脱出。同地を拠点に活動する中華人民共和国の諜報員ミスター・チャンの協力を取り付け、ザオがキューバに潜伏中との情報をつかみ、現地に飛ぶ。地元の情報屋ラウル(エミリオ・エチェバリア)の情報で、ザオがDNA変換療法を行っているロス・オルガノス島の病院にいると判明。
ボンドは島の対岸にあるビーチでジンクス(ハル・ベリー)と遭遇。島に潜入したボンドは、ドイツ人に化ける人種変換を受けていたザオを発見。実はNSAのエージェントであったジンクスと共にザオを追い詰めるが、彼はダイヤモンドが入ったロケットを残して逃亡を果たす。
ザオの残したダイヤモンドは、ここ一年で勢力を伸ばしてイギリスからナイト位を与えられたが、それ以前の経歴が判然としないダイヤモンド王グスタフ・グレーブス(トビー・スティーブンス)のものだと判明する。グレーブスはアイスランドにダイヤモンド鉱山を持っているのに対し、ザオのダイヤモンドの組成はアフリカ産であることを示していた。グレーブスが黒幕だと感じたボンドは、ロンドンの社交場「ブレーズ・クラブ」でグレーブスに接触。剣術の達人である彼に賭け試合を挑み、真剣まで持ち出す激闘の末に勝利を得る。その後彼に招かれてアイスランドを訪れ、グレーブスの隠された驚くべき正体とその恐るべき征服計画を知ることとなる。
2002年の映画の世界興行成績で第5位[5]。インフレ率を考慮しない場合、前作『ワールド・イズ・ノット・イナフ』を超え、シリーズで過去最高の興行成績だった[6]。
ダブルアニバーサリー作品らしく、過去の作品をオマージュしたシーンが多々見受けられる。
その他にも過去の秘密兵器がQの研究室に飾られている(例 - 『007/ロシアより愛をこめて』のアタッシュケース、毒が塗られたナイフ付きの靴(これは敵が使ったもの)、『007/サンダーボール作戦 (映画)』のジェットパック、『007/オクトパシー』で使用されたアクロスター、鰐型潜水艇など)、ボンドがキューバに行った際に最初に読んでいた本(ジェームス・ボンドのネタとなった鳥類学者)も登場する。ボンドが旅客機に搭乗するシーンでは3代目ボンドのロジャー・ムーアの実娘のデボラ・ムーアが乗務員として登場している。また脚本の初期案では香港でボンドに協力する中国の諜報員は『トゥモロー・ネバー・ダイ』のボンドガールだったウェイ・リン(ミシェル・ヨー)だったが、最終的にミスター・チャンがボンドを助ける役柄となった。
マドンナが起用され同タイトル曲を担当し、映画出演も果たした。イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では、最高位3位、アメリカの「ビルボード」誌でも、最高位8位、デュラン・デュランが担当した"A View To A Kill"以来の両国でトップ10ヒットとなった。また、同サウンドトラック・アルバムは、「ビルボード」誌アルバム・チャートでは、最高位156位だった。なお、オープニング曲とエンディング曲が一緒なのは『007 美しき獲物たち』以来である。第60回ゴールデングローブ賞では最優秀主題歌賞にノミネートされる。しかし、第23回ゴールデンラズベリー賞では脇役として出演したマドンナが最低助演女優賞を受賞、主題歌の『Die Another Day』は最低主題歌賞にノミネートされてしまった。
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
---|---|---|---|
ソフト版 | テレビ朝日版[18] | ||
ボンド | ピアース・ブロスナン | 横島亘 | 田中秀幸 |
ジンクス | ハル・ベリー | 本田貴子 | 安藤麻吹 |
グレーブス | トビー・スティーブンス | 今井朋彦 | 木下浩之 |
ミランダ | ロザムンド・パイク | 野々村のん | 石塚理恵 |
ザオ | リック・ユーン | 楠大典 | 池田秀一 |
M | ジュディ・デンチ | 此島愛子 | 沢田敏子 |
Q | ジョン・クリーズ | 島香裕 | 塚田正昭 |
マネーペニー | サマンサ・ボンド | 加藤ゆう子 | 佐藤しのぶ |
ロビンソン | コリン・サーモン | 水野龍司 | 楠大典 |
ファルコ | マイケル・マドセン | 立木文彦 | 諸角憲一 |
ムーン大佐 | ウィル・ユン・リー | 佐藤晴男 | 平田広明 |
ムーン将軍 | ケネス・ツァン | 小山武宏 | 松井範雄 |
ヴラッド | ミハイル・ゴアヴォイ | 茶風林 | 谷昌樹 |
キル | ローレンス・マコール | 水野龍司 | 西凛太朗 |
ベリティ | マドンナ | 津田匠子 | 松熊つる松 |
ミスター・チャン | ホ・イー | 茶風林 | 坂東尚樹 |
ピースフル | レイチェル・グラント | 林智恵 | 木下菜穂子 |
ラウル | エミリオ・エチェバリア | 佐々木敏 | 小島敏彦 |
アルバレス博士 | シモン・アンドルー | 永田博丈 | 辻親八 |
降下長 | トレバー・ホワイト | 蓮池龍三 | 杉野博臣 |
兵士 | クリストファー・ショニング | 奥田啓人 | |
ミスター・ヴァン・ビアーク | マーク・ディモンド | 茶風林 | |
ミスター・クレッグ | イアン・ピリー | ||
その他 | — | ― | 江間直子 風間秀郎 天神総介 山口貴樹 |
この映画はフォード・モーターが協賛しており、傘下の「アストンマーティン」が15年ぶりに本格的な装備をもったボンドカーとして復活。ザオのジャガーXKRと、真冬の氷上で激しいカーチェイスを繰り広げた。
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