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静かな緊急事態(しずかなきんきゅうじたい、Silent Emergency、サイレント・イマージェンシー)は、静かに進行しているため注目が集まらない、人類が抱える飢餓や感染症等への呼称。「静かなる緊急事態」と呼ぶ場合もある。
国際連合児童基金(UNICEF)は、「Loud Emergency」(ラウド・イマージェンシー、騒ぎになる緊急事態)としてのトピックにならず日常的に進行している、感染症等で多数の子供たちが死亡する事態を「Silent Emergency」(サイレント・イマージェンシー、静かな緊急事態)と呼んできた[1]。世界保健機関(WHO)[2]、日本赤十字社[3]、その他団体等[4]もこの言葉を使っている。
世界には、危険労働に従事し、薬、食料、安全な水の確保が困難な子供たちがいる。約30の国と地域で、5歳未満の子供たちが1年間で約970万人、約3秒に1人の割合で、貧困を理由として死亡している。[5][6]死亡の直接的原因は、風邪や下痢による[7]。
UNICEF事務局長キャロル・ベラミー(Executive Director Carol Bellamy)は、サハラ砂漠以南のアフリカ等の後天性免疫不全症候群(AIDS)を、大災害の何十倍という規模の「静かな緊急事態」であると指摘する。そうした地域では、多くの子供たちが親をAIDSで失っており、平均寿命が35歳未満という高い死亡率の国もある。[8]
UNICEF広報担当官マイタル・ラスディア(Meital Rusdia)は、インド共和国のマディヤ・プラデーシュ州の状況を、子供たちが徐々に姿を消す「静かな緊急事態」であると懸念を表明する。 インド政府によると、インドでは3歳以下の46%の子供たちが栄養失調である。マディヤ・プラデーシュ州は、5年連続で雨季の降水量不足に見舞われ、60%の子供たちが栄養失調と、国内で最も危険な水準にある。[9]
ユニセフ親善大使黒柳徹子は、1997年11月、「静かな緊急事態」にあるモーリタニア・イスラム共和国を訪れ、首都ヌアクショット、南部のアレグ、ボーゲ地方を視察している[10][11]。
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